・関鉄キハ310形

前面形状変更前のキハ314他  1975(昭和50)年から77年に合計8両が製造された形式で、いずれも国鉄キハ16、17形を譲り受け、機器流用で車体を新製した改造車扱いの車両となっています。キハ318を除き当初はDT19、TR49形台車でしたが、83年に全車DT22、TR51形台車への換装を行っています。
 形態は両開き3扉の20m車体で、車内はロングシートとなっています。正面は竜ヶ崎線の在来車と同様の典型的な関鉄形の顔でしたが、今では全て0形と類似した形状に改造されています。最近では機関換装や冷房化が進み、とうとう原形のエンジンは消滅したようです。
1998.10.11 水海道車両区付近にて撮影
 キハ314走行音[knt310a.ra/452KB] 直接再生
 こちらは消滅寸前に録音した縦シリンダのDMH17B(またはC)形エンジンを搭載した車両の走行音です。竜ヶ崎線で縦シリンダの音を聞き慣れていたのですが、こちらは少し雰囲気が違うようです。走り出したときなんかにもっと「ガラガラ・・・」という感じの音がはっきり聞こえるのが通常の縦シリンダエンジンなのですが、この車両はそれがほとんどありません。下に写真を載せていますが、実は排気管が車体中央付近で立ち上がっているのではなく、車端までわざわざパイプを通して乗務員室付近に煙突を設置しているようなのです。私としてはこれが最大の原因なのではと思うのですが、実際のところはどうなんでしょうかね・・・。
 録音は南水海道信号所→水海道間です。なんでこんな区間で直結段を使ったのやら・・・。しかもこの他の区間で一切使わなかったのに・・・。
 キハ318走行音(機関換装車)[knt310b.ra/410KB] 直接再生
 機関換装を受けDMF13HZ形エンジンを搭載した車両の走行音です。キハ350形の換装車と比べたら圧倒的に音はよく聞こえるのではないかと思います。0形よりもまともになってるような、という感じがしますしね。
 録音は小絹→南水海道信号所間です。こんなに長い区間なんだからもう少しまともな加速をしてくれたらいいのに・・・。完全にノッチ絞って加速してます。
・キハ310形の姿
 こちらは現在のキハ310形の姿です。最初に上げた写真と比べると、元々前照灯のあった位置に行先表示器が設置され、前照灯は下の方に移されているのが分かると思います。ちなみに、この時の編成はいわゆる凸凹編成で、先頭はキハ314、次は304、316、305と続いています。積んでいるエンジンはと言うと、DMH17BorC、DMH17H、DMF13HZ、DMF13HZと続きます。しかも316と305では間違いなくエンジンの形状は違っていますから、この1編成のエンジンが全て片側の側面から見られるとしたらこの路線の在来車用のエンジンはほぼ全バージョンを一度に見ることができてしまうという、すばらしいものだったようです。まぁ、実際には逆側を向いているエンジンなどもありますからそううまくはいかないわけですが・・・。
 2000.6.12 水海道駅にて撮影
 キハ314のエンジンです。まだDMH17BまたはC形を積んでいた時代のものです。この写真は右側が駆動軸であり、横形エンジンの場合にシリンダヘッドが見える、つまりこのページで写真を見られる側面とは完全に反対側になっていたりします。竜ヶ崎線のキハ531の写真も実はこれと同じ側面なんですよね。実は横形エンジンでもこの側面を写せばほとんどこれと同じような様子であったりもします。縦形の場合はどちらから写してもそれほど大きな違いもないんですが・・・。
 2000.6.12 水海道駅にて撮影
 キハ316のエンジンです。こちらは換装された後のDMF13HZ形です。キハ350形やキハ0形の換装車とは明らかに配管の形状が違っているのが分かるのではないかと思います。この車両の場合、空気清浄器が写真の右端、駆動軸とは反対側の方にありますからそれが大きな影響を及ぼしているのだろうと思うわけですが・・・。
 2000.10.15 取手駅にて撮影

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