・京王電鉄1000系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
1711以下5連と1722以下5連
3次車の1711以下5連(左)と5次車の1722以下5連
2014.12.13 井の頭線吉祥寺駅にて撮影
 1995年、初期の3000系の置換えと輸送力増強のために投入された井の頭線初の20m車で、8000系を基本としながら車体幅は井の頭線の車両限界に合わせやや広くなっています。
 制御方式は井の頭線では初めてのVVVFインバータ制御で、2社の装置を併用した関係で高耐圧GTOによる2レベルインバータと低耐圧IGBTによる3レベルインバータが混在するという極めて珍しい組み合わせとなりました。
 1998年までに10編成が製造され、第10編成ではシングルアームパンタグラフの試験が行われています。
 その後、2003〜2004年に登場した3、4次車は2レベルIGBTを採用した3M2T編成に改められました。更に2008年登場の5次車と2009年度の6次車では9000系をベースにしたと思われる大幅な設計変更が行われ、車体はビードのないステンレス車体に、行き先表示器はフルカラーLEDに、車内案内表示器はLCDに、VVVF装置もメーカーの変更がされるなどしています。
 2015年度から2018年度には1、2次車の10編成に対する更新工事が実施され、室内の更新の他、中間付随車を新たに電装し、3M2T編成への変更や機器更新等が実施されています。
 ビード付ステンレス車体の編成が01〜15の15本、ビードなしステンレス車体の編成が21〜34の14編成で、3000系時代と同じ29編成が活躍中です。
 走行音(東洋GTO)[ko10gta.mp3/1.46MB]
 1、2次車(01〜10編成)の奇数番号の編成には東洋電機製のGTOサイリスタを使用したインバータ装置が使用されていました。GTO仕様で登場する車両もまだまだあった時期ではありますが、IGBT車が登場して数年経過した時期でもあり、東洋GTOとしても後期だったと思います。東武9050系や20050系、JRのE127系等とよく似た音で、非同期モードの途中では音の上昇が途中で一休みするタイミングがありますし、非同期モードの伸びも小さいので、特に減速時に非同期モードに入る時、低めの音から始まる特徴があります。
 録音は井の頭線浜田山→高井戸間です。
 走行音(日立IGBT・1C2M)[ko10iha.mp3/1.44MB]
 1、2次車の偶数番号の編成には日立製のIGBTインバータが搭載されていました。結果的にごく一部の車両にしか使用されなかった第2世代のタイプとなっていて、類似車両はE351系量産車、東武30000系(後に非同期の音が変わってしまった)、東武250系、近鉄16400系のみで、それ以降の新形式車両では違うタイプのインバータが使用されるようになっています。個人的には好きなタイプなんですが…。
 WN駆動とされている車両ではあるのですが、ある程度の速度まで上がると力行時にも比較的大きな駆動音が聞こえてきますね。WNの場合、京王線の8000系(もっと極端なのは都営5300形あたり?)などのように高速域の力行中は静か、惰行になると「ゴロゴロ」と聞こえてくる車両が多いのですが、この車両と京成3700形初期車のWNくらいでしょうかね。こういうタイプは。
 録音は井の頭線浜田山→高井戸間です。
 走行音(日立IGBT・1C2M)[ko10ihb.mp3/1.50MB]
 同じく1、2次車の偶数番号編成の走行音です。車号違い、区間が逆方向というだけで特に変わりませんね。
 録音は井の頭線高井戸→浜田山間です。
 走行音(東洋IGBT・1C4M)[ko10ita.mp3/8.99MB]
 3、4次車である11〜15編成は東洋電機の2レベルIGBTが採用され、吉祥寺方から2両目に1C4M×2群のVVVF装置を積んだ2両ユニット、渋谷方から2両目には1C4MのVVVF装置を積んだ1M車が組み込まれ、中間3両が全て電動車となる3M2T編成になりました。これは、2M3T編成が空転滑走が多く大変だったことによるものだとされています。駅間距離が短い路線なので、影響は大きかったのだと思います。
 このタイプの車両に関しては、VVVF音は東洋IGBTの一般的なもので、個人的には面白みは感じられず、というところです。1本だけの3次車の、渋谷方から2両目の1M車で、録音した車両はぞろ目の「1111」になります。
 録音は井の頭線吉祥寺→井の頭公園→三鷹台→久我山→富士見ヶ丘→高井戸→浜田山間です。
 走行音(東洋IGBT・1C4M)[ko10itb.mp3/1.53MB]
 こちらは4次車の2両ユニット側の車両での録音ですが、特に1M車との差異はないと思います。1、2次車よりもWN駆動らしい音になりましたね。
 録音は井の頭線浜田山→高井戸間です。
 走行音(日立IGBT・1C4M)[ko10ih2a.mp3/3.10MB]
 5、6次車である21〜34編成は日立製の2レベルIGBTが採用され3、4次車と同様の3M2T編成になっています。JRのE531系あたりから続く、「ヒュゴヒュゴ…」の非同期モードの音ではあるのですが、高さの変化がなく、一定のところでヒュゴヒュゴと鳴っているのが特徴です。非同期モードから同期モードに移るときも単純に移行するだけなので、同期モードへの入りは小さめの爆音になっています。
 2両ユニットの車両の方が、フィルタリアクトルに近い場所だと、東武50000系列ほどではありませんが、非同期モードの響き方が少し変わるようです。
 録音は井の頭線西永福→浜田山→高井戸間です。
 走行音(日立IGBT・1C4M)[ko10ih2b.mp3/3.02MB]
 同じく5、6次車の1M車での録音になります。どちらの台車のそばに乗っても、特に音の違いは感じません。VVVF音もユニット車と同様のタイプです。
 録音は井の頭線久我山→富士見ヶ丘→高井戸間です。
 走行音(東洋IGBT・更新車)[ko10it2a.mp3/10.0MB]
 1、2次車である01〜10編成を更新する際、東洋電機の2レベルIGBTのVVVF装置が採用されましたが、モータが4極から6極の誘導電動機に変更されているようで、JR四国8600系や7200系、阪急1300系のようなタイプの走行音に変わっています。更新前に使用していたVVVF装置のメーカーは関係ないようで、10編成全てが東洋電機のVVVF装置に更新されています。
 録音は井の頭線吉祥寺→井の頭公園→三鷹台→久我山→富士見ヶ丘→高井戸→浜田山間です。環境は良かったのですがフラットがあるのが残念なところです。
 走行音(東洋IGBT・更新車)[ko10it2b.mp3/2.96MB]
 同じく更新車での録音です。短区間で速度も今ひとつですが、フラットはないです。
 録音は井の頭線久我山→富士見ヶ丘→高井戸間です。
・その他の写真
 1次車の第1編成である1751以下5連です。編成ごとに正面部分や側面帯の色を変える3000系からの伝統を守っており、この編成は「ブルーグリーン」のラインとなっています。登場時の状態での撮影となります。先頭部のLED式行先表示器は3色LEDですが、この写真だと色味がよく分からないですね。
 2003.3.30 井の頭線高井戸駅にて撮影
 1次車の第2編成である1752以下5連です。こちらは「アイボリーホワイト」色の編成となります。
 2003.3.30 井の頭線高井戸駅にて撮影
 2次車の第6編成である1756以下5連です。こちらは「ベージュ」色の編成となりますが、5次車登場後に「オレンジベージュ」に変更されることとなります。
 2009.3.15 井の頭線高井戸駅にて撮影
 2次車の第10編成である1760以下5連です。こちらは「サーモンピンク」色の編成であり、第3編成も同じ色です。また、最初にシングルアームパンタグラフを搭載した編成でもあるそうです。
 2009.3.15 井の頭線高井戸駅にて撮影
 3次車の第11編成である1761以下5連です。新製から間もない時期の撮影であり、まだまだきれいな状態です。システム的には変更点の多かったグループになりますが、外観的には大きな差はなかったように思います。なお、登場時はこのグループも3色LEDの行先表示器でしたが、2014年に再度撮影した時にはフルカラーLEDになっていました。
 配色も1・2次車からの順序を踏襲しており、第4編成と同じ「ライトグリーン」色となっています。
 2003.3.30 井の頭線高井戸駅にて撮影
 4次車の第12編成である1762以下5連です。第5編成とともに「バイオレット」色となっています。
 2009.3.15 井の頭線高井戸駅にて撮影
 4次車の第14編成である1764以下5連です。第7編成とともに「ライトブルー」色となっています。
 2009.3.15 井の頭線高井戸駅にて撮影
 5次車以降となる第30編成(左)と第28編成(右)の離合シーンです。5次車は第21編成に飛ばされたため16〜20編成が空き番号となっていますが、色の順序は編成番号によってきれいに並べられており、第21編成は第7編成と同じ、第22編成は第1編成と同じ…、という順序のため、第30編成は第2編成と同じアイボリーホワイト、第28編成は第7編成と同じライトブルーとなります。
 5次車以降はビードのないステンレス車体になったことや正面行先表示器の大型化やフルカラーLED化などが外観上の大きな特徴となっています。
 2019.4.29 井の頭線永福町駅にて撮影
 たぶん6次車の分類と思われる、第27編成である1727以下5連です。第6編成のカラーであるベージュから、この編成では「オレンジベージュ」に変更されていて、以降に第6編成や13編成も同じオレンジベージュに変更されているそうです。
 また、高井戸駅の撮影は渋谷方面の列車を撮るのが定番ですが、吉祥寺方面もこのような構図になります。晴れていれば逆光ですが…。
 2019.4.29 井の頭線高井戸駅にて撮影
 同じく6次車(?)である第29編成で1779以下5連です。井の頭線のレインボーカラーを一度に楽しめる特別ラッピング編成となっています。当初は1年程度で終了する予定だったらしいですが普通に延長されているようですね。
 2019.8.16 井の頭線高井戸駅にて撮影
 2次車第6編成である1756以下5連で、こちらは更新工事後の写真となります。行先表示器がフルカラーLEDになっていますが、これ自体は更新工事前に取り替えられている場合もある(と言うかほとんど終わっていた?)ので、更新車の特徴かと言われると分かりませんが。ビード付車体のグループとしてはベージュ色で登場した編成のオレンジベージュへの変更後の写真にもなっています。
 2019.8.16 井の頭線高井戸駅にて撮影
 1次車第3編成である1003号車から1753号車方向の室内です。原形の室内で、裾絞りがある以外は8000系の登場時とよく似ているのではないでしょうか。
 2003.3.30 井の頭線渋谷駅にて撮影
 2次車第11編成である1061号車から1761号車方向の室内です。当初から大型の袖仕切りが取り付けられているのが特徴となります。
 2003.3.30 井の頭線渋谷駅にて撮影
 5〜6次車の1128号車から1778号車方向の室内です。袖仕切りの形状変更や、ポールが曲線構造になる等の差異が見られます。
 2015.8.31 井の頭線吉祥寺駅にて撮影
 1001号車のVVVF装置で、これは奇数編成ですから東洋電機製のGTOインバータということになります。公表されているデータでは1C4Mとされていますが、このインバータを見る限りでは左右の各パワーユニットが1台車分2個モータを担当していると考えるのが自然で、1C2M×2群で間違いないはずです。ただし、パワーユニット2個分の制御回路を一纏めにされているような場合もあるので、そういう意味での1C4Mということもあり得ますね。
 2003.3.30 井の頭線明大前駅にて撮影
 こちらは1006号車のVVVF装置です。偶数編成ということで日立製のIGBTインバータです。こちらも1C2M×2群構成のVVVF装置で、左右両側のパワーユニットがそれぞれ1台車分のモータを制御します。たぶん外形寸法はGTOと同等だと思いますが、IGBTとしてはかなり大きいですよね。割と初期のIGBTなので仕方ないとは思いますが…。上のGTO共々、残念ながら消滅済です。
 2009.3.15 井の頭線永福町駅にて撮影
 こちらは1013号車のVVVF装置です。3〜4次車の東洋電機製IGBTのタイプで、1010番代の車号(吉祥寺方から2両目)には1C4M×2群の2両分のVVVF装置が搭載されています。京成3000形等と同様の形態で、東洋電機2レベルIGBTの標準的なものですね。
 2009.3.15 井の頭線永福町駅にて撮影
 こちらは1112号車のVVVF装置です。1110番代の車号(渋谷方から2両目)には1C4M×1群の1両分のVVVF装置が搭載されています。2群仕様の装置から純粋に片方のパワーユニットをそぎ落とした感じですね。
 2009.3.15 井の頭線永福町駅にて撮影
 こちらは1022号車のVVVF装置です。5〜6次車の日立製IGBTのタイプで、1020番代の車号(吉祥寺方から2両目)には1C4M×2群の2両分のVVVF装置が搭載されています。9000系と外観は同じようです。音は全然違いますが…。
 2019.4.29 井の頭線永福町駅にて撮影
 こちらは1121号車のVVVF装置です。1120番代の車号(渋谷方から2両目)には1C4M×1群の1両分のVVVF装置が搭載されています。東洋車の場合と同様に、1群分をそぎ落としたような構成となります。
 2009.3.15 井の頭線永福町駅にて撮影
 1007号車の更新工事後のVVVF装置です。東洋電機製の2レベルIGBTですが、3〜4次車とは形状が異なり、阪急1300系がちょうど同一形態のようです。更新工事により2M3T編成から3M2T編成に変更されており、3次車以降の組成と同等になっています。
 2019.8.16 井の頭線明大前駅にて撮影
 1107号車の更新工事後のVVVF装置です。こちらは1C4M×1群構成の装置ですので、3〜6次車と同様に片方のパワーユニットの分だけ小さくなっています。
 2019.8.16 井の頭線明大前駅にて撮影
 3次車1111号車のSIVで、東芝製のINV126-J0形となります。130kVAのものだそうで、3次車では3号車の1050形と渋谷方から2両目の1100形に搭載しています。1・2次車にも同じ形式が積まれている情報もあるのですが、過去の鉄道ピクトリアル京王特集の形式写真から予想すると、1次車は東洋製(SVH130-4006A)で8000系初期車と類似の形状、2次車はこの写真と同じINV126-J0と思われます。ちなみに、1・2次車の場合は2両あった電動車の両方にSIVを搭載していました。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影
 5次車1122号車のSIVで、INV153-E3形となります。170kVAに出力が増強されていますが、どう見ても4次車までの形状より小さいですね。これも世代の違いでしょうか。5・6次車も3・4次車と同様、渋谷方から2両目と3両目にSIVを搭載しています。ちなみに、VVVF装置は東側の側面ですが、SIVは西側の側面から見えます。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影
 1・2次車の更新後に使用されているSIVで1102号車のものです。三菱製のハイブリッドSiC適用のIGBT素子を使用したSIVだそうですが、形式名がよく分かりません(頼みのピクトリアル鉄道車両年鑑にはMELSIV-Gって、絶対形式名ではないです。多分NC-何とかになるはずなので)。編成中の2台を並列運転したり、春や秋の軽負荷時には自動で1台を停止させるなど、SIVの割にはずいぶん多機能になったようです。この形状のSIVはメトロなどでも採用例が増えているようですし、利点が多くて採用されているんでしょうかね。
 1・2次車に関しても、更新後のSIV搭載位置は渋谷方から2・3両目になります。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影
 1102号車の台車で、TS-1014形となります。1・2次車がこの形式です。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影
 1111号車の台車で、TS-1014A形となります。3次車以降は全てこの形式です。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影
 1122号車の台車で、こちらも同じくTS-1014A形となります。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影
 1・2次車の3号車は当初T車でしたが、更新工事によりM車となりました。この際に台車を新造しています。こちらは1051号車の更新時に新造された台車となります。形式は3次車以降と同じTS-1014A形となります。銘板が東急車輌から総合車両製作所(J-TREC)に代わっているくらいでしょうかね。
 2019.4.29 井の頭線明大前駅にて撮影

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