・京王電鉄9000系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
9757以下8連と9791以下10連
9757以下8連(右)と9791以下10連。8連にの貫通扉にのみ幌座があります。
2018.6.9 京王線明大前駅にて撮影
 2001年に営業を開始した京王線用の車両で、都営新宿線への乗り入れも可能な設計とされています。
 制御方式はVVVFインバータ制御で、高耐圧IGBTによる2レベルインバータを採用し、6000系や7000系との併結も可能となっています。台車は8000系最終造備車を踏襲した軸梁支持式のボルスタレス台車が採用されています。
 交通弱者対策と環境への配慮という2点に力を入れたようで、ドアチャイムや車内案内表示機を新規採用し、車端部の座席は座面、吊手、荷棚をいずれも低くするなどの工夫が見られ、また、座席については1人当りの幅を拡大した片持ちシートとなっています。
 2001年1月の営業開始時点で8連2編成が投入され、6000系2連と併結した通勤快速や、単独での各停運用、相模原線特急など、様々な種別で使用されています。
 2006年登場の6次車以降は10両固定編成で都営新宿線乗り入れ対応車として登場しました。5M5T編成となったため、2両ユニットの電動車と1M方式の電動車が混在しています。9000系10連の増備終了後に6000系が全廃されています。
 2000〜2004年に8連8本が、2006〜2009年に10連20本(31〜49編成と最後に30編成を製造)が製造され、活躍中です。
 走行音(8連)[ko9ka.mp3/3.59MB]
 9000系の走行音です。日立の2レベルIGBTインバータですが、この当時としてはこの車種だけというタイプだったように記憶しています。若干揺らぎのある、中途半端に高い非同期音で起動し、間もなく一度上昇し、同期モードになる前に再度「ヒュルルル…」の音で急上昇するという、独特のものです。後に7000系VVVF改造車や大阪市交(現 大阪メトロ)20系更新車等に派生しますが、やはり少数派だと思います。
 録音は京王線南平→平山城址公園→長沼間です。以前から公開していた音声を、区間を延ばして再度編集したものです。この頃の京王線は加速度2.5km/h/sですので、加速時間が長い独特のランカーブです。
 走行音(8連)[ko9kb.mp3/3.62MB]
 同じく9000系の2次車の走行音です。特に変化はありません。この区間の方が速度が出るかなとは思います。
 録音は京王線千歳烏山→仙川→つつじヶ丘間です。
 走行音(8連)[ko9kc.mp3/10.1MB]
 同じく9000系の4次車の走行音です。こちらも特に変化はありません。車両メーカーは日本車輌と東急車輌(現 総合車両製作所)の2社があり、日車の方が多数派ではあるのですが、録音がなぜか日車製ばかりでした。8連の3本の録音、10連の録音どれも日車製です(10連は全て日車製なので当然ですが…)。
 録音は京王線聖蹟桜ヶ丘→百草園→高幡不動→南平→平山城址公園→長沼間です。
 走行音(10連)[ko9kd.mp3/12.3MB]
 こちらは10連の「9030系」の走行音です。この録音の頃には京王線内も加速度が3.3km/h/sに引き上げられていますので、加速音には全く冗長感がありません、と言うか純粋に速いですね。編成内に1C4M×2群のVVVF装置が2組、1C4M×1群のVVVF装置が1組ありますが、特に音の違いはありません。
 録音は相模原線京王永山→京王多摩センター→京王堀之内→南大沢→多摩境→橋本間です。
・その他の写真
 こちらは営業開始間もなくの9701以下8連です。登場記念のヘッドマークを付けているのが特徴です。京王としては始めて「各停」の表示がされるようになりました。同じ時期に他形式にも整備されています。なお、8連の登場時は3色表示のLEDでした。
 2001.1.30 京王線調布駅にて撮影
 9752以下8連です。最近の撮影であり、LED式行先表示器はフルカラーのものに交換されています。10連が登場した後の2008〜2009年頃に交換されていたらしいです。なお、8連の偶数番編成は東急車輌(現在の総合車両製作所)製です。
 2019.8.16 京王線明大前駅にて撮影
 9705以下8連です。こちらも最近の撮影であり、LED式行先表示器はフルカラーのものに交換されています。日本車輌製の8連となります。
 2018.6.9 京王線千歳烏山駅にて撮影
 10連の2次車に当たる(9000系としては7次車)9783以下10連です。10連は全て日本車輌製となります。
 2019.8.16 京王線明大前駅にて撮影
 9739以下10連です。こちらは9000系9次車に該当し、2008年の製造なのですが、単年度で10連6本がまとめて投入されており、珍しい大所帯の中の1編成ということになります。この写真のように都営新宿線乗り入れの運用時は、助士側の窓内にある運行番号表示器も使用されます。
 2018.6.9 京王線千歳烏山駅にて撮影
 9153号車から9753号車方向の室内です。登場から日が浅い、原形の室内となります。片持ち式のバケットシートになったのが最大の特徴でしょうか。また、8連では一部の連結部が貫通扉省略になっていました。
 2005.2.13 京王線高幡不動駅にて撮影
 9244号車から9794号車方向の室内です。10両編成では、8両編成と比べて袖仕切りがより大型になり、手すりの形状が変わった他、連結部の壁の色の変化や、全連結部への貫通扉設置などの変化が見られます。
 2018.1.28 相模原線橋本駅にて撮影
 9007号車のVVVF装置です。音は独特ですが形状は日立2レベルIGBTの標準的なもので、左右のパワーユニットがそれぞれ1両分4個のモータの制御を担当しています。
 2005.2.13 京王線北野駅にて撮影
 9148号車のVVVF装置です。1群用のVVVF装置となるため、パワーユニット1個と中央のゲート制御部が残る形となります。
 2018.6.9 京王線明大前駅にて撮影
 9152号車のSIVです。東芝製で容量170kVAのINV127-C0形のはずです。東芝のSIVらしい形状ですが、容量の割に大きいようにも感じますね。8連はおそらく全車この形状と思われます。
 2002.6.23 京王線つつじヶ丘駅にて撮影
 9087号車のSIVです。10連はこの形状で、東芝製で容量250kVAのINV146-J0形となります。登場時期による差だと思われますが、8連の装置より小形化されていますが、容量は大きくなっています。
 2018.6.9 相模原線京王稲田堤駅にて撮影
 9148号車の台車です。TS-1017形のボルスタレス台車で、8000系の最後の2編成で試用されたものと同形式となっています。
 2018.6.9 京王線明大前駅にて撮影

前のページに戻る