・営団地下鉄→東京メトロ7000系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
7016以下10連
営団地下鉄時代で2段窓チョッパ車の7016以下10連
2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 1974(昭和49)年、有楽町線池袋〜銀座一丁目間の部分開業時からの車両で、千代田線の6000系との共通点が非常に多い車両となっています。編成構成や製造年次による改良の過程などはほぼ6000系と平行しているものの、チョッパ装置については全編成高速域からの回生ブレーキ性能の向上を目指した、自動可変界磁方式(AVF)チョッパ制御を採用しています。
 登場時は4M1Tの5両編成(新木場方の7100形と、和光市方の7700〜7000形)で組成され、池袋〜営団成増間の延伸(1983年)に合わせて10連化がなされました。
 1983年の3次車(21編成以降と1・2次車編成の中間車)からは8000系同様の1段下降窓化と冷房準備化、1988年の5次車(28編成以降)からは新製冷房車となり、1989年の6次車までで34編成が製造されました。
 1988年以降には冷房準備車や非冷房車の冷房化を実施した他、1994年以降は6000系と同様の大規模改修工事が実施され、1・2次車の内装のリフレッシュの他、一部編成のVVVFインバータ制御(3レベルIGBT、途中から2レベルIGBTの6M4T編成)への更新、VVVF化対象外編成へは3次車のチョッパ制御装置集約による延命化などが行われました。
 2008年の副都心線開通(東急東横線への乗り入れは2013年)に備えては、6M4T、2レベルIGBTインバータ編成となっていた03、09、13、15、16、19、20編成は4M4Tの8両編成に改められました。運転台関係の改造とラインカラーの変更が実施されています。3次車で統一された編成はこの時期に10000系への置き換えにより廃車となり、4次車以降は6000系4次車以降と同様のメニューにより更新工事と運転台関係の改造、8連化などが実施されました。この際、28、31、32編成には8連化により余剰となった制御器やモータなどを流用したVVVF化が行われています。10両編成のまま副都心線対応工事を実施したのは01、02、04、05、10、18編成の6本で02編成は6M4T、3レベルIGBTからの再改造、その他5本はチョッパ制御から5M5T、2レベルIGBTに改造されました。
 以上の複雑な経過により副都心線開業後には8連15本、10連6本の180両が活躍してきました。2021年の17000系デビューにより残る車両も廃車が進み、2022年4月に運用終了となりました。2022年4月当初は10連1本と8連2本の車籍がありましたが、10連は既に保存車的な扱い、8連は運用されていましたがまもなく引退となったものです。
 チョッパ車(三菱フロン冷却)走行音[sub7kcma.mp3/8.38MB]
 7000系の中ではだいぶ新しい部類となる、5次車に属する32編成での録音です。6000系とは異なる「AVFチョッパ」と呼ばれる方式ではありますが音は同じですね。チョッパ装置の外観もフロン冷却タイプの場合は見分けが付かないくらい同じです。地下線内での録音なので高速域の音とかは不明確になってしまいます、というところですね。有楽町線はストレートに走る区間も少ないですが。
 録音は有楽町線営団成増→営団赤塚→平和台→氷川台→小竹向原間です。
 チョッパ車(日立強制風冷?)走行音[sub7kcha.mp3/9.25MB]
 1次車の04編成での録音で、空調のかかっている季節での録音になります。たぶん強制風冷チョッパの時代の録音だと思うのですが、7000系の場合は1・2次車編成(強制風冷式)に3次車(フロン冷却式)が混結されていたため、編成単位でVVVF化改造をして、取り外された3次車のフロン冷却式の装置を他編成の1・2次車に移植するという形での若返りが図られたので、時期的なところを考えるとフロン冷却式に交換されていたかもしれません。空調が回ってるのでなおさら区別が付かないですね…。
 録音は西武池袋線保谷→大泉学園→石神井公園→練馬高野台→富士見台→中村橋間です。
 チョッパ車(メーカー不明)走行音[sub7kcc.mp3/1.49MB]
 3次車の最初の編成、21編成での録音です。フロン冷却式のチョッパ装置を積んだ車両となりますが、装置のメーカーが不明です。装置を見てないのと、web上で探してもチョッパ装置が見えるような写真が見つからず、というところでした。
 録音は有楽町線要町→千川間です。
 VVVF改造車(三菱3レベル)走行音(登場時)[sub7kvma.mp3/727KB]
 7000系初期車のVVVF化改造は1996年に開始され、初期改造の02・06・07編成には三菱製の3レベルIGBTインバータ装置が装備されています。1C2M×4群、2両分に当たるインバータ装置が第3・7・9車両に装備されている点など、6000系のインバータ改造車と同様のシステムで、実際、搭載されている装置も同じであると考えられます。特に、02・06編成については1998年3月の西武池袋線との直通開始よりも前に改造されていて、登場当初はこのように、完全に6000系の三菱インバータ車と同じ音を出していました。しかし、いつの間にかこの下にあるような妙な高さの非同期音をたてるタイプにソフトが変更されたようです。
 録音は清水さん提供で、有楽町線麹町→市ヶ谷間です。当時の彼の録音環境が、実は1997年11月まで私が使っていたレコーダーをしばらく貸していたという状況のため、残念ながら音が狂ってしまっています。まぁ、6000系で散々聞いているものと同じなのですが…。
 VVVF改造車(三菱3レベル)走行音(ソフト変更)[sub7kvmb.mp3/13.7MB]
 こちらは7000系のVVVF改造初期グループの、ソフト変更後の走行音になります。元々変なタイプですが、非同期モードの高さが上がって、更に変な音になりました。そしてブレーキはなぜか小田急30000形EXEと似た響きが聞こえる(私の個人的見解ではありますが)のがまた不思議なところです。
 録音は西武池袋線練馬→中村橋→富士見台→練馬高野台→石神井公園→大泉学園→保谷→ひばりヶ丘間です。
 VVVF改造車(三菱3レベル)走行音(ソフト変更)[sub7kvmc.mp3/1.46MB]
 同じくVVVF改造初期グループの、地下鉄線内での録音になります。
 録音は有楽町線要町→千川間です。
 VVVF改造車(日立3レベル)走行音[sub7kvha.mp3/3.85MB]
 VVVF改造初期グループのうち、日立製VVVF装置を搭載した車両の走行音です。1998〜1999年頃の改造車である12・14編成が該当するようです。搭載しているインバータは6000系の日立インバータへの改造車と同じで、音ももちろん同じです、と言いたいのですが非同期から同期に移る辺りの音が微妙に6000系とは違うんですよね。なんとも言えない差分ではあるのですが。
 録音は西武池袋線東久留米→清瀬→秋津間です。
 VVVF改造車(日立3レベル)走行音[sub7kvhb.mp3/9.79MB]
 同じく日立製VVVF装置での初期改造車です。同じ日、同じ車両の別区間での録音というだけです。
 録音は西武池袋線西所沢→小手指→狭山ヶ丘→武蔵藤沢→稲荷山公園間です。
 VVVF改造車(日立2レベル-1)走行音[sub7kvhc.mp3/9.44MB]
 2000年に更新された19編成で最初に採用された日立製2レベルIGBTインバータ車の走行音です。確か、13、15、16、19、20編成がこのタイプで更新されたのだと思います。で、これらの編成はいずれも後年副都心線対応工事が実施されて8連に短縮されたので、廃車になった中間車1ユニット分の装置を活用して後期車の31、32編成にもこの装置でのVVVF化が行われた、ということになります。これらが全て8連ですので、実は東横線に乗り入れた7000系では最大派閥のタイプだったりしました。
 VVVF音は結構きれいな日立2レベルIGBTの音なんですよね。癖のない普通のタイプとも言えますが。
 録音は有楽町線新木場→辰巳→豊洲→月島→新富町→銀座一丁目間です。微妙な季節の録音でもあり、弱く空調がかかってるようにも思います。
 VVVF改造車(日立2レベル-1)走行音[sub7kvhd.mp3/7.61MB]
 同じく日立2レベルIGBT初期タイプの走行音です。こちらは真冬で間違いなく空調のない録音です。
 録音は有楽町線平和台→氷川台→小竹向原→千川→要町間です。
 VVVF改造車(日立2レベル-1)走行音[sub7kvhe.mp3/5.47MB]
 同じく日立2レベルIGBT初期タイプの走行音で、東急東横線乗り入れ時の録音です。特に高速区間が続くところでの録音です。WN駆動の音はそれほど聞こえてきませんが、やっぱり100km/hオーバーでの走行はこの車種には向いていなそうな…、ですね。
 録音は東急東横線自由が丘→都立大学→学芸大学→祐天寺間です。
 VVVF改造車(日立2レベル-1)走行音[sub7kvhf.mp3/6.78MB]
 同じく日立2レベルIGBT初期タイプの走行音です。こちらは8連化時に余った装置を活用してVVVF化された編成での録音です。どっちにしても第3車両は初期編成でも3次車を組み込んだ号車なので大して変わらないですね。
 録音は東急東横線日吉→元住吉→武蔵小杉→新丸子→多摩川間です。
 VVVF改造車(三菱2レベル-1)走行音[sub7kvmd.mp3/12.8MB]
 こちらは2002年頃(?)にVVVF改造された03編成と09編成が該当する三菱2レベルIGBT車の走行音です。1C2M×4群の制御装置を3、7、9号車に搭載する6M4T編成である点は3レベルインバータでの改造車と同様です。2レベルIGBTの初期のものではありますが、05系25番以降や埼玉高速鉄道2000系のような「コンプレッサインバータ」とは全く違う、三菱らしい「ヒュルヒュル…」な非同期モードの音です。有楽町線10連時代には一度も乗れなかった(あまり乗りに行けなかったけど)くらい馴染みがないのですが、意外ときれいな音のタイプですね。
 副都心線対応、8連化の際には編成から抜かれて廃車された車両の装置を活用して28編成にもこのタイプの装置が搭載されました。
 録音は東急東横線多摩川→新丸子→武蔵小杉→元住吉→日吉→綱島→大倉山→菊名間です。
 VVVF改造車(三菱2レベル-2)走行音[sub7kvme.mp3/7.09MB]
 副都心線対応の改造時に登場したグループで、6000系4次車の更新車と同等の改造となる、1C4M×1群または2群の制御器を使用した4M4Tまたは5M5T編成とされたVVVF改造車になります。そのうち、三菱製の制御装置を搭載した車両の走行音です。
 副都心線対応工事後も10連だった編成は大半がこのタイプで、01、02、10、18編成が該当しました。02編成は6M4Tの3レベルインバータだったところを再改造したもので、他の編成はフロン冷却チョッパでまとめられていた編成のVVVF化となったものです。8両編成では27、29、30、33、34編成がこのタイプでした。
 VVVF音は6000系4次車以降の更新車と似たものですが、6000系ほど澄んだ音でもないような…、というところでしょうか。6M4T編成の2レベル三菱と比べると「ヒュルヒュル」の非同期の高さは一定です。
 録音は東急東横線中目黒→祐天寺→学芸大学→都立大学→自由が丘間です。
 VVVF改造車(三菱2レベル-2)走行音[sub7kvmf.mp3/5.47MB]
 同じく三菱2レベルの後期改造車の走行音です。録音した編成、運転方向の違いだけですね。
 録音は東急東横線自由が丘→都立大学→学芸大学→祐天寺間です。
 VVVF改造車(日立2レベル-2)走行音[sub7kvhg.mp3/7.50MB]
 こちらは副都心線対応改造車に搭載された、日立2レベルIGBT車の走行音です。たぶんこのタイプが一番捕捉困難だった7000系かと思います。10連のうちの2本、04と05編成だけが該当しました。10連は10000系と共通運用でしたから運用数も多いしどこに行くか分からないし、これを東横線乗り入れのしかも空いている方向、時間帯に捕まえようというのが本当に困難で…。
 装置自体は6000系4次車以降の更新車と同じはずですが、非同期モードの高さが違っています。東武30000系辺りの高さでしょうかね。あまり聞き慣れない音程でもありますが。
 録音は東急東横線中目黒→学芸大学→自由が丘→田園調布間です。
・その他の写真
 1次車の車体更新車、7107以下10連です。VVVF化(三菱3レベルIGBT、6M4T編成)と1次車の号車の1段下降窓化改造を受けています。
 第1・7〜10車両が1次車、2〜6車両は3次車の編成であり、このため1両目と2両目で同じ1段下降窓ながら大きさが異なっているのが分かると思います。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 3次車で揃った7124以下10連です。6000系4次車に相当するグループとなり、大形の1段下降窓が採用されたことが最大の特徴で、冷房準備車として製造されたグループでもあります。残念ながらこのグループは副都心線対応の改造対象から漏れて早期に廃車となっています。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 最終増備車である6次車に当たる、7034以下10連です。6000系7次車と同世代であり、車外スピーカーなどが設置されていますが、チョッパ装置は従来車と同じものが積まれています。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 副都心線乗り入れ対応化後の7119以下8連です。1両目は1次車で元は2段窓だった車両、2両目から5両目までの4両は3次車で元から1段窓の車両と言うことで、窓の大きさが明らかに違うことが、この構図ならよく見えると思います。ラインカラーが従来からの有楽町線用のゴールド(という名の黄色ですね…)から、副都心線のラインカラーとなる茶色のラインなどを追加しています。一部を除いて8両編成になったのも特徴です(10連の方は、乗って録音はしてるのに撮影はしてない)。
 2021.7.16 東急東横線祐天寺駅にて撮影
 唯一の4次車である7127以下8連で、こちらも副都心線乗り入れ対応化後の写真です。全車が大型の1段下降窓で揃った編成です。
 2017.6.3 東急東横線自由が丘駅にて撮影
 5車の7130以下8連で、こちらも副都心線乗り入れ対応化後の写真です。4次車と同様に全車が大型の1段下降窓で揃った編成です。
 2021.7.16 東急東横線祐天寺駅にて撮影
 2次車7920号車から7020号車方向の室内です。更新前の2段窓で原形の室内となります。6000系の未更新車と同じ感じかと思います。壁の色、シートモケットの色、袖仕切の感じなど、どれもですね。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 2次車7920号車の、強制風冷式だった時代のチョッパ装置の写真です。日立製になります。この編成は後に2レベルIGBT、1C2M×4群タイプの日立製VVVFに更新され、副都心線仕様の8連(VVVFはそのままの仕様で1ユニット減車)への改造が行われています。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 7331号車の日立製フロン沸騰冷却式チョッパ装置です。この編成は副都心線対応の改造時にVVVF化されますが、新造の装置ではなく、初期車編成から外された中間車の制御装置等を流用してのVVVF化となりました。日立製2レベルIGBT、1C2M×4群仕様でのVVVF化が行われた編成です。
 2002.3.9 有楽町線新富町駅にて撮影
 7323号車の三菱製フロン沸騰冷却式チョッパ装置です。日立製もですが、6000系の同世代の装置と外観上はほぼ同じです。この編成を含む3次車の10両編成は副都心線対応への改造はされずに廃車となっています(厳密にはこの編成はインドネシアに渡っていますが)。
 2002.3.9 有楽町線新富町駅にて撮影
 7307号車の三菱製VVVFインバータ装置です。6000系に続き初期にVVVF改造されたグループで、3レベルインバータ、1C2M×4群のタイプです。反対の側面にも同様の装置が並んでいます。6000系の同タイプの装置と同じ形状です。02、06、07の3編成に採用され、このグループで副都心線に転用されることはなく、02編成は2レベル1C4MのVVVFに再換装、06、07編成は副都心線仕様にならずに廃車となり、このグループは消滅しています。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 7914号車の日立製VVVFインバータ装置です。こちらも6000系のVVVF化と同じく初期改造のグループで、3レベルインバータ、1C2M×4群のタイプです。12、14の2編成にのみ採用され、その後の改造車は2レベルインバータに移行しました。
 2000.2.12 有楽町線和光市駅にて撮影
 7916号車の日立製VVVFインバータ装置です。7000系でのみ採用されたタイプで、2レベルインバータで1C2M×4群、編成としては6M4TでVVVF改造されたグループとなります。13、15、16、19、20の5編成に採用された7000系VVVF化(前期編成対象)の中では最大派閥となります。
 2018.8.13 東急東横線祐天寺駅にて撮影
 7303号車の三菱製VVVFインバータ装置です。こちらも7000系でのみ採用されたタイプで、日立2レベルのグループと同等の三菱製の装置となります。03、09編成にのみ搭載された少数派で、副都心線化の改造時に捻出した中間車の装置等を使用して28編成にもこの装置が搭載されました。
 2018.8.13 東急東横線祐天寺駅にて撮影
 7930号車の三菱製VVVFインバータ装置です。副都心線対応工事の際にVVVF改造されたグループに搭載された装置で、メトロへの移行期に更新された6000系後期グループや10000系等と同等の装置となります。2レベルインバータ、1C4M仕様です。副都心線仕様の10連グループ01、02、10、18編成の4本と、8連グループの27、29、30、33、34編成に搭載されています。同タイプの日立製もある(6000系後期車の日立製と同様)のですが、10連の04、05編成だけと数が少なく、撮影しないうちになくなってしまいました…。
 2021.7.16 東急東横線祐天寺駅にて撮影
 7230号車のSIVです。副都心線対応工事の際にVVVF改造されたグループに搭載された装置で、きちんとSIVらしい形状になっています。7000系冷房改造の頃に載せられたDC/DCコンバータはあまり半導体機器らしい形状が見られないので…。
 2021.7.16 東急東横線祐天寺駅にて撮影
 7920号車の台車です。6000系と同系統で、1次車はS形ミンデン台車FS-388形に対し、写真の2次車はSUミンデン台車でFS-388A形となっています。
 2000.6.1 有楽町線和光市駅にて撮影
 7930号車の台車です。3次車以降はSUミンデン台車でブレーキが踏面片押し式となったFS-515形となっています。
 2021.7.16 東急東横線祐天寺駅にて撮影

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