・E531系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
K451+K403編成
クハE531-1001以下5連+クハE531-3以下10連
2005.7.9 常磐線取手〜藤代間にて撮影
 2005年夏、常磐線での特別快速運転開始に伴い投入された、403系や415系置換え用の一般形交直流電車です。403系や415系とは異なる、基本10連+付属5連の編成構成で、それぞれ4M6T、2M3TのMT比となっています。
 車体はE231系と同様にオールステンレス製の幅広タイプで、編成の半分ほどをセミクロスシート車としています。制御方式はVVVFインバータ制御で、2レベルIGBTによるPWMコンバータとPWMインバータを一体化した主変換装置を各電動車に装備しています。モータはE501系と比べても出力アップされた、140kWのものを装備し、MT比や歯数比はE501系と同等でありながら、加速度、最高速度ともに向上しています。
 1次車としては、2005年春〜夏にかけて10連、5連とも6本ずつ新造され、特別快速4往復の他、普通列車などに運用されています。今後は、東海道線向けのE231系の製造終了を待って、新津車両製作所での新造が行われる予定となっています。
 走行音(直流)[E531dca.rm/974KB]
 直流区間での走行音です。日立製の2レベルIGBTインバータを装備しているにも関わらず、まるで東芝車のような非同期モードの音が特徴です。また、非同期モードから1パルスモードへの変化点は、ごく一部の車両を除き、かなり速度が低く、そのために「爆音」が鳴り響くのも特徴です。特に直流区間では非同期モードが非常に短くなります。
 録音は常磐線我孫子→柏間です。走り方としては、415系の運転曲線とほとんど変わらない状態だと思います。
 走行音(直流/断続ブレーキ)[E531dcb.rm/794KB]
 低速域でのブレーキが途切れ途切れになると、このように、非同期モードの音の高さが変動します。ただそれだけのネタです。
 録音は常磐線天王台→我孫子間です。発車直後に他線の運行状況の情報が更新されたためにチャイムが鳴り、ドア上のLEDに更新後の情報が流れる仕組みとなっています。
 走行音(直流/特別快速/東芝モータ?)[E531dcc.rm/1.74MB]
 こちらは東芝製モータを積んでいると思われる車両の、直流区間の走行音です。特別快速での録音のため、分岐器通過時以外はそれなりに飛ばしています。東芝製モータによくあると思われる、パルスモード変化点付近の「ヒュン」という雑音ですが、このファイルでは減速時の非同期モードへの変化前後に2回聞こえるだけのようです。同じ車両の交流区間ではもっと聞こえたのですが…
 録音は常磐線松戸→柏間です。特に北小金通過後にスピードを出しています。
 走行音(直流/異音車)[E531dcd.rm/1.83MB]
 こちらは中速域以上で「ヒュゴヒュゴ…」の異音を発する車両です。特別快速での録音ではありますが、100km/h程度での定速ノッチを多用していたようで、120〜130km/hでの運転はしていなかったと思います。(そもそもこの録音をした特別快速は直流区間でスジが寝ているのだが)
 録音は常磐線松戸→柏間です。
 走行音(直流/非同期長いタイプ)[E530dca.rm/1.79MB]
 モハE530-1は、このファイルのように日立IGBTらしい、長い非同期モードが特徴です。他にも同様の車両があるのかどうかはよくわかりません。少なくとも、ユニットを組んでいるモハE531-1001は通常のタイプです。
 録音は常磐線柏→松戸間です。特別快速での録音です。
 走行音(直流/非同期長いタイプ)[E530dcb.rm/764KB]
 上野駅発車時の、分岐器制限を受けながら加速する走行音です。日立IGBTの場合、中途半端な速度でノッチオン、ノッチオフを繰り返すと、やや笑える音になります。
 録音は常磐線上野→日暮里間です。
 走行音(交流/130キロ運転)[E531aca.rm/918KB]
 交流区間での130km/h運転を含む走行音です。直流区間と比べると、少しだけ非同期モードが長くなっています。E531系では、130km/hまでの加速時間が約120秒(途中から上り10‰の勾配あり)のため、JR西日本の223系よりも加速性能に優れています。参考に、E501系では同じ120秒加速してようやく120km/hですので、性能差は歴然としています。
 録音は常磐線佐貫→牛久間です。約2分加速後、一度ノッチオフして再投入しているように聞こえますが、あるいは定速ノッチに入れたんでしょうか…。ちなみに、高確率で130km/h運転をするのはこの区間だけです(上りでは低確率)。
 走行音(交流/130キロ運転/東芝モータ?)[E531acb.rm/916KB]
 東芝製モータを積んでいると思われる号車での交流区間130km/h運転の走行音です。直流区間では加速時には異音が聞こえませんが、交流区間では1パルスモードに入った直後によく響いています(非同期の終わり頃にもそれっぽい音が1回聞こえます)。
 録音は常磐線佐貫→牛久間です。夏の録音のため冷房も入っていますが、破綻するほどの影響は受けていないと思います。そもそも、冬でも天井では暖房運転で空調装置が動いているし、ラインデリアが動いていることすらあります。
 走行音(交流/120キロ運転)[E531acc.rm/641KB]
 交流区間での120km/h程度まで加速したと思われる走行音です。無惰行に近い運転とはいえ、これほど短い区間で120km/h運転ができるとは、驚かされます。ちなみに、この録音は、隣接する、非同期の長いタイプの車両と同時に録音していたものです。
 録音は常磐線荒川沖→ひたち野うしく間です。逆方向の場合、このような速度は出ません。
 走行音(交流/非同期長いタイプ)[E530aca.rm/637KB]
 非同期モードの長いタイプの車両である、モハE530-1の交流区間走行音です。交流区間では、どこまで上がるのかと問い詰めたくなるくらい長い非同期モードが特徴です。加速の時は、隣から爆音が少し漏れてきていますが…
 録音は常磐線荒川沖→ひたち野うしく間です。
 走行音(交流/非同期2種混ざり)[E530acm.rm/637KB]
 こちらは、モハE530-1での録音とモハE531-1001での録音を後からつなぎ合わせたものです。左チャンネルがモハE530-1、右チャンネルがモハE531-1001です。左右で少しだけずれているかもしれませんが、別のレコーダで録音したデータを結合したため、この程度が限界ですのでご了承下さい。
 録音は常磐線荒川沖→ひたち野うしく間です。
 走行音(直流→交流切替)[E531xa.rm/1.05MB]
 直流から交流に切り替わる、取手→藤代間の走行音です。取手発車直後はカーブのため75km/hや90km/hの制限を受けますが、これらを通過すると高速運転に入ります。しかし、デッドセクション手前に100km/h超の制限もあるようで(運心の規定通りなのか、制限標識がない)、比較的長い区間でありながら130km/h運転はできないようです。このファイルの2分56秒のところで「ドン」と鳴って、3分22秒のところで「ガコ」と鳴るまでがデッドセクション通過中となります(厳密にはこの時間のうちの数秒)。減速時には、交流区間のため、変圧器等の「ビー」という音が聞こえます。
・その他の写真
 クハE530-4以下10連+クハE530-2004以下5連の上り特快です。上の写真とは異なり山側からの撮影です。VVVF装置などがよく見えます。
 2005.7.9 常磐線藤代駅にて撮影
 セミクロスシート車の室内で、モハE530-1からクハE530-1の方向を撮影しました。E231系とは異なる暖色系のシートモケットや、ドア付近の黄色の滑り止め(?)等が特徴です。
 2006.2.5 上野駅にて撮影
 ロングシート車の室内で、モハE531-1001からクハE531-1方向を撮影しました。こちらも暖色系のモケットが特徴です。
 2006.2.5 上野駅にて撮影
 モハE531-4のCI装置(PWMコンバータ+PWMインバータを1セットにした主変換装置)です。この写真では文字までは読めませんが、左端の「主変換装置」のプレートの上の方を見ると、日立製作所製であることを示す銘板が取り付けられています。音は日立らしくないものの、パワーユニットの形状はいかにも日立製です。配置としては左側の2個セットのパワーユニットがコンバータ部、右の大きなパワーユニットがインバータ部でU・V・Wの3相分を一体化しているものと思われます。特にインバータ部と思われる部位は直流電車のVVVF装置と形状は酷似しているのではないでしょうか。
 2005.7.9 常磐線藤代駅にて撮影
 モハE530-1004のSIVです。東洋電機製で、パワーユニットの形状は東洋電機製IGBT-VVVFとよく似ています。この写真は山側の撮影ですが、SIVに関しては海側からも見えたような…
 2005.7.9 常磐線藤代駅にて撮影
 モハE530-1004の台車(DT71形)です。上野方の台車を山側から撮影しています。E653系用の台車をベースとしたそうです。130km/h運転を実施する形式であるためか、このようにヨーダンパを標準装備しています。
 2005.7.9 常磐線藤代駅にて撮影

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