・E657系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
クハE656-4以下10連
「スーパーひたち30号」のクハE656-4以下10連
2012.12.23 常磐線取手〜藤代間にて撮影
 2012年3月のダイヤ改正時より、常磐線の特急「スーパーひたち」「フレッシュひたち」として営業運転を開始した交直流電車です。651系やE653系からの置換えを目的としていますが、これまでの7連、4連を組み合わせた組成をやめ、10両固定編成のみが製造されています。
 E653系やE259系などの流れを汲むアルミ車体で、先頭形状はE653系をベースにしたものと言えそうです。編成は6M4Tの10両編成で、電動車2両ユニットごとに1台の主変圧器を搭載し、各電動車にIGBT素子を使用した3レベルコンバータと2レベルインバータを一体箱に納めた主変換装置を搭載しています。E233系やE259系のような冗長系重視の機器や予備パンタを装備する考え方から、交直流車の機器配置の制約のため、電動車を多くし、異常時はユニットカットなどで対応する方針とされたようです。
 2011年度から2012年度にかけて10連16本が製造され、2013年3月ダイヤ改正で「スーパーひたち」「フレッシュひたち」をE657系に統一することになっています。
 走行音(交流区間)[E657aa.mp3/3.21MB]
 基本的にE531系やE259系と同じ、日立の「ヒュルヒュル…」系の非同期モードで始まるVVVF音です。起動加速度は2.0km/h/sとされているようですが、E653系と同様、高速域でも加速力の衰えが少なく、最高速度付近でも加速余力はかなりあるようです。
 モータ音は、中速域で音階のような高音が聞こえてきますが、E657系ではこのタイプの車両が複数ありそうです。
 録音は「フレッシュひたち69号」藤代→佐貫→牛久間です。自動放送での「佐貫」のイントネーションは、地元出身者として、非常に違和感があります。タヌキに聞こえて仕方がない…。
 走行音(交流区間)[E657ab.mp3/1.72MB]
 こちらは最高速度まで上がる1区間のみのファイルです。この車両もモータ音は弱い音階を奏でているようです。高速域では定速モードにしたのか、小刻みな再加速や長時間の弱い加速が続き、ノッチオフしたと思ったらすぐに停車ブレーキに移行しており、運転時分3分27秒くらいでしょうか、この区間としては本当に短いですね。それでも、非同期モードに移る直前くらいはブレーキがやや弱めだったようで、E259系と同様の「逆爆音」が響き渡ります。
 録音は「フレッシュひたち71号」佐貫→牛久間です。
 加減速音(直流区間)[E657da.mp3/3.13MB]
 直流区間での加減速音です。E531系ほどではありませんが、交流区間よりも非同期モードが短いと思います。E653系くらいの頃はどうか分かりませんが、E531系の世代では間違いなく、整流時の直流電圧を1500Vより高い値にしているはずで、そのため交流区間の方が高性能になる傾向があるそうです。更に、VVVF車はパルスモードをどんどん進めていく(GTO車で言えば音の変化が速い状況になります)方が高加速になるようなので(気動車とはまるで逆の傾向です)、インバータ部への入力電圧が低い直流区間の方が非同期モードを短くして加速力を稼ぎ、入力電圧が高い交流区間は非同期モードを長くすることで加速力を抑える方向に調整していると思われます。
 録音は「フレッシュひたち71号」の柏減速時と加速時です。柏の到着放送は入っておらず、我孫子通過後の加速くらいまでになります。
 走行音(直流→交流)[E657xa.mp3/7.02MB]
 直流区間での減速音、加速音と続き、交流区間での停車ブレーキまでをまとめたファイルになります。直流区間ではどうしてもゆっくりとした走行になってしまいます。
 録音は「フレッシュひたち69号」柏減速時→藤代間です。9分35秒頃から利根川橋梁を通過しますが、速度が低く、あまり迫力がありません。
・その他の写真
 モハE657-209の室内です。壁や天井は白、座席は黒と、撮影者泣かせな配色だったりします。座席はE653系の小ぶりな座席に比べたらしっかりした形状に見えますが、残念ながら座面スライド機構は省略されてしまいました。
 2012.12.23 上野駅にて撮影
 モハE656-16の主変換装置です。機器撮影に適した停車駅が少ないため、無理矢理ですが、走行中の列車の真横写真を撮影し、そこから切り出す方法にしてみました。暗い時間の撮影で、車両全体を写してしまったため、ほとんどピクセル等倍の粗い画像になってしまいました…。
 2012.12.23 常磐線取手〜藤代間にて撮影

前のページに戻る