・遠州鉄道30形(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
モハ26以下2連
モハ26+クハ86の2連
2012.3.1 西鹿島駅にて撮影
 1958(昭和33)年から1980年の間に28両が製造された車両で、18m級(最初の1編成のみ17m級)の鋼製車体に2扉ロングシートの通勤電車です。最後の1編成を除き吊り掛け駆動であり、機器流用車と完全新造車、一部機器のみを流用した車両など、バリエーション豊富なことも特徴です。また、ごく一部の電動車を除き、発電ブレーキを装備していることも特徴です。
 遠州鉄道では2両単位の編成(朝夕のみ4連運転がある)とされており、2012年現在の現役車両は、1974年製の完全新造の電動車に、1961年と1963年製の機器流用の制御車で組んだ2連が2本(モハ26-クハ86とモハ27-クハ89)、1978年製の完全新造・新製冷房車・空気バネ台車装備の2両編成、1980年製のモデルチェンジ車でカルダン駆動となった2両編成の、合計8両となっています。
 2012年時点で活躍の場は平日朝ラッシュ時の4連運用での2往復程度に狭まっていますが、2012年度には2000系1編成の増備予定があるため、日によっては朝の運用さえなくなってしまう可能性が出てきます。
 吊り掛け車走行音[et30a.mp3/2.81MB]
 吊り掛け車の中では最後に製造された、空気バネ台車装備のモハ25での録音です。中〜高速域で非常に綺麗な、吊り掛け車らしい音をたててくれます。ノッチオフした後の金属音もなかなかいい雰囲気です。そしてブレーキをかけると、本当に独特な雰囲気です。
 録音は積志→さぎの宮→自動車学校前→遠州上島間です。積志駅出発時と上島駅到着時は分岐器の通過のため速度制限を受けています。再加速や2段階のブレーキも迫力を感じられる車両ですし、さぎの宮→自動車学校前が文句なしの最速区間でもあるため、連続3区間での公開としました。それにしても、発車時は連結相手のカルダン車と調子が合わないのか、「ドンツキ」がすごいですね。
 カルダン車走行音[et30b.mp3/1.55MB]
 中空軸平行カルダン駆動を採用した最終増備車、モハ51での録音です。こちらは基本的に1000系にそのまま引き継がれる足回り仕様であり、自動空気ブレーキである点が異なるため、1000系や2000系との連結はできず、吊り掛け駆動の30形との連結運転が行われます。
 録音は遠州西ヶ崎→遠州小松→浜北間です。
・その他の写真
 モハ27+クハ89の2連です。形態的には上の写真のモハ26+クハ86と同じと思われます。モハは両開き2扉、クハは片開き2扉と、形態の大きく異なる車両が編成を組んでいるのが特徴です。前日もこの撮影日も、新浜松駅の基本的に使用されないホームに佇んだままでした。異常時に備えて待機している車両、という位置づけなんでしょうかね。
 2012.3.1 新浜松駅にて撮影
 モハ51+クハ61の2連です(更にモハ25+クハ85もつながっていますが)。こちらは前面形状が変更された最終増備車ですが、はっきり言ってしまって、他の30形の方が格好いいですね。
 2012.3.1 西鹿島駅にて撮影
 モハ51の車内です。2扉車ですので、ロングシートが長いのが印象的ですね。
 2012.3.1 遠州西ヶ崎〜西鹿島間にて撮影
 モハ27の台車です。この形状はモハ27とモハ26の2両にのみ残っています。編成を組むクハ車は空気バネ台車に換装されていたりと、複雑な形態分類になります。
 2012.2.29 新浜松駅にて撮影

前のページに戻る