・関鉄キハ5010形
キハ5012+5011の2連
営業運転開始初日の「お披露目運転」のための入換中のキハ5012+5011の2連
2017.2.25 水海道駅にて撮影
 2017年、キハ5000形の改良版として登場した単行ワンマン運転用の車両です。キハ5000形登場から8年近くが経過し、キハ5000形と同じ塗装がだいぶ増えたところで再度塗装が変わったことが特徴で、上部が白、下部は小貝川と鬼怒川をイメージした青、窓下には稲穂をイメージした黄色の帯を入れています。また、筑波山をイメージしたというシンボルマークも追加されました。
 室内は再度キハ2400形までのシート配色に戻り、2段式つり革などの独特な試みも取り入れられています。
 エンジンはこれまでの新潟製をやめ、コマツの11Lエンジンに変更となりました。従来より小型ながら出力が上がったとされており。従来と同系統の液体変速機を引き続き使用するため330PSを350PSに微増させるにとどまっています。キハ5000形に引き続き、変速1段・直結2段の全自動切替や、2速で自動切替となる排気ブレーキも採用されています。
 2017年(2016年度)に2両が投入され、この車両増備を機に日中の全線単行運転と水海道以北を走る列車のほとんどが取手発着となる、20年前には考えられなかったような運行系統に再編されました。
 キハ5011走行音(2連・営業初日)[knt51a1a.mp3/16.0MB]
 キハ5011の走行音です。営業運転初日は2両編成で走行し車内では新車のパンフレット配布、車内補充券の販売などが行われていました。エンジンがコマツ製になりましたが、変速機の変更がないため、思ったほどは雰囲気の変化がありませんでした。JRの気動車によくあるような、コマツエンジン特有の籠もった音も感じられず、そう悪いものではありません(それでも個人的にはカミンズや新潟の方が好きですが)。また、車内に新たに設置された非常用はしごが結構ガタついており、うるさかったりします。
 録音は下妻→宗道→玉村→石下→南石下→三妻間です。3ノッチまたは4ノッチでの加速がほとんどだと思います。玉村→石下→南石下では直結1段止まりで、その他の区間では直結2段まで加速しています。排気ブレーキは最後の三妻停車時のみ直結2段スタートでした。直結1段スタートだった石下や南石下停車の排気ブレーキ時は、空噴かしの後で若干エンジンを加速側に振ってから減速しているようにも感じました。JR四国のコマツエンジンの車両(2000系など)でもっと極端な傾向があったりもします。
 キハ5011走行音[knt51a1b.mp3/9.98MB]
 同じくキハ5011の走行音で、こちらはお披露目の翌日、通常の営業運転としての初日の録音です。
 録音は水海道→小絹→新守谷→守谷間です。最初の区間は2〜3ノッチでゆっくり加速して直結2段の緩いノッチで小絹直前まで上り勾配もほぼ等速運転しながら力行していたようで、ノッチオフとブレーキが同時だったのか、力行からそのまま排気ブレーキに入っていたようです。直結1段に切り替わる時だけ空噴かししていました。小絹の加速は直結1段止まりで排気ブレーキも直結1段スタートでした。新守谷の加速はやはり3ノッチなのか、ゆっくりと加速し直結2段までは進んでいました。それでも守谷の減速は直結1段スタートでした。
 キハ5011走行音[knt51a1d.mp3/14.8MB]
 同じくキハ5011の走行音です。
 録音は石下→南石下→三妻→中妻→北水海道→水海道間です。石下発車時は2ノッチ起動から4ノッチまで上げ、ポイント通過時にノッチオフ、続いて4ノッチか5ノッチで変速段を加速し、直結1段も4ノッチか5ノッチで続けて加速していたようです。直結2段では2ノッチくらいでゆっくりと速度を上げ、減速時は直結2段の排気ブレーキを立ち上げたものの、ブレーキかかる前に再度空噴かしをして直結1段の排気ブレーキになっています。南石下発車時は2ノッチ起動から4ノッチに上げたと思われます。直結2段までほぼ4ノッチで加速し、80km/h以上まで上げています。減速は直結2段の排気ブレーキは僅かな時間だけで、すぐに直結1段の排気ブレーキに移っています。三妻の加速は2ノッチ起動から4ノッチに上げてポイント通過時にノッチオフ、再加速は4ノッチか5ノッチのどちらかだと思います。直結1段は最初4ノッチだと思いますが途中でフルノッチに上げたように思われます。直結2段では再びノッチを絞っていますがここでも80km/hくらいは出ています。減速は直結1段の排気ブレーキのみでした。中妻の加速は2ノッチ起動から4ノッチに上げ、2ノッチに押さえてポイントを通過、その後は主に4ノッチで加速し、直結2段まで進んでいます。減速時は最初の区間と同じで空噴かしを2回して直結1段の排気ブレーキになっていました。北水海道の加速は2ノッチ起動から4ノッチに上げたものと思います。直結1段も4ノッチから途中で5ノッチに上げたと思われる加速で直結2段に入って少し加速しています。減速は直結2段の排気ブレーキからスタートし、直結1段の排気ブレーキを途中まで使用し緩解し、信号による制限などに合わせています。駅構内でのブレーキは速度が既に落ちていて空制だけになります。
 キハ5012走行音[knt51a1c.mp3/15.2MB]
 キハ5012の走行音で、こちらもお披露目運転の翌日の録音です。
録音は水海道→北水海道→中妻→三妻→南石下→石下間です。最初の区間は直結1段止まり、他は直結2段まで加速しています。特に中妻と三妻の加速は変速から直結1段のほとんどを4ノッチで加速しているようです。排気ブレーキについては三妻停車のブレーキのみ直結2段スタートで、他は直結1段のみでした。
・その他の写真
 キハ5012の単行です。通常の営業運転としては初日の走行時で、結局同じ5012を撮影してましたね…。
 2017.2.26 守谷〜新守谷間(開拓踏切付近)にて撮影
 キハ5011の単行です。営業運転開始当初、キハ5012とは異なるデザインのヘッドマークが取り付けられました。
 2017.2.26 水海道駅にて撮影
 同じくキハ5011の単行で、ヘッドマークなし、幌付のエンドからの撮影です。こちら側は逆光になりやすいんですよね…。気動車は幌付の方が格好いいんですが。
 2017.2.26 水海道駅にて撮影
 同じくキハ5011の単行です。戸頭駅のすぐそばの桜の木と一緒に写る場所で。
 2019.4.13 稲戸井〜戸頭間にて撮影
 キハ5012の室内です。キハ5000形をベースに、シートはそれ以前の車両の赤系に戻りました。室内灯はLEDに変更されています。写真では一番左手前に写っているのが非常はしごの収納庫で、この中でガチャガチャと金属音がよく鳴っているんですよね…。
 2017.2.25 下館駅にて撮影
 キハ5011のエンジン付近の写真です。コマツ製ですのでシリンダヘッド等があるべき場所の左下にL字形の太いフレームが見える、のですがこのエンジン、そこまで典型的な形をしてないんですよね…。DMF13HZと比べると排気量2L分の違いはまぁあるんでしょうね。
 2017.2.25 下館駅にて撮影
 キハ5011の台車です。キハ5000形に引き続き、ボルスタレス台車らしい形状です。
 2017.2.26 水海道駅にて撮影

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