・223系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
クモハ223-106以下3連+クモハ223-2501以下5連
関空・紀州路快速のクモハ223-106以下3連(0番代)+クモハ223-2501以下5連(2500番代1次車+0番代)
2006.12.24 大阪環状線桜ノ宮駅にて撮影
 0番代は1994年の関西国際空港開港に合わせて登場した「関空快速」用の車両として製作されました。主要機器は207系1000番代に準じ、個別制御のGTOインバータを使用しています。室内は空港アクセス用として、大形の荷物の持ち込みを考慮し1+2列の転換クロスシート配置となっています。2M4Tの6連9本と1M1Tの2連7本が製造されましたが、1999年の紀州路快速新設と関空・紀州路快速併結運転に伴う組成変更で後述する2500番代4両を加え2M3Tの5連と1M2Tの3連各9本となりました。
 1995年夏には新快速用として130km/h運転も可能な1000番代が登場しました。223系は全てステンレス製ですが、0番代でビード無しだったものの、この1000番代では再びビード付の車体に戻っています。この車両の最大の特徴は制御装置と補助電源装置を一体化したことで、万一補助電源がダウンした場合に個別制御の走行用インバータ1台を開放し、補助電源に転用するという大胆な発想を実現しています。1000番代は当初3M5Tの8連、2M2Tの4連とも4本ずつが製造され、1997年に8連5本と4連1本が増備されています。
 1999年春には、翌年からの新快速全列車223系への統一と130km/h運転実施のため大量増備されることとなり、コスト削減バージョンの2000番代が登場しました。このグループは再びビード無しの車体となり、運転台ユニットや妻面などはボルト結合として将来の転用に備えているようです。制御システムは1000番代とほぼ同様ですがMT比率を調整するため一部を3軸のみ電装した3000番代車としています。2000番代は3M5T(1両は3軸駆動)の8連18本と、2M2T(両M車とも3軸駆動で実質3M5T)の4連23本が在籍しています。
 2000番代と時を同じくして、関空・紀州路快速用に0番代の追加増備的な役割で登場したのが2500番代です。下回りは2000番代と類似しているものの、0番代との併結を最優先したものとなっています。室内は0番代に合わせて2+1列配置となりましたが、使用するシートは2000番代と同じもののようです。こちらはクモハ、クハが2両ずつ製造され、どちらも5連の先頭車に使用されています。
 上記以降も増備が続き、2000番代2次車以降では3軸駆動の思想は取りやめ、113系など国鉄継承車の置換えや新快速の運転区間拡大などに対応させています。2500番代についても、阪和線の輸送改善や、5+3連から4+4連への組み替えと車両置換えのための増備が行われました。
 その他の特殊な番代として、快速「マリンライナー」として瀬戸大橋を渡る5000番代や、ワンマン運転にも対応した福知山配置の5500番代、221系との共通運用に用途を固定した6000番代(2000番代からの制御器設定と車号変更)が活躍しています。
 0番代走行音[223-0a.mp3/2.39MB]
 関空・紀州路快速で使用されている0番代車の走行音です。GTOインバータのため207系1000番代と似た音ではあるのですが、歯数比が違うため、少し太めの音とでも言えばいいでしょうか、雰囲気が異なっています。M車比率の高い編成が組まれるようになったこともあり、207系よりも滑らかな加速をしているような、というところもあります。そして高速域ではWN駆動の「ゴロゴロ…」がはっきり聞こえます。
 録音は阪和線の快速で、熊取→東岸和田間です。
 0番代走行音[223-0b.mp3/2.16MB]
 こちらは0番代の、クモハ223-1というトップナンバー車両の先頭での録音です。非同期モードの2つ後のパルスモードで少しずっこけてますね。207系も含め、時々こういうことが起きます。後ろは2500番代でしたし、特性が合っていないなどの要因もあるのでしょうかね。発車時には車掌からのブザー合図が入るようになっています。
 録音は阪和線の「関空・紀州路快速」和泉府中→鳳間です。鳳駅への到着時は、ポイントを分岐するわけではないのですが、必ず途中でブレーキを緩解してしまいます。
 0番代走行音[223-0c.mp3/1.78MB]
 同じく0番代ですが、まだ5連+3連で運用されていた時代の録音です。末端区間での録音のため、2M3Tの5連単独の編成です。加速が重く感じますが、録っている区間も山の中ですので、果たしてこれはMT比のせいなのか、勾配のせいなのか、よく分かりません(笑)。
 録音は阪和線の「紀州路快速」紀伊→六十谷間です。
 0番代走行音(異音車)[223-0d.mp3/971KB]
 非同期モード直後のパルスモードは極端に大きな爆音で、その次のパルスモードでは373系の一部のような異音が鳴り、更に次のパルスモードではまた大きな爆音、という具合に、ずいぶん激しい変化のある音がする車両での録音です。
 録音は「関空・紀州路快速」大阪環状線西九条→弁天町間です。
 0番代走行音(音ズレ)[223-0e.mp3/2.04MB]
 681系でもこのような音を載せていますが、1台車に積まれている2個のモータの回転がずれている状態の音です。個別制御ならではの音ではありますが、何とも不気味な音ですよね。
 録音は阪和線の「関空・紀州路快速」和泉府中→東岸和田間です。
 旧自動放送(途中駅用)[223kkra.mp3/270KB]
 0/2500番代車が装備している、関空・紀州路快速用のチャイム付の自動放送です。終着駅到着放送以外はこの短いチャイムです。全編成4連化の頃にチャイムの音色が変わったため、今ではこのチャイムは聞けません。
 録音は上り関空・紀州路快速の大阪発車時です。
 旧自動放送(終着駅用)[223kkrb.mp3/374KB]
 こちらは京橋到着時の自動放送です。終着駅用のチャイムの最後のフレーズだけを使って途中駅用のチャイムになっているものと思われます。終着駅用も当然ながら、今は異なる音色になっています。
 
 1000番代走行音(三菱)[223-1ma.ra/424KB]
 こちらはIGBTインバータとなった1000番代のうち、三菱製の制御装置を搭載した車両です。クモハの車号でいうと1006、1010、1011の8連と1003の4連が編成中全てこのタイプ、1001の編成のクモハのみ、1014の編成のクモハと編成中央に入ったモハがこのタイプのインバータを積んでいます。モータの種類はまた違いがあるようなのでVVVF音自体は同じでもモータ音の雰囲気の違うものも存在するようです。
 VVVF音については三菱製のIGBTではごく標準的なものですね。この頃は三菱と言えばこれ、というくらいでした。最近は迷走してる気もしますが・・・。
 録音は湖西線北小松→近江舞子間です。
 1000番代走行音(東芝その1)[223-1s1a.ra/270KB]
 こちらは1次車で東芝製インバータを装備した車両の走行音です。クモハの1004番の8連と1008番の4連、そして1001編成の中間モハがこれに該当します。音の特徴としては本当に初期の東芝IGBTらしく、はっきりと非同期モードの音が3段階にわかれているのが分かります。
 録音は湖西線近江舞子→北小松間です。
 1000番代走行音(東芝その2)[223-1s2a.ra/337KB]
 2次車の東芝製インバータ搭載車は1次車とは違った装置となりました。1次車も2次車も同じ装置で通した三菱とも、形はほとんど同じながら音は全く違った日立とも異なり、東芝製は装置の形状も鳴らす音も違うものになりました。東芝製のIGBTでは第2世代と言っていいと思います。正直言って第1世代の方があまり耳障りでなかった気がするんですがね・・・。このタイプはやたら甲高いし一旦非同期の音が消えたかと思ったらまた復活したりと、あまりほめられたものではない気もします。その割には非同期から1パルスモードへの移行は妙にスムーズだったりと、結局一長一短ということなんでしょうかね。
 録音は琵琶湖線(東海道本線)守山→野洲間です。
 1000番代走行音(日立その1)[223-1h1a.ra/365KB]
 1000番代1次車のうち、日立製のインバータ装置を搭載した車両の走行音です。鳴っている音は本当に初期の日立製IGBTインバータに採用されたものです。同じタイプの車両では時々激しくインバータ装置が高音をまき散らすものもありますが、この車両はそうではないようです。該当する車両はクモハの1005番の8連、1002番の4連、1007番の4連の他、1001編成の姫路寄りのモハです。
 録音は湖西線安曇川→新旭間です。
 1000番代走行音(日立その2)[223-1h2a.ra/410KB]
 日立製についても2次車は1次車と違う音になりました。ただし、東芝製は装置の形状も変化したのに対し、日立製についてはVVVF音だけが変化したのが特徴です(三菱はどちらも変化なし)。1次車の日立製はあまりはっきりと聞き取れないような非同期モードの音でしたが、2次車の方がはっきりとした聞こえ方になったとも言えます。2次車登場の97年からしばらくの間は日立のVVVF装置と言えばこのタイプ、という状況が続いたものです。
 ちなみに、この録音をしたときは小雨が降っている状況で、編成中の一番後ろの電動車であったにも関わらず空転気味ですね。ここまでひどいと低MT比思想には強く疑問を感じるものですが・・・。
 該当する車両はクモハの1013番の4連と、1014番の8連のうちの姫路寄りモハだけと、たった3両の電動車しかないレアな存在でもあります。
 録音は琵琶湖線(東海道本線)大津→石山間です。
 
 2000番代走行音(日立)[223-20ha.ra/239KB]
 こちらは新快速の130km/h運転開始と、223系への全面置換えに備えて登場したコスト削減版である2000番代のうち、日立製の制御装置を装備した車両の走行音です。音は1000番代2次車のものとほぼ同じですが、非同期から1パルスモードへの移行時に鳴る「ヒュルル・・・」という音が1000番代よりもはっきりしているのが特徴です。制御装置の形状についても微妙な変化があるようです。
 録音は琵琶湖線(東海道本線)守山→栗東間です。
 2000番代走行音(東芝)[223-20sa.ra/359KB]
 こちらは2000番代のうち、東芝製のインバータ装置を装備した車両の走行音です。1000番代2次車と音も同じだし、装置の形状も同じです。強いて言えば1000番代よりもよく聞こえるということくらいでしょうか(^^;コンプレッサもうるさくなった気がしますが、作動中に動き出しているにも関わらずVVVF音ははっきり聞こえますしね。ちなみに、該当する車両ですが、自分で調べているわけでもないし、両数も非常に多いし、音を聞けば区別もできるわけでもあるので、ここでの掲載は見合わせます。ネット上を探せば223系に対象を絞ったホームページなどもあり、そういったところで編成表と共に公開されてもいるようなので探してみるといいかもしれません。
 録音は琵琶湖線(東海道本線)能登川→稲枝間です。
 2000番代走行音(東芝ソフト変更)[223-20sb.mp3/1.51MB]
 2000番代2次車にて、東芝製VVVFはJR東海313系タイプのVVVF音に変化がありました。その後、2000番代1次車や2500番代第1編成、207系2000番代にも同タイプへの変更の波が押し寄せています。どうにもはっきりしない音になってしまったのは残念なところです。
 録音は湖西線安曇川→近江高島間です。
 2000番代走行音(三菱)[223-20ma.ra/268KB]
 こちらは三菱製のインバータを装備した車両です。1000番代とは音も違っているし、インバータ装置の形状にも変化が出ています。2レベルインバータ時代への移行直前に流行ったタイプとも言えるようですね。同社のIGBT車に特徴的な「シュルシュル・・・」系の音ではありますが、動き出すなりいきなり高さが変化し始めるのはこの時期のものに多く見られます。
 録音は北陸本線坂田→田村間です。
 2000番代走行音(三菱異音?タイプ)[223-20mb.ra/254KB]
 こちらも同じく三菱製のインバータを装備した車両ですが、ちょっと変わった音のモータを積んでいるようです。こういう音の車両も比較的たくさん存在はするのですが、ここまではっきりと分かる車両はなかなかないと思うので紹介したいと思います。中高速域で「キーーン」という感じの音が響いてはいますが、これが速度の変化に伴い、段階的に高さが変わっていくのがはっきり分かるかと思います。同じような音はこのページの1000番代日立その2でも聞けますが、強さが全く違っているのが分かるでしょう。天気があまりよくなかったのでどこかに滑走が入っていそうな気もしているのですが、よくわかりません(^^;
 録音は琵琶湖線(東海道本線)守山→栗東間です。
 
 2000番代走行音(三菱後期、130km/h運転)[223-22ma.mp3/2.58MB]
 2000番代2次車、クモハ223-2042の走行音です。三菱車については基本的に2000番代1次車と同系統の音なのですが、減速時に停止直前まで回生ブレーキの有効速度が拡大されました。それによりVVVF音が最後に1度変化するようになりました。
 録音は東海道本線野洲→近江八幡間です。130km/h運転を行っています。
 2000番代走行音(三菱後期、6連)[223-22mb.mp3/1.80MB]
 2000番代2次車、クモハ223-2043の走行音です。こちらは2次車で初登場となった6連で、2M4Tの編成を組んでいます。2次車では各電動車とも4個モータになったため、8連は2.75M5.25T(11:21≒1:2)から3M5Tに、4連は1.5M2.5T(3:5)から2M2Tにと改善されたのに、結局1:2の編成ができてしまった、という形です。結局のところ1次車の8連と似たようなMT比なのですが、その割にはきちんと走っているようにも感じられます。
 録音は東海道本線能登川→安土間です。
 
 2500番代走行音(東芝登場時)[223-25sa.mp3/1.73MB]
 2500番代の1次車、クモハ223-2501の走行音です。2000番代の東芝車と同じなのですが、2000番代2次車登場後もしばらくの間、ソフト変更されずに原形のVVVF音を保っていました。
 録音は「紀州路快速」の阪和線六十谷→紀伊間です。ブレーキがダメダメなんですよね…。
 2500番代走行音(東芝登場時)[223-25sb.mp3/1.20MB]
 同じくクモハ223-2501の走行音です。こちらは加速時にポイントを分岐していますが、ブレーキはストレートになります。
 録音は「関空・紀州路快速」の阪和線日根野→熊取間です。
 2500番代走行音(日立)[223-25ha.mp3/1.82MB]
 2500番代の1次車、クモハ223-2502の走行音です。2000番代の日立車と同じで、JR東日本のE653系のようなVVVF音が特徴です(ただしずいぶん速いペースで上がっていきますが)。
 録音は「関空・紀州路快速」の阪和線東岸和田→和泉府中間です。発車後間もなく、ミュージックホーン(空気笛混じり)を鳴らしています。また、5+3連組成だった頃の録音です。
 2500番代走行音(三菱)[223-25ma.mp3/2.50MB]
 2500番代の3次車、クモハ223-2511の走行音です。3次車の増備時、それまではレア車両だった223系2500番代が、一気にありふれた車両になってしまったからすごいものです。VVVF音は2000番代三菱車と特に変わりませんが、2000番代1次車と比べると、回生ブレーキがより低速まで効くようになっています(2000番代2次車以降に相当する世代のため当然ではありますが)。
 録音は阪和線の快速で、熊取→東岸和田間です。
 2500番代走行音(東芝後期車)[223-25sc.mp3/2.03MB]
 2500番代の3次車、クモハ223-2508の走行音です。2500番代3次車の東芝製VVVFでは、2000番代2次車以降と同じく、非同期モードの音が一定音ではなく、JR東海313系のようなタイプに変更されました。今まで非常にはっきり聞こえていた音が、非常に聞き取りにくい鳴り方に変わってしまいました。
 録音は「関空快速」の阪和線東岸和田→和泉府中間です。
 
 5000番代走行音[223-50a.mp3/1.14MB]
 5000番代の走行音です。5000番代は全車三菱製VVVF装置を搭載しています。2000番代2次車と登場時期が近く、基本的に共通仕様です。音についても、2000番代2次車の三菱車と同じく、停車直前まで回生ブレーキが効くようになっています。
 それにしても、瀬戸大橋線での録音は、どうしても国鉄末期のスラブ軌道区間特有の轟音が激しく、高速域のモータ音がまるでわからないですね。
 録音は快速「マリンライナー70号」で、瀬戸大橋線木見→植松間です。
・その他の写真
 1000番代車、クハ222-1005以下8連です。0番代はビード無しの車体でしたが、1000番代は再びビード付になったことが特徴です。また、0番代は関空快速用に登場したため独特のラインカラーですが、1000番代では221系に準じた帯を巻いています。
 2001.3.13 湖西線近江今津駅にて撮影
 1000番代2次車、クモハ223-1012以下8連です。写真は強化スカートへの改造後になります。
 2004.7.31 東海道本線千里丘駅にて撮影
 2000番代車、クハ222-2034以下8連+クハ222-2008以下4連の12連新快速です。2000番代1次車では3軸だけモータを搭載した車両を3000代として区別しているため、クモハは全て3000代の番号が振られています。車体はビードなしですが、0番代とは工法が違っているようです。帯の色は1000番代と同様となっています。この写真はスカートが原形の時代の撮影です。
 2004.2.22 東海道本線近江八幡駅にて撮影
 2000番代2次車、クモハ223-2052以下8連+クモハ223-2071以下4連の12連新快速です。1次車と比べ、窓ガラスが緑系に変更されたことが外観上の最大の特徴だと思います。比較的期間が短かった、原形スカート時代の写真になります。
 2004.7.31 東海道本線千里丘駅にて撮影
 2000番代3次車、クモハ223-2061以下8連+車号不明4連の12連新快速です。3次車からは強化スカートで新造されています。外観上の大きな変化はそれだけだと思います。敢えて車号不明の車両を含む写真を載せていますが、このグループの東芝VVVFはまだ表面が平板のタイプであることがわかるという意味で、この写真を載せています。
 2007.9.1 東海道本線塚本駅にて撮影
 2000番代4次車、クモハ223-2091以下8連です。新快速の敦賀延長運転に備えて増備された、比較的少数のグループで、8連に関してはこれ1本のみの存在です。321系より後の登場であるため、321系での改良点なども盛り込まれているそうですが、外観上のこれと言った特徴はなさそうです。
 2007.9.1 東海道本線塚本駅にて撮影
 こちらは2500番代車、クハ222-2501以下5連+クハ222-106以下3連です。5+3連時代の撮影で、2500番代は5連の両端、クハとクモハ各1両のみで、残りは0番代になります。6+2連からの組み替えの際に投入された車両のために、このような変則的な編成となりました。現在ではここから更にサハ1両を抜き、新造した2M1Tの3両の中に組み込むことで4連2本を作るような形の組み替えが行われています(3連側にはモハ1両を増備して1M2T→2M2Tに組成変更)。
 6+2連から5+3連に組み替えた際に、「関空・紀州路快速」が登場しています。
 2006.12.24 大阪環状線大正駅にて撮影
 2500番代2次車と3次車の混成編成である、クハ222-2504以下4連と、3次車のみで組まれたクハ222-2519以下4連の8両編成です。2500番代2次車では熱線吸収ガラスのフィルムが緑系の着色となったことが特徴で、更に、2次車は窓周りのグレー着色部分が窓上下のビードの間全体なのに対し、3次車は窓よりやや狭い高さのみのグレー着色となっており、この写真のように、2次車の1・3・4号車のみ窓周りのグレー部分が目立つ形となっています。また、2次車の号車のみ、ドア間の窓が一部2段窓になっているのも、写真からわかるかと思います。
 2008.5.4 阪和線三国ヶ丘駅にて撮影
 2500番代3次車が主となる、クハ222-2510以下4連+クハ222-2515以下4連です。どちらの編成も、1・2・4両目が2500番代3次車、3両目が0番代という編成です。2500番代と0番代の車体断面の違いや、帯の高さのズレ具合など、よく分かるのではないでしょうか。
 2008.5.4 阪和線浅香駅にて撮影
 快速「マリンライナー」として登場した5000番代、クモハ223-5002以下2連とJR四国5000系5001以下3連の5両編成です。基本的にこのような5両編成で運用され、一部に2連2本の併結でグリーン車のない4連や、四国5000系3連のみの運用もあります。5000番代は貫通扉付の全面が最大の特徴です。また、窓周りの茶色の着色部分が2000番代より狭まり、1000番代と同程度のサイズに変更されています。
 2004.1.1 JR四国予讃線坂出駅にて撮影
 2000番代5次車以降として2007年以降に製造された車両で、この写真はおおさか東線用に、2パンタ装備で登場し、かつ、221系と同等性能に設定された車両で、営業運転前に車号を+4000し、6000番代に区分されたものです。
 写真はクモハ223-6107以下4連+6119以下4連で、斜光のさす時間でもあり、VVVF装置のパワーユニット内部の奥行き感なども感じ取れる写り方をしていました。6000番代とは言っても、2000番代そのものであり、正面貫通扉と乗務員ドアにオレンジのラインが2本ずつ引かれているのが特徴です。
 2000番代5次車以降は、窓周りの茶色の着色範囲が狭められたり、ドア間の窓の一部が下降窓化されたため、2段窓が廃止されるなどの特徴もあります。
 2008.5.3 おおさか東線高井田中央駅にて撮影
 サハ223-109からクモハ223-9方向の室内です。0番代は関空アクセス用として登場した経緯から、2+1配列の転換クロスシートが並んでいます。室内の配色も、外観の青帯と合わせて寒色系になっているのが特徴です。
 2003.8.26 大阪環状線京橋駅にて撮影
 クモハ223-1012の室内です。1000番代2次車の室内で、1次車と一部異なるところもありますが、そもそも1000番代の時点では製造メーカーによる差などもあるため、ここではそこまでの細かな紹介は省きます。0番代とは異なり、221系を踏襲した2+2列の転換クロスシートに、ドア付近には折り畳み式の補助いすが設けられているのが特徴です。2000番代以降も、阪和線向け以外では基本的にこのコンセプトが踏襲されます。
 2003.12.28 東海道本線草津駅にて撮影
 2000番代1次車の、モハ222-3035からクハ222-2029方向の室内です。1000番代と主要な仕様は共通なものの、側窓の一部に2段窓があったり(1000番代では下降窓だった)、補助いすのところに使用可否を示す表示器がなくなったり、写真では見えませんが、窓側座席と壁の間の肘掛けが省略されたりと言った違いがあります。
 2003.12.28 湖西線近江今津駅にて撮影
 2000番代2次車の、モハ223-2148からクハ222-2051方向の室内です。2000番代1次車と比べて、窓ガラスの色が緑に変わっていますが、室内写真ではわかりにくいですね…。
 2004.2.21 東海道本線野洲駅にて撮影
 2500番代3次車である、モハ223-2524からクモハ223-2519方向の室内です。0番代と同じ水色系のシートモケットや2+1列の転換クロスシートですが、壁などの色は1000番代以降の配色であり、どうしても浮いて見えてしまうような、というところです。
 2010.12.23 阪和線日根野駅にて撮影
 5000番代である、クモハ223-5001の室内です。乗務員室背後が、貫通扉の使用に対応してか、眺望を考慮してかは不明ですが、ガラス配置が変更されています。また、開閉窓は下降窓化されたため、2段窓がなくすっきりしているのも特徴です。
 2004.1.1 JR四国高松駅にて撮影
 0番代であるモハ223-1のVVVF装置です。東芝製を基本とするGTO個別制御の、ごく標準的な形状と言えます。207系1000番代ともおそらく同じだろう、という形状です。JR四国8000系では東芝製と東洋製が同じ形状であるように、たぶん他メーカー製の互換品もあると思われます。
 2006.1.1 和歌山駅にて撮影
 1000番代のうち三菱製インバータの写真です。左2個はモータの駆動用、右の1個はSIV、中央にはゲート制御部、という配置になっているはずです。裏側を見るとこの写真でいう左2個の箱のちょうど裏側にやはり2組のモータ駆動用インバータ部があります。この組み合わせが223系1000番代以降、JR西日本の標準となったわけです。
 車号はモハ223-1018です。
 1999.3.1 大阪駅にて撮影
 こちらは東芝製のインバータ装置です。配置に関しては三菱製と同様ですが、形状には特徴があります。この時期の東芝製というのは最も特異な形状だったのではないでしょうか。車号はクモハ223-1008だと思うのですが、記録が曖昧なので、モハ223-1012かもしれません。いずれにしても同じ形状ですが・・・。
 1999.3.11 湖西線近江今津駅にて撮影
 同じく東芝製インバータですが、これは2次車のものです。1次車ではかなり独特の形状だったのに、2次車ではすっかり普通の箱になってしまいました。車号はモハ223-1013です。それにしてもすごく汚れてますね・・・。
 1999.9.7 京都駅にて撮影
 日立製のインバータです。日立製は表面の細かい網目が特徴で、すぐにそれと分かります。複数のインバータユニットを一つの覆いに入れてしまうのも日立の特徴でしょうか。中には他社製と同様の配置のブロックが見えると思います。車号はモハ223-1008です。
 2001.3.13 湖西線近江今津駅にて撮影
 同じく日立製インバータで、2次車のものです。1次車とほとんど同じにも見えますが、よく見ると覆いの横幅が狭くなって、ゲート制御部の表面が広く見えるようになっていますね。後は錯覚かもしれませんが、網状の部分が少し上下に大きくなって、下部の傾斜した部分の角度がきつくなっているようにも思います(撮影した角度の問題だけかもしれませんが)。車号はモハ223-1023です。
 1999.9.7 京都駅にて撮影
 2000番代1次車、モハ222-3023の日立製VVVF装置です。パッと見たところでは1000番代と似たようなものですが、よく見ると縦寸法は1000番代1次車、横寸法は1000番代2次車と同じようで、いつの間にか小型化されていたということになるのではないかと思います。インバータ装置の左隣に見えるフィルタリアクトルの形状も全く違うものになっているようです。ちなみに、モハ222形ということでSIVなし、3000番代ということで3個モータ車、となると実はこう見えてもパワーユニットは中央の1個しか入っていません(左の2個一体の中に1個実装されているだけ)。
 2003.12.28 湖西線近江今津駅にて撮影
 2000番代2次車、モハ223-2022の日立製VVVF装置です。1次車ではフル実装された制御装置は8連の2号車のみでしたが、2次車以降では8連の2・8号車、4連の4号車、6連の3・6号車(6連は2次車で初登場)と大幅に増えています。
 もっとも、日立製に関してはパワーユニットがブランクになった箇所にも通常と同じカバーがあり、中身があるかどうかはわかりにくいんですよね。
 2004.2.22 東海道本線彦根駅にて撮影
 6000番代に区分されてはいますが、2000番代6次車に属するクモハ223-6116の日立製VVVF装置です。2000番代の中での大きな違いはないと思います。
 2008.5.3 片町線放出駅にて撮影
 2000番代1次車、クモハ223-3029の東芝製VVVF装置です。ほぼ1000番代2次車と同じではないかと思います。微妙に違うと言えばせいぜい車体からのつり下げ部分の形状くらいでしょうか。この車両はクモハ223-3000番代のため、モータ1個分、一番左のパワーユニットがブランクになっています。
 2003.12.28 湖西線近江今津駅にて撮影
 同じく2000番代1次車の東芝製VVVF装置です。これはモハ222-3035のものであるため、SIVは装備していないし、3個しかモータを積んでないし、ということで海側の側面には1個しかパワーユニットが入っていません。反対側の側面はどのタイプをとっても2個のパワーユニットがあるんですが…。
 2003.12.28 湖西線近江今津駅にて撮影
 2000番代の三菱製インバータです。1000番代とはだいぶ違う形に変化しています。これはモハ223-2010のものなので、SIV搭載の4個モータ車ということで、1000番代の電動車と同様全5ユニットのインバータがフル装備となっています。ちなみに、2500番代では2501が東芝、2502が日立のインバータを積んでいて、三菱製はありませんが、装置の配置はこのモハ223形2000番代と同様となっています(もちろん形状は各メーカー製の2000番代と同じですよ)。
 2001.1.9 大阪駅にて撮影
 2500番代1次車の、クモハ223-2501のVVVF装置です。東芝製ですので表面が平らなパワーユニットが特徴なのは1000番代2次車、2000番代と同じです。「裏側」の撮影のため、SIV部はなく、モータ2個分のパワーユニットだけが目立ちます。
 2006.1.1 和歌山駅にて撮影
 2500番代3次車の、モハ223-2502のVVVF装置です。東芝製ですが、2500番代2次車からは、パワーユニット表面が平板ではなく、メッシュ状のものに変更されました。
 2008.5.4 阪和線三国ヶ丘駅にて撮影
 2500番代1次車の、クモハ223-2502のVVVF装置です。日立製ですので独特の、細かな縦長の穴が、縦方向にずれた配置で並んでいる様子がわかります。2000番代との差異は特にないと思います(2500番代は全車4個モータ搭載のためパワーユニットはフル実装されています)。
 2008.5.4 阪和線三国ヶ丘駅にて撮影
 2500番代3次車の、モハ223-2503のVVVF装置です。日立車で、特に2500番代1次車との目立った差はないように思われます。
 2008.5.4 阪和線三国ヶ丘駅にて撮影
 2500番代3次車の、モハ223-2515のVVVF装置です。三菱製は他の番代では比較的多く見かけますが、2500番代に限っては、3次車になって初めて三菱車が登場したようです。詳しい分布は把握していませんが、印象的には勢力は少なめと感じています。
 2010.12.23 阪和線熊取駅にて撮影
 5000番代車である、クモハ223-5004のVVVF装置で、三菱製です。2000番代2次車と同時期製造であり、VVVF装置の外観に特に違いはありません。同じ「マリンライナー」に投入されたJR四国5000系は東芝製を搭載しています。
 2003.12.31 JR四国予讃線坂出駅にて撮影
 0番代であるクモハ223-8の運転台側の台車です。全検上がりと思われる、綺麗な状態です。形状としては、国鉄時代の205系や211系のボルスタレス台車の流れを汲むものかと思います。
 2006.1.1 大阪駅にて撮影
 2500番代3次車、モハ223-2503の台車です。1000番代で採用された軸梁式のボルスタレス台車から、2000番代以降は更に空気バネ高さを低くされているそうです。軸梁式となったため、軸受の両側にあったばねがなくなり、代わりに軸受のすぐ上にばねが追加されるなど、外観上も大きな違いが発生しています。
 2008.5.4 阪和線三国ヶ丘駅にて撮影

前のページに戻る