・683系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
クモハ683-3524以下12連
「しらさぎ」仕様の「サンダーバード」編成を先頭とする、683系ばかりの12連、クモハ683-3524以下3連+クハ683-702以下3連+クモハ683-1506以下6連
2006.1.1 東海道本線塚本駅にて撮影
 2001年3月、「雷鳥」系統の485系を置き換える目的で登場した、681系の後継車両と言えます。運用を681系と共通にできるよう、6連の基本編成と3連の付属編成、個別制御のVVVFインバータ制御という構成は踏襲されています。
 681系の登場からかなりの時間が経過したこともあり、制御回路はIGBTを用いたPWMコンバータ+インバータの構成に変化し、JR西日本の標準となっている補助電源装置を一体化した車両制御装置を搭載しています。また、681系では9両編成までしか組めなかったところを、3連の両先頭車を貫通形とし最大12両編成とできるようになりました。
 また、車体の軽量化のためアルミ車体となり、この分を遮音性向上のため床の詰物の改良に充てているようです。他にも、車椅子対応設備を付属編成にも装備したり、トンネルでの「耳つん」防止のためドアのロック機構を備えるなどの改良が加えられています。
 2001年3月時点で6+3連4本が、2001年度には681系の「はくたか」転用のため6+3連2本が、2002〜2003年度には「しらさぎ」用として5連12本と3連9本が、2004年度末には「はくたか」用として北越急行所属の8000番代6+3連1本が、同時期に「サンダーバード」増結と波動用を兼ねて3連4本(色はサンダーバード用、その他仕様はしらさぎ用)が製作され、計162両が運用されています。
 2008年度には、更に「雷鳥」の完全置換用として9両固定の4000番代が登場しています。
 走行音(三菱/直流)[683mda.rm/796KB]
 三菱製のインバータを搭載した車両の走行音です。三菱製と東芝製の2社になっているようです。分布については調べ切れていません。
 VVVF音のタイプは223系2000番代の三菱車と同様です。歯数比の違いから、やや重たそうな音をたてる傾向にはあります。1パルスモードへの移行はかなりスムーズなようで、「三菱モーターの爆音」はどこへやら、と思ってしまいます。減速時は、この時に雨が降っていたかどうか良く覚えていませんが、非同期モードに入ってからやや滑走したようです。
 この車両くらいの世代になると、他のJRでの交流・交直流電車ではM車にコンバータ/インバータ一体形のVVVF装置(主変換装置、CI装置)を搭載し、1C4MのMT比1:1程度の構成にするのが主流になっていたのですが、あくまで681系の構成をベースにしているので、サハに個別制御(?)の整流器が、M車には個別制御+補助電源のインバータ装置が積まれるという、効率の悪そうな構成をしています。
 録音は「びわこエクスプレス(米原行)」草津→守山間です。
 走行音(三菱/直流・客室内)[683mdb.rm/927KB]
 三菱製のインバータを搭載した車両の走行音で、客室内での録音です。一つ上にある、デッキでの録音と同じ区間ですが、客室内のためジョイント音などが大きくは聞こえてきません。それでVVVF音などがはっきり聞けるわけですが、かなり高い速度で1パルスモードに切り替わっているようです。加速時は爆音と言うほどではありませんが少しだけ目立つ音(50秒付近)が聞こえ、減速時は突然モーター音が聞こえなくなるような状態になります(3分7秒付近)。
 録音は「びわこエクスプレス(米原行)」草津→守山間です。もう少しで停車というところで、大きなくしゃみをされてしまいました。あと10秒か15秒待ってくれていたら、上出来だったのに。他の区間もあまりうまくいかず、たばこ臭くて仕方のない喫煙車で我慢しても収穫が少なかったです。
 走行音(東芝登場時/直流)[683s1da.rm/1.05MB]
 東芝製のインバータを搭載した車両の走行音です。東芝製については、223系2000番代の増備途上で非同期モードの音が変更されており、683系についても変更されているものと思います。この走行音は、変更前のものです。223系2000番代東芝と700系新幹線が同じVVVF音だと言われてもピンとこないと思いますが、これと700系新幹線であれば、同じ音だと言って分かってくれるのでは、と思いますがいかがでしょうか?
 録音はしらさぎ仕様車で「ホームライナー大垣1号」岐阜→穂積間です。
 走行音(東芝後期/直流・客室内)[683s2da.rm/797KB]
 東芝製のインバータを搭載した車両で、ソフト変更された車両の走行音です。223系2000番代の東芝車と同様、JR東海313系タイプの非同期モードになっています。いつソフト変更されたか定かではありませんが、223系2000番代のソフト変更より少し後のタイミングだったのではと思われます。
 録音は「びわこエクスプレス(大阪行)」野洲→守山間です。特急とは思えない、ゆっくりとした走りですが、短めの区間のご紹介ということで。
 走行音(東芝後期/直流・客室内)[683s2db.rm/3.14MB]
 同じく東芝のソフト変更車で、かなり長い区間ではあるものの、高速運転も楽しめる録音になっています。
 録音は「びわこエクスプレス(米原行)」近江八幡→彦根間です。最初にある程度の速度まで加速し、前半はゆっくりとした走りになります。5分40秒付近で能登川駅を通過すると、突然ターボスイッチでも入ったかのように猛烈な再加速を繰り返します。ノッチオフする速度も前半とは明らかに違ってきます。前半で少しゆっくりし過ぎたとか、そんな事情なんでしょうかね。
・その他の写真
 「サンダーバード」編成のうち、非貫通グリーン車を先頭とする6両編成です。写真は「サンダーバード36号」クロ682-5以下6連です。681系と比べると非貫通先頭車にも先頭部に連結器が取り付けられているのが特徴です。
 2004.9.25 北陸本線小杉〜呉羽間(二俣踏切)にて撮影
 「サンダーバード」編成のうち、貫通形先頭車を先頭とする6両編成です。「サンダーバード3号」を撮影したことは分かっているのですが、なにぶんこの角度での撮影のため、車号は分かりません。
 2006.9.3 北陸本線呉羽〜富山間にて撮影
 「しらさぎ」用の2000・3000番代車で、クロ682-2003以下8連です(しらさぎ1号、後編成は車号不明)。正面の様子は「サンダーバード」用の683系と特に変わりはないようですが、側面のラインカラーが青+オレンジの2本帯に変更されています。
 2006.9.3 北陸本線呉羽〜富山間にて撮影
 「しらさぎ」用の2000・3000番代車で、クモハ683-3509以下3連+クモハ683-3504以下3連+クモハ683-3514以下5連の貫通形を先頭とする11両編成です(しらさぎ4号)。窓下のラインが青とオレンジの2色とされているのが特徴で、編成構成も基本編成が5連に短縮されるなど、様々な変更が加えられています。
 2006.9.3 北陸本線石動〜倶利伽羅間にて撮影
 北越急行に所属する8000番代を先頭とする編成で、クロ683-8001以下6連+クハ680-506(508?)以下3連の混色9両編成です(はくたか6号)。この写真のように、681系との混結も自在です。
 2006.9.2 北陸本線石動〜倶利伽羅間にて撮影
 「サンダーバード」編成の8号車、モハ683-1303の室内です。681系と似通ったイメージとされており、この号車はグレー系のシートとなっています。
 2009.4.30 東海道本線稲枝〜能登川間(「びわこエクスプレス」車内)にて撮影
 「しらさぎ」編成のグリーン車、クロ682-2007の室内です。2+1人の3列シートになっています。
 2003.12.12 JR東海東海道本線名古屋駅にて撮影
 「しらさぎ」編成の3号車、サハ682-2207の室内です。「サンダーバード」や「はくたか」の681系と同様、オレンジ系のシートモケットが特徴です。また、手前の方の席は車椅子の固定などに対応していると思われる、2+1人掛けの区画になります。
 2003.12.12 JR東海東海道本線名古屋駅にて撮影
 「しらさぎ」編成の4号車、サハ683-2507の室内です。こちらはグレー系のシートモケットの号車となります。
 2003.12.12 JR東海東海道本線名古屋駅にて撮影
 クモハ683-1502のVVVF装置で、三菱製です。223系2000番代と似てはいますが、雪害対策で表面の網目はなくなっているのでしょうか。さすが登場間もない頃なだけあって綺麗な状態ですね。ちなみに、隣のサハにも似たような装置がぶら下がっていますが、そちらはコンバータ(整流装置)部に当たります。最近の交流電車や交直流電車ではCI装置として、コンバータとインバータを一体化させた1C4M程度の制御単位の車両が増えているだけに、どこか非効率的なことをやっているように見えて仕方がありません。681系の頃はこういうシステムでも全く違和感なく見えたものですが・・・。
 ちなみに、683系ではなぜか電動車の車号が全て1000番代になっていますが、これは681系のような160km/h対応を準備工事にとどめているための区別だそうです。
 2001.3.13 京都駅にて撮影
 モハ683-3401のVVVF装置で、三菱製のものです。上の写真とは反対の側面のもので、SIV用のブロックがないため、パワーユニットは2個だけが見えます。
 2003.6.5 北陸本線富山駅にて撮影
 モハ683-1005のVVVF装置で、東芝製のものです。223系2000番代と同じようにも見えますが、パワーユニットの前面に押え金のようなものがあるのが特徴です。これのおかげでずいぶんと違うものに見えてしまったものです。
 2002.12.14 北陸本線富山駅にて撮影
 サハ682-2201の主整流器です。この編成の電動車が三菱製のようですので、たぶん三菱製と思いますが、自信はありません。三菱製のパワーユニットでこういう形のものがあると言えばあるように思いますが…。
 2003.6.5 北陸本線富山駅にて撮影
 クモハ683-1505の台車です。681系と比べると、160km/h対応をしていないためか、車輪ディスクブレーキが装備されていないことが最大の特徴です(この点で683系の電動車は+1000番されているそうです)。ただし、準備工事はされている模様で、台車枠は前後に延長されているようです。
 2002.12.14 北陸本線富山駅にて撮影

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