・福岡市交1000系/1000N系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
1512以下6連
1512以下6連(1000N系)
2008.6.1 JR九州 筑肥線九大学研都市駅にて撮影
 1981(昭和56)年の地下鉄1号線開業時より運用されている車両です。20m級4扉のステンレス車体で、玄界灘をイメージしたとされる青と白のラインが巻かれています。84年には地下鉄で初めての自動運転を用いたワンマン運転が開始されました。
 制御方式は、当時の新規開業地下鉄としては一般的となっていた、電機子チョッパ制御が採用され、4M2Tの6両編成が組成されています。
 1986年までに6連18本が製造され、姪浜車両基地に配置されています。
 1997年度以降、主回路機器の更新や車体の修繕、案内表示器の新設などの改造が行われ、1000N系として区別されました。
 制御方式は電機子チョッパ制御からVVVFインバータ制御に改められ、2000系4次車と同じIGBTによる3レベルインバータが採用されました。2000年度施工車の途中となる09編成以降は高耐圧IGBTによる2レベルインバータに変更され、2003年には、2レベルインバータ車を対象に純電気ブレーキ化改造が実施されました。
 2004年度までに、1000系18編成全車が1000N系化工事を施工されました。
 走行音(チョッパ)[fkc1000a.rm/445KB]
 チョッパ車の走行音です。チョッパ装置は2相で660Hzの設定だそうで、まるで営団地下鉄の車両(6000、7000、8000系)と変わらないようです。ただし、歯数比は国鉄201系と同じ設定ですので、営団のチョッパ音に201系のモータ音(高速域は違いますが)の組み合わせと言ってもいいようです。
 録音は空港線西新→唐人町間です。
 走行音(3レベルIGBT)[fkc1kN1a.rm/327KB]
 3レベルインバータを搭載した車両の走行音です。かなり高い非同期モードの音が特徴で、2000系IGBT車と同様、自動放送の始まる頃に、非同期モードの音がより高く切り替わります。2000系と比べると、歯数比の違いのせいか、非同期モードの間に聞こえるモータ音が重々しく感じられます。また、回生ブレーキの切れる速度が少し高いようです。
 録音は空港線室見→藤崎間です。
 走行音(3レベルIGBT、低速域唸り大)[fkc1kN1b.rm/497KB]
 同じく3レベルインバータの車両ですが、非同期モードの間に聞こえるモータの唸りが、やや大きく感じられる車両の走行音です。後に登場する2レベルインバータの車両では、全般的に大きな唸りになっているのですが、あるいは、使用されるモータが変更されているのかも、とも思います。そしてこの編成は、2レベルに移行する直前の改造車であり、2レベル車と同じモータが既に採用されていた、ということもあり得るのかな、と(もちろん単なる仮説ですが)。
 録音は空港線姪浜→室見間です。
 走行音(2レベルIGBT)[fkc1kN2a.rm/408KB]
 2レベルインバータが採用された編成の走行音です。非同期モードの雰囲気は近鉄3220系などと瓜二つと言っても過言ではないでしょう。しかも、モータの唸りもほとんど同じです(いや、さすがに近鉄車には敵わない…?)。
 2レベルインバータになったせいか、非同期モードの音は以前よりも聞こえやすくなったと思います。
 録音は空港線赤坂→大濠公園間です。
 走行音(2レベルIGBT、JR線内)[fkc1kN2b.rm/595KB]
 2レベルインバータ車の、JR線内での走行音です。最高速度は非常に物足りないですが、起動加速はATOによる制約がないせいか、JR線の方が速いようにも感じられます。
 録音はJR筑肥線波多江→周船寺間です。
 走行音(2レベルIGBT、純電気ブレーキ)[fkc1kN2c.rm/505KB]
 2レベルインバータ車の、純電気ブレーキ(本来は三菱車にしかつかない呼び名ですが、同じ機能に対して各社が違う呼び名を付けてもねぇ…)化後の走行音です。停車直前に低〜い一定音が響くのが特徴です。この時期に登場した同種の車両は皆、このような音でした。
 録音は空港線姪浜→室見間です。
・その他の写真
 2レベルインバータが初めて採用された第9編成、1518以下6連です。外観上は、インバータ装置の形状が異なる以外、1000N系の前半の編成と特に違いはないと思います。
 1000系時代と比べると、行先表示器が字幕からLEDに変更されたのが最大の相違点になります。
 2008.3.16 JR九州 筑肥線九大学研都市駅にて撮影
 1535号車の、原形時代の室内です。1000N系化後と比べるとシートモケットの色が異なるようです。妻面の壁が木目調になっていることなどは、この頃から変わっていないようです。
 2003.11.24 空港線姪浜駅にて撮影
 1000N系化後の第4編成の、1007号車から1508号車方向の室内です。1番手前の左側のドア上に、路線図の中にLED表示器が組み込まれているのが分かると思います。これが1000N系化のメニューの一つのようです。
 2008.3.16 空港線姪浜駅にて撮影
 1005号車のVVVF装置で、3レベルインバータです。これと同じものが両側面にあります。3個のパワーユニットの上に、U1、V1、W1と書かれていることからも分かるとおり、1個のパワーユニットで1相分になります。裏側にある、同様の装置にはU2、V2、W2と表示されているはずです。ただし、裏側の装置は、パワーユニットとゲート制御部の並び順が左右逆になります。
 2008.3.16 JR九州 筑肥線下山門駅にて撮影
 1018号車のVVVF装置で、2レベルインバータになります。同じ形状が両側面に見えることから、1C4M×2群構成であることがわかります。それにしても、3レベルインバータでは1個のパワーユニットに1相分が収まり、3個のパワーユニットでモータ4個分だったのに対し、少し広幅のパワーユニットになったとは言え、1個のパワーユニットに3相分が収まっているわけですから、大幅な小形化ですね。2レベルインバータについても、裏側の装置は、パワーユニットとゲート制御装置の並びが逆になります。
 2008.3.16 JR九州 筑肥線下山門駅にて撮影
 1018号車の台車です。こちらは搭載するモータが直流モータから交流モータに変更され、継手の方式が変わりましたが、台車そのものは1000N系化に伴う変更はありません。
 2008.3.16 JR九州 筑肥線下山門駅にて撮影

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