・8500・8510・8520形(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
8501号車
8501号車
2011.5.5 行啓通電停にて撮影
 8500形は1985年、札幌市電の老朽車の置換えを目的に投入されました。既に広島電鉄などに導入されていた軽快電車をベースに、VVVFインバータ制御の採用など、新機軸を組み込んだ車両となっています。
 VVVFインバータ装置のスイッチング素子には逆導通サイリスタが採用されており、熊本市電8200形と並ぶ、異色の存在とも言えます(熊本市8200形は既に制御装置換装済)。
 8510形は1987年の登場で、8500形をベースに、冬期運用で課題となった点への改良などが行われました。基本システムは8500形と同じですが、マスコンハンドルに電制ノッチを追加するなど、8500形以前に在籍していた車両の仕様に合わせるような変更点もあったようです。また、8500形では廃止された、車内床面のモータ点検蓋も8510形では復活しています。
 8520形は1988年の登場で、基本的に8510形を増備した車両と言えます。
 8500・8510・8520形とも、それぞれ2両ずつが製造され、計6両のVVVF車が札幌市電で現在まで活躍を続けています。
 8500形走行音[spr850a.mp3/1.21MB]
 これぞ初期VVVFと言える、パルスモード切替がたくさんあるVVVF音が特徴です。また、コンプレッサもなかなか味のある音で、VVVF車には似つかわしくない、古い世代のコンプレッサとの組み合わせが個人的には好きです。
 ファイルの一番最初の加速時は、途中でノッチアップしたタイミングでパルスモードが一つ戻っているような、ちょっと不自然な加速音もあります。
 録音は東屯田通→幌南小学校前→山鼻19条の、2区間分でまとめてあります。
 8510形走行音[spr851a.mp3/1.42MB]
 8500形と同じ音が聞けます。コンプレッサの音も含め、特に差はありません。
 録音は西線9条旭山公園通→西線6条→西15丁目付近です。信号待ちで停車したところまでのファイルとしています。
 8520形走行音[spr852a.mp3/2.13MB]
 8520形も製造時期が少し違うだけで、特に違いはありません。最初のブレーキが折り返し設備のスプリングポイントを通過しながらのものなのですが、滑走したのか、だいぶ音が乱れています。そしてその直後の加速は少し音を飛ばしているような…。また、その後の走行中は、軌道ギリギリの場所に来ていた自動車のために少し減速しつつ、警笛を鳴らす場面もありました。ミュージックホーンのような感じですが、あまり警笛らしくない音色です。
 録音は行啓通→静修学園前→山鼻19条→幌南小学校前→東屯田通付近です。信号待ちなどで長時間停車しているところは一部カットしています。
・その他の写真
 こちらは8502号車で、広告車になっています。現在もこの塗装のままかはわかりません。パンタグラフが撮影時点では原型でした。
 2006.10.29 西15丁目電停にて撮影
 8510形の8511号車です。撮影から5年近く経過しますが、この広告のまま変更もなく、パンタグラフも原型のまま使用されているようです。
 2006.10.29 西15丁目電停にて撮影
 同じく8510形で8512号車です。この車両も広告車ということで、8510形は2両とも広告車ということになりますね。パンタグラフはシングルアーム式のものに交換されています。
 2006.10.29 西15丁目電停にて撮影
 8520形の8522号車です。こちらは標準色でシングルアームパンタになっています。
 2011.5.5 静修学園前電停にて撮影
 8511号車の台車です。
 2011.5.5 行啓通電停にて撮影
 8522号車の台車です。8511号車と特に違いはないようですが、ブレーキシリンダの位置が左右(前後と言う方が正しいですかね)逆になっていますね。単に逆エンドで撮影しただけかもしれませんが…
 2011.5.5 静修学園前電停にて撮影

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