・北越急行HK100形(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
HK100-5+4
HK100-5+4の2連
2009.1.11 六日町駅にて撮影
 1997年3月のほくほく線開業にあわせて登場したローカル輸送用の電車で、新潟鉄工製の電車という珍しい存在です。IGBT素子を使用したVVVFインバータ制御を採用していますが、車体の構造は同社製の気動車とよく似ていて、両運転台で片開き2扉、一般車の客室はセミクロスシートとなっています。
 性能は高速運転を行う特急列車と共存するため非常に優秀で、1C2Mのインバータを2台装備し、通常で全軸駆動、異常時でも1台車分のモータは駆動でき、最高速度は110km/hとされました。
 開業時は9両が製造され、このうち7両は一般車、最後の2両はイベント対応車となり転換クロスシートが並べられています。その後、両運転台車1両と片運転台のHK100-100番代2両1編成(搭載機器などは片運転台車両とほとんど同じで、1両だけ片運転台車を組むことも可能)が増備され、現在に至っています。
 走行音[hk100a.rm/485KB]
 イベント対応車、HK100-8の走行音です。もちろん、一般車と何ら違うことはありません。音の特徴としては、三菱製のIGBTインバータを積んでいるため非同期モードの「ヒュルヒュル…」という鳴り方が挙げられます。しかも3レベルインバータの最終期にあたり、「ヒュルヒュル…」の高さがだんだん上昇していくタイプであることも特徴です。類似例として名鉄3100系、1600系、JR西日本223系2000番代などが挙げられるわけですが、確かこのHK100形の方が早く登場していたように思います。
 この北越急行のワンマン運転用の自動放送は東武の地下鉄直通車に積まれている自動放送の声の主と同じように感じられます。だからどうと言うこともありませんが。
 録音はほくほく線十日町→しんざ間です。十日町発車時には分岐器制限で45km/hほどに抑えられてしまうし、最高速度も曲線区間のため80km/h程度となります。
 走行音(110km/h運転、発電ブレーキ)[hk100b.rm/1.39MB]
 こちらはトンネル内で110km/h運転する区間での走行音です。ただうるさいだけと言えばそれまでですが…。「ゆめぞら号」での録音であるため、トンネル内=天井に光の装飾をしている最中でもあり、BGMが流れています。発車前〜低速走行時に聞こえるのはその音です。
 録音はほくほく線美佐島→魚沼丘陵間です。途中2分20秒付近でトンネルの反響音が小さくなりますが、これはトンネル内の信号場で、トンネル断面が大きくなることによるものです。
 また、この区間では回生ブレーキが失効し、発電ブレーキでの停車になっていた模様です。GTOを使用したVVVF車のような音になっています。4分20秒付近でノッチオフした模様で、「ゴロゴロ…」とWN車の音が聞こえてきます(本当にWNなのか、確認できていませんが…)。ブレーキ初速は90km/hくらいになっていた記憶があります。
 走行音(100km/h運転)[hk100c.rm/921KB]
 こちらは地上区間(高架→地平)での走行音です。横風と雪の影響で、ガサガサと雑音が入っています。この区間では約100km/hでの走行だったと記憶しています。減速時は分岐制限があるため、45km/hくらいで一度ブレーキを緩解しています。
 録音はほくほく線魚沼丘陵→六日町間です。
・その他の写真
 こちらはイベント対応車のHK100-9で、登場時の塗装です。こちら、直江津側は赤系の塗装、反対側の先頭部に向かって色が入れ替り、青系になる塗装でした。後に「ほしぞら号」「ゆめぞら号」と名前や設備が変化していき、現在では下の写真の塗装になっています。
 1999.2.7 十日町駅にて撮影
 同じくイベント対応車でHK100-8+9の2連です。HK100形100番代車の「ゆめぞら号」塗装にならって、このような赤帯3本(細いグレーラインも添えられてますが)の塗装に変更されました。100番代2連の後で「ゆめぞら号」とされたため、「ゆめぞらII」とされているようです。
 2009.1.11 六日町駅にて撮影
 HK100-8からHK100-9方向の室内です。「ゆめぞら号」仕様であるため、転換クロスシートが並び、また、天井には映像を映し出すためのプロジェクターなどの設備があります。
 2009.1.11 JR東日本上越線越後湯沢駅にて撮影
 HK100-8のVVVF装置です。1C2M×2群ということなので、反対側からも同じ形が見えるものと思います。ユニットの形状はJR西日本向けの三菱製と似通ったイメージはありますが、耐雪構造のためか全く同じと言えるものではないですね。
 2009.1.11 六日町駅にて撮影
 HK100-9の台車です。ボルスタレス台車で、国鉄205系や211系の台車がベースになっているものと思われます。新潟鉄工製の気動車の台車とはイメージが全然違いますね。
 2009.1.11 六日町駅にて撮影

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