・600形(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
603-1以下12連
603-1以下8連+651-1以下12連
2002.6.1 生麦〜京急新子安間にて撮影
 1994年、通勤列車にもクロスシート車を運用する可能性を探っての登場となった3扉クロスシート車で、都営線直通も可能な車両です。車内はオールクロスシートで、ラッシュ時への対応として扉付近に折り畳み式や収納式の座席を多用する工夫が見られましたが、座り心地や座席定員の問題などで評判がよくなかったのか、最終増備車は一般的なボックスシートとなり、座席収納型の車両も全て固定扱いで運用されるようになりました。
 制御方式はVVVFインバータ制御で、初期の車両は1500形と共通の足回り、後期の車両は電動機出力を向上し、1C8Mから1C4Mのインバータに変更し、MT比を1:1としています。
 96年までに8連8本(1本は4M4T編成)、4連6本の88両が製造されました。最近では更新工事も実施され、前後してロングシート化の改造も多くの車両で実施されています。
 走行音(1C8M東洋・東洋モータ)[kq600tta.mp3/1.47MB]
 8連のうち1・3・5・6編成が東洋製インバータを装備しています。これは601編成の録音です。加速途中(ファイルの18〜33秒付近など)で「ヒュルヒュル…」という音が入っているのが特徴的です。ある程度加速したところで、警笛とともにブレーキまでかかったので何事かと思いましたが、大事には至らなかったようで、ホッとしたのをよく覚えています。それにしても、その後でずいぶんと加速しているんですよね。たぶん120km/hを出しているのではないでしょうか。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。最後の方だけ送風が入ってしまったようですが、許容範囲でしょう。
 走行音(1C8M東洋・東洋モータ)[kq600ttb.mp3/1.33MB]
 こちらは606編成での録音です。601編成よりは少し弱いですが、やはり「ヒュルヒュル…」系統の音が入っているようです。603編成の先頭車で綺麗な録音をしたこともあるのですが、速度が乗ってきた時に風切り音がすごいことになってしまった事例もあり、こちらの中間車での録音を載せておくことにします。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。六郷橋を駆け下りた後に再加速もされていますので(もちろん高架化前)、迫力のある走行です。
 走行音(1C8M東洋・三菱モータ)[kq600tma.mp3/1.41MB]
 8連の東洋車のうち、605編成だけは三菱製モータが積まれています。605-1号車の先頭側で録音する分には、上2つのファイルが逆に個体差ではないかと思われるような「ヒュルヒュル…」が聞こえてこないくらいの差しか感じられません。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。川崎で後に羽田空港発の4連を連結するという、なつかしの運用での録音でした。
 走行音(1C8M東洋・三菱モータ異音車)[kq600tmb.mp3/1.36MB]
 同じ605-1号車ですが、連結側での録音です。こちらは三菱モータらしく、いろんな雑音が入ってくるのが特徴です。とは言っても、低速域での加減速時にしか差異はなさそうですが。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。
 走行音(1C8M三菱)[kq600ma.mp3/1.50MB]
 8連の2・4・7編成は三菱製のインバータとモータを積んでいます。基本的に1500形の三菱VVVF車と同じです。
 録音は京急蒲田→京急川崎間です。
 走行音(1C8M三菱/異音車)[kq600mb.mp3/1.07MB]
 604-7号車での録音ですが、非同期モードの途中や同期モードの最初の段階などで妙な音が響いています。他にも同じような車両があるようにも思いますが、把握はできていません。605-1の連結側で録音した時の異音も、結局のところこれと同質のものだろうと思います。
 録音は京急蒲田→平和島間です。
 走行音(1C4M三菱)[kq650ma.mp3/711KB]
 96年製のグループ(4次車)では大幅に足回りの見直しが行われ、インバータは1C4M、MT比は1:1となり、4連では両端が電動車、中間2両が付随車という編成になりました。8連は4連2本を連結したような構成になっています。8連1本(608編成)と4連全てがこれに該当し、うち三菱車は608-5・-8号車と651、653編成、後に651編成と608編成浦賀方を振り替えて、608編成全車と653編成となっています。音は三菱GTOの後期形ではありますが、都営6300形GTO車や近鉄の特急車などと類似したタイプにかわっています。1C8Mインバータの頃もそうでしたが、なぜか東洋車っぽい雰囲気も残りますね。
 録音は各停の大森海岸→立会川間です。運転士さんの信号などの確認の声もよく響いています(何を言ってるのかは聞き取れませんが)。
 走行音(1C4M三菱)[kq650mb.mp3/1.29MB]
 同じく三菱車の、2100形と併結したA快特の先頭車で録音したものです。上の単独編成の音と比べるとだいぶ加速が良くなっているはずです。最初の1秒くらいは1ノッチですが、フルノッチで起動している単独編成の音よりも非同期は短いのではないでしょうか?
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。もちろん120km/h運転をしています。
 走行音(1C4M東洋)[kq650ta.mp3/1.27MB]
 608-1・-4号車(現在は651編成に移動)と652、654〜656編成が東洋製インバータ車ですが、このうち655・656編成だけが東洋製モータとの組み合わせになっているようです。音のタイプは東洋GTO標準の音ですが、どこか1C8Mの車両とは違うような気がします。非同期モードの音があまり高いところまでは上がっていないんでしょうね(その割に時間は伸びてますが)。減速時の非同期モードの始まりがどうも東武20050系や京王1000系などと似たような、中途半端な高さから下りてくる雰囲気を持っていますので。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。2100形と併結したA快特の先頭車での録音で、もちろん120km/h運転です。2100形側に積んでいる英語の自動放送が鳴っているようですが、モータ音にかき消されてほとんど聞こえません。
 空転・滑走音(1C4M東洋)[kq650tb.mp3/1.27MB]
 こちらは2006年の大雪の日に録音したものです。大出力モータでM車比率を下げても高加速を狙うとこうなってしまうという典型例と言っても過言じゃないのだろうと思います。元々前後衝動の激しい車種でもあるためか、これでもかという乗り心地の悪さだったような記憶もあります。そして、2駅目のブレーキは、かなり速度が落ちてきた(ように聞こえる)タイミングで、非同期モードまで進んだ後に同期モードに戻ってしまう、音的には一番面白い、大滑走になっていたようです。
 録音は子安→京急新子安→生麦間です。
 走行音(1C4M東洋・三菱モータ)[kq650tma.mp3/703KB]
 上記以外の東洋インバータ車は三菱製モータとの組み合わせとなっています。東洋モータの車両と比べると、1パルスモードに移るときに「爆音」的な大きな音が鳴っているようです。とは言っても「三菱モータの爆音」と言われた頃が懐かしくなるくらい小さいですが。
 録音は雑色→六郷土手間です。フルノッチで起動しているのはいいのですが、なぜか速度を出してくれないんですよね…。
 走行音(1C4M東洋・三菱モータ)[kq650tmb.mp3/1.28MB]
 こちらは同じく東洋インバータ・三菱モータ車のA快特先頭での録音です。やはり三菱モータの方が「爆音」的なものはあるようですね。あとは、全編成が該当するのかは分かりませんが、120km/h近辺では高い音と一緒に、重低音も効いてくるようですね。
 録音は京急川崎→京急蒲田間です。
 空転・滑走音(1C4M東洋・三菱モータ)[kq650tmc.mp3/1.52MB]
 こちらは空転・滑走音です。今まで見た感じだと、東洋車が特に滑りやすい模様です。後ろには同じく滑りやすい新1000形が連結されているから大変な事態です。最初の空転もノッチを絞っていそうな割にはすごいですが、それ以上に高速域の空転がすさまじいです。加速音は上りの横浜発車時なのですが、神奈川新町で普通車を抜き去った後の再加速時がもっとすごいです。140km/h相当くらいの回転数に達しているのでは?この重低音はいくら何でもヤバいでしょ…。
 録音は上り快特品川行の横浜発車時と、京急蒲田到着時を組み合わせています。
 走行音(1C4M東洋&三菱mix)[kq650wa.rm/955KB]
 2012年に換装されるまで、608編成(8連)は1・4号車が東洋インバータ、5・8号車が三菱インバータ車となっていて、4・5号車で2タイプが隣り合わせになっているのが特徴でした(モータは全車三菱製)。起動時は1500形の場合と同様三菱車の方がやや強いようです。それにしても、起動から間もなくはどの部分がどちらの車両で鳴っている音か区別できるのですが、両車の非同期モードが終わってしまうとさっぱり分からなくなりますね。減速時の東洋車はやはり加速時より大きな音になっていそうですが、このタイプでは三菱車もだいぶ強いようで、結果的にはバランスが良くなっただけのようです。それにしても、三菱車は回生がより低速まで効くようですね。東洋車の音ではないはずです。最後まで鳴っているのは。
 録音は平和島→京急蒲田間です。
・その他の写真
 4次車はシングルアームパンタグラフを装備していることが特徴となっています。この写真はその4次車のうち唯一の8両編成である608-8以下8連と、後ろには同じ4次車の656-1以下4連が増結されています。カッコイイ12連です。決して性能は・・・(以下自粛)
 2002.4.7 京急鶴見駅にて撮影
 同じく4次車の4両編成で、652-1以下4連です。このように普通運用に入ることもあります。土休日の朝晩は快特増結運用の関係で大挙して普通運用に入っていますが、この写真はそれとは全く関係のない運用です。
 2002.7.6 京急鶴見駅にて撮影
 こちらは4次車の4連を、3つもつないだ快特運用です。608F+650の編成だと「カッコイイ」と言いたくなりますが、この編成は何故か、「おもしろい」になってしまうから不思議なものです。この場所の場合、適度にカーブした区間なので、後部の連結部分もはっきり判別できるのではないでしょうか。
 編成は、653+656+654です。
 2002.7.12 新馬場駅にて撮影
 601編成の車内です(601-5から、601-8方向を撮影)。登場時は収納式の座席を活用したりもしたようですが、現在は全て引き出した状態で固定されています。
 2002.6.2 三崎口駅にて撮影
 1〜3次車に積まれている、東洋電機製のVVVFインバータ装置です。1500形VVVF車と同様、三菱製も形状はほぼ同一です。写真は603-7のもので、1500形とは違ってメーカー名の表示が「ToyoDenki」と書かれたプレートになっています。
 2000.3.27 京成高砂駅にて撮影
 こちらは607-5の、三菱製VVVF装置です。見ての通り、東洋製と何ら変わりはありません。暗くてだいぶ見づらそうですが・・・。
 2002.1.27 京急蒲田駅にて撮影
 1C4Mとなった4次車のうち、三菱製インバータです。どことなく三菱製IGBT初期のタイプと形状が似ているような気がします(営団07系などが似たような形ですので・・・)。
 写真は608-5号車です。
 2001.6.23 京急蒲田駅にて撮影
 1C4Mになった4次車の、東洋電機製インバータです。形態的な特徴はやはり東洋電機製のもので、1〜3次車と似てはいますが、容量が小さくなっている分、素子の冷却部分も大幅に小さくなっています。とは言っても、東急1000系1M車などとほぼ同一なんですが・・・。
 写真は655-1号車です。
 2002.8.3 京急川崎駅にて撮影
 4次車のSIVです。653-3号車のもので、三菱製なんですが、JR西日本223系1000番代等の三菱製IGBTインバータと同じ形のような・・・。これが付いてる車両にパンタグラフが載っていることもあり、この車両をM車だと間違う人もきっといるでしょうね。
 2002.7.27 金沢文庫駅にて撮影
 これも4次車のSIVで、655-3号車の東洋製のものです。これも同社製のIGBTインバータとよく似ています(もちろんこのSIVもIGBT使用)。
 2002.4.28 京急新子安駅にて撮影
 4次車の台車です。確か1〜3次車も同じだと思うんですが、比較したことがないので分かりません・・・。写真は655-1号車のものです。
 2002.8.3 京急川崎駅にて撮影

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