・営団地下鉄→東京メトロ02系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
以下6連
更新工事済のトップナンバー02601以下6連と本線用のラストナンバー02653以下6連の離合
2017.7.12 丸ノ内線淡路町〜御茶ノ水間にて撮影
 1988(昭和63)年9月、銀座線用の01系に準じて丸ノ内線に投入された車両で、担当の工場が同じ中野工場であることなどから同車との共通点が非常に多い車両です。車体については車両限界の違いにより長さ18m(01系は16m)、幅2830mm(01系は2600mm)などの違いがあります。編成構成や電気方式は同じで、電装品もほとんど共通のものとなっているのが特徴です。
 本線用には6連53本、支線用には80番代車3連6本が製造され、本線用では19編成までが高周波分巻チョッパ、それ以降はIGBTによる3レベルインバータ、支線用は方南町方先頭車の片台車と中間車が駆動台車となった変則的な編成のインバータ車となっています。また、1992年投入の5次車からは行先表示器をLED化し、車椅子スペースが設置されるなどの改良が行われています。
 製造は本線用車両が1998年9月〜1995年3月、支線用車両が1996年6〜7月でした。2009〜2015年度にはチョッパ制御車の19本を対象に更新工事が実施されており、01系で試験をしたPMSM駆動システム(VVVFインバータ制御)への改造が行われました。
 2018年からは後継車両となる2000系の投入により廃車が始まっており、更新工事を実施しなかった20番編成以降の車両から先に廃車が進んでいます。2022年4月現在では、更新工事を受けた前期車19本の他、VVVFで新造したグループは東芝車の2本が残るだけのようです。方南町支線用3連も4本に減っていました。2022年度に入ってから前期車にも廃車が出たほか、方南町支線全列車が6連化されたため3連は退役となっています(廃車時期は不明です)。
 チョッパ車(三菱)走行音[sub02cma.mp3/5.16MB]
 第19編成までは01系と同様の高周波分巻チョッパ方式(又の名を4象限チョッパ)の制御装置が搭載され、直流分巻電動機を駆動しています。詳しくは01系の項で触れているのでそちらをご覧頂くとして、このファイルはとりあえず変な癖のない、普通の音に一応区分される鳴り方です。検査出場から時間が経つと01系のところにある異音車のような状態、極端なものになると釣り掛け車のようなとんでもないうなり方をするものまで現れるようですが…。
 ついでにメーカー分布を紹介すると、目撃した範囲では02・06・07・15〜19編成が三菱、04編製が東芝、10編成が日立となっています。この他は未調査ですので分かりません(01系と違って調べきれなかっただけ)。
 録音は丸ノ内線新中野→東高円寺→新高円寺→南阿佐ヶ谷間です。
 VVVF車(三菱)走行音(登場時)[sub02vma.mp3/1.10MB]
 こちらは01系第37編成と同じ三菱製のIGBTインバータ装置を搭載した車両の、登場時の走行音です。と言っても、実際の登場は01系のVVVF車よりも早いのですが…。
 1997年夏にはこの音をたてていたのですが、その年の11月頃にまともに調査したときには既に1本たりともこのタイプはなくなっていました。そのため機材もどうしようもないものを使っていたときの録音しかなく、非常に音質が悪いですが、01系37番編成とほぼ同じ音であるということは判別できるのではないかと思います。ちなみに編成は20番から42番までがこの三菱インバータ車に該当します。要するに02系の中の最大派閥です。
 録音は丸ノ内線東京→大手町間です。
 VVVF車(三菱ソフト変更)走行音[sub02vmb.mp3/3.24MB]
 上記のタイプの車両の、1997年に行われた制御ソフト更新後の走行音です。このように、三菱IGBT第2世代の特徴的な非同期音の後に大きな爆音が鳴るというのがもはや丸ノ内線の顔のような状態になっていました。30番あたりを境に後ろの番号では爆音がほとんど目立たない場合が多い気がするのですが、気のせいでしょうね。何か他の要因で爆音になったりならなかったりするのでは、とも思います。
 録音は丸ノ内線東高円寺→新高円寺→南阿佐ヶ谷間です。
 VVVF車(三菱・80番代)走行音[sub02vmc.mp3/6.24MB]
 方南町支線用車両である80番代車の走行音です。1997年春の登場で、営団の第三軌条線区用ではこのタイプの音を初めて採用されたわけですが、いつの間にか本線用にも波及して、結局本線用と何ら違いがなくなってしまいました。
 編成は変則的で、本線用と共通の1C2Mのインバータで1M1Tの比率にするために中間車の全軸と方南町方先頭車の連結面側台車にだけモーターを積むというものになっています。インバータ自体は3台車分全て中間車に積んでいると記憶しています。
 録音は丸ノ内線方南町支線中野坂上→中野新橋→中野富士見町→方南町間です。
 VVVF車(日立)走行音[sub02vha.mp3/4.72MB]
 こちらは日立製インバータを搭載した車両の走行音です。このタイプの車両は7次車のうち、94年8月末〜9月頃に製造された43〜49編成が該当し、製造時期としては日比谷線用03系よりも後で、有楽町線用07系2次車や南北線用9000系2次車よりは早かった、という順序になります。このように並べてみると、03系とこの02系では非同期の音が非常に静かでほとんど聞こえないものの、07系や9000系では非常にうるさい(と言っても大きい音なのではなく非常に気になる音が常に鳴っている状態)という、不思議な関係が生じています。ということで、この車両はほとんどインバータらしい音が聞こえないということです。聞けば分かりますが、モーターのうなりが聞こえ始めたあたりでごく一時的に甲高い音が聞こえるという程度です。JR西日本の223系1000番代1次車の日立も02系、03系日立車のパターンになります。
 録音は丸ノ内線南阿佐ヶ谷→新高円寺→東高円寺→新中野間です。
 ちなみに、日立製インバータを搭載しているのは43〜49編成です。
 VVVF車(日立)走行音[sub02vhb.mp3/6.03MB]
 同じく日立製インバータを搭載した車両の走行音です。録音時期が数ヶ月違うのと、方向が違うくらいでしょうか。それでも、こっちの方が非同期モードの音の聞こえはいいかもしれません。
 録音は丸ノ内線中野坂上→新中野→東高円寺→新高円寺→南阿佐ヶ谷間です。
 VVVF車(東芝)走行音[sub02vsa.mp3/4.14MB]
 こちらは0番代のラストナンバーグループである50〜53編成の東芝製インバータ車です。音は01系第38編成と同じですが、これもこの02系の方が早く登場しています。鳴り方としては2年ほど早く登場している06系と似ていて、非同期の音は比較的速く変化するので分かりにくいですが、一応3段階に変化しているような聞こえ方をしていると言えると思います。そのうちの一番目立つ2段階目の部分が三菱製の旧タイプのようなストレートに突き抜けるような音ではなく、何となく震えているような鳴り方であることが特徴と言えます。
 録音は丸ノ内線荻窪→南阿佐ヶ谷→新高円寺間です。
 VVVF車(東芝)走行音[sub02vsb.mp3/6.41MB]
 同じく東芝製インバータ車の走行音です。02系の録音は営団時代のものが多いですが、たまたま方南町支線運用できれいに録れたのでメトロ時代かつ方南町行の02系というあまり活躍期間の長くなかった運用の走行音を載せておきます。
 録音は丸ノ内線方南町支線中野坂上→中野新橋→中野富士見町→方南町間です。
 VVVF改造車走行音[sub02psa.mp3/3.46MB]
 02系初期車は更新工事(C修)が実施され、チョッパ制御からVVVFインバータ制御に改造されました。この時採用されたのが、01系38編成で実用試験をしていた東芝製のPMSM駆動システムとなります。01系の試験車と同じ音だと思いますが、走り出すときのまるで踏ん張っているかのような、低めの一定高さの音がいいですよね(本当の意味での非同期モードとも違うみたいなので非同期とは敢えて書いていないです)。
 録音は丸ノ内線中野坂上→新中野→東高円寺間です。
・その他の写真
 営団時代で当然未更新の頃の1次車、02602以下6連です。1次車(〜04編成)と2次車(05〜07編成)は非冷房で登場したようですが、01系とは異なり冷房化時に屋根肩部の通風口を塞いだようで、残っているスリット状のものは車外スピーカのみのようです。
 1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02108以下6連です。1989年の3次車(08〜10編成)と1990年の4次車(11・12編成)が新製冷房車となります。屋根肩部の通風口なしでの登場となったグループです。チョッパ制御で登場したグループは更新工事を受けており、このように丸ノ内線旧型車両(300形、500形)時代のサインカーブを模したデザインに変更されています。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02613以下6連です。1992年の5次車前半(13〜19編成)はチョッパ制御の最終グループで行先表示器がLED式で登場しました。更新工事でどちらにしてもLED化されているので、この写真での区別は無理ですね…。車椅子スペースが付いたり台車が一部変更されたなどの差分は01系の同時期の車両と同じです。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02621以下6連です。1992年度の5次車後半(93年頭に落成の20〜22編成)からVVVFインバータ制御車になりました。補機類が同時に変わる等していますが車体関係は基本的に5次車前半と同じだと思われます。この世代のLED式表示器は写真のタイミングにより橙が濃く写ったり黄色っぽかったり緑だったりすることがよくあります(連写するとコマにより色が違う…)。この写真では運番と行先で色が違うの分かると思います。
 2019.4.29 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02627以下6連です。1993年度新造の6次車(23〜30編成)に属します。外観はおそらく変わっていませんが座席の1人あたりの幅が広がったり袖仕切上部のパイプにモケットが付いたり、一番見た目変わりそうなのが貫通路の幅が拡大されたことになるでしょうか。この写真も運番と行先でLEDの色味が違って見えますね。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02634以下6連です。1994年度新造の7次車(31〜53編成)は引き続きVVVF車で、一気の増備で本線系統の02系への置き換えが完了となりました。7次車は制御器が三菱だけではなく日立のグループ、東芝のグループも存在しています。増備途中の50編成以降に新造時から新CS-ATCを装備していたそうです。営団時代の撮影になります。
 1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02147以下6連です。同じく7次車に属し日立製の制御器を搭載した編成になります。車体については特に違いはないと思います。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02651以下6連と621号車との並びです。最後の4編成が東芝車で、01系と同じく東芝車が広告車「Uライナー」になっていました。他には50編成がUライナーだったこともありました。もちろん、営団時代の撮影です。
 1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 方南町支線用の80番代車、02184以下3連です。側面の幕板部の赤帯が省略されたことや、前面窓上部の飾り窓が廃止されたこと、行先表示器が最近の車両ではLEDだったものを、短区間の折返し運転という支線の運用に合わせて字幕式に戻したことなどが特徴となっています。こちらも営団時代のフィルム撮影の写真です。今じゃホーム柵があってまともな撮影無理です…。
 2000.1.9 丸ノ内線中野坂上駅にて撮影
 02428から628号車方向の室内です。VVVF車である6次車になります。袖仕切上段の仕切棒にモケットが付いたのはこのグループからになるようです。おそらく床のツートンカラーへの塗り分けは登場時から、シートモケットはどこかで交換されたものだと思います。座席の途中部分にある縦方向の丸みを帯びた握り棒は登場時にはなかったものです。案内表示器が液晶モニタ式になっていたりとか、更新工事はされていなくてもこのようなアップデートは意外と頻繁に実施されていたようで…。
 2019.4.2 丸ノ内線荻窪駅にて撮影
 02223から123号車方向の室内です。同じく6次車ですが床が張り替えられていて、更新車と同様の緑1色の床になってます。逆に地図式の案内表示器が残っていて、半分はLED表示器に交換されているようです。
 2019.4.2 丸ノ内線荻窪駅にて撮影
 02211から111号車方向の室内です。チョッパ車だったグループの更新後の室内で、初期更新車はこの写真のように壁がピンク色なのが特徴です。ドア上の表示器が液晶になってるのも特徴ですね。元チョッパ車の場合はM車の床にはこの写真のように点検蓋があるのも特徴です。
 2019.4.2 丸ノ内線荻窪駅にて撮影
 02218から118号車方向の室内です。更新車の中でも後の方で工事された車両は壁が白(これも極端な白のような)に変更されました。それにしても、袖仕切も全然違う形になっているし、結構手を入れてますよね。
 2019.4.2 丸ノ内線荻窪駅にて撮影
 02286から386号車方向の室内です。分岐線用ということで、短区間の運転にしか使わないという割り切りと思われる、袖仕切を棒2本の作りに戻すなどの変化が見られます。当初はドア上の案内表示器も省略していたそうですが、分岐線のワンマン運転実施に伴い2004年頃に追加されたそうです。
 2015.2.21 丸ノ内分岐線方南町駅にて撮影
 02515の三菱製チョッパ装置です。01系と同一形状です。回路構成には多少の差はあるらしいですが、誤差の範囲でしょう…。
 1999.1.4 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02437のVVVF装置で、三菱製になります。01系37編成のものと同じ形状です(02系の方が登場が早いけど)。写真としては逆の側面から撮っていて、制御部とパワーユニットの位置関係が左右逆になっています。
 2019.4.29 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02444のVVVF装置で、日立製になります。01系(には日立はありませんが)のVVVF装置写真とは反対の側面の写真になります。本当に特徴のない単なる平らな板…。
 2019.4.29 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02550の東芝製VVVFインバータ装置です。登場時はこのようなシンプルな東芝らしい形状でした。後に別写真や01系38編成の写真のように通風口付のものに変わるのですが…。
 2000.1.9 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02553の東芝製VVVFインバータ装置です。いつの間にかパワーユニットのカバー形状が変化していました。熱暴走しやすいとかあったんでしょうかね。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02202の更新後のVVVFインバータ装置で、東芝IGBTによるPMSM駆動システムとなります。車体の両側に同様の装置が並んでいますので、2in1方式で間違いないですね。個別制御のうちモータ2個分のパワーユニットがこの写真で見えている1つのパワーユニットの中に収められています。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02353のSIVです。こちらは三菱製のもので、諸元表を見る限り、01系と02系に共通して採用されていたようです。別写真にある東芝製と並行して採用されているようで、分布はよく分かりません。とりあえず全くインバータ装置らしくない形状ですね。JRの209系なんかもこれと同じようなものだったのではないかと思います。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02337のSIVです。こちらは東芝製のものです。これの方がいかにもインバータ装置という形状をしていますね。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02304のSIVです。こちらは更新車の装置で三菱製です。在来のものよりもいかにもインバータという形状になりました。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02408の台車です。01系チョッパ車と同じFS520形台車となります。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02413の台車です。5次車前半の編成ではFS520A形台車となっており、軸受部分の変更とユニットブレーキ式になったことが相違点となります。ブレーキ用のシリンダーが見えなくなってるのは気のせいでしょうかね。とは言っても、いくつか撮った写真の中では4次車以前のものでもシリンダー写ってないのもあるので、片面にしかないとか、そういうことなのでしょうかね。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影
 02425の台車です。VVVF車はモノリンク式ボルスタレス台車のSS130形台車となります。
 2018.7.7 丸ノ内線四ツ谷駅にて撮影

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