・東京メトロ16000系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
16103以下10連
ローレル賞受賞記念マークが付いた16103以下10連
2013.5.5 JR常磐線北松戸駅にて撮影
 2010年、千代田線用6000系の経年が40年程度となるため同車を置き換える目的で投入されました。有楽町・副都心線10000系、東西線15000系に続く新形式車両で、車体構造は10000系がベースですが、駆動システムにはPMSM(永久磁石同期電動機)を1500V線区で初めて採用したことが大きな特徴となります。これに合わせて編成は06系と同じ4M6Tとなりました。ラインカラーはグリーンの濃淡に白を加えたものとなり、6000系や06系とは異なります。
 2010年から2017年までに10連37本の370両が製造されました。2011年度の2次車(07〜12編成)では前面の非常用貫通扉が中央から助手側へのオフセット配置に変更され、2015年度の4次車(17〜23編成)では制御装置が東芝製から三菱製の2レベルIGBT(PMSM駆動システムであることは同じで三菱製制御器でのPMSM駆動システムはこの時が初の量産)に変更され、補助電源装置にはIGBTとSiC適用ダイオードの組み合わせ(ハイブリッドSiC)が採用されました。
 2022年4月現在も370両が活躍中で、千代田線とJR常磐緩行線、小田急小田原線への直通運転に使用されています(いつの間にか多摩線への直通がなくなっていた模様)。
 走行音(東芝)[sub16ksa.mp3/7.23MB]
 前半の16本は東芝製のPMSM駆動システムを搭載して登場しました。1500V線区での初適用というくらいなので、01系で試作されたのと同タイプの、低めの一定音で起動するタイプです。個人的にはこういう音好きですね。歯数比が06系と同じですので、ノッチオフすると結構な音量でWN駆動の「ゴロゴロ」が聞けますね。
 録音はJR常磐緩行線天王台→我孫子→北柏→柏間です。
 走行音(三菱)[sub16kma.mp3/10.7MB]
 17編成以降は三菱製の制御装置に東芝製のPMSMの組み合わせとなりました。モーターは三菱では作らないけど、制御器だけは三菱製、ということですね。15000系で三菱製の制御器でのPMSM駆動システムを結構な期間試験したようで、それの実用化ということなのだろうと思います。試験編成と比べて全然面白くない音になってしまいましたけどね。
 録音はJR常磐緩行線取手→天王台→我孫子→北柏→柏間です。
 走行音(三菱)[sub16kmb.mp3/9.41MB]
 同じく後期グループの走行音で、地下鉄線内での録音です。ついでに、この録音だけはコンプレッサのない4号車での録音となります。
 録音は千代田線西日暮里→千駄木→根津→湯島→新御茶ノ水→大手町間です。
・その他の写真
 16108以下10連です。2次車ではこのように、正面貫通扉がオフセットされ、運転席スペースが広くとられるようになりました。こちらもローレル賞受賞記念のマークが掲出されています。
 2013.5.5 JR常磐線北松戸駅にて撮影
 4次車に属する16018以下10連です。制御器が変わった以外にATOの設備が製造時から本設となり、外観上の区分のためと思われますがラインカラーに黄色の細帯が追加されました。
 2016.5.5 JR常磐線南柏駅にて撮影
 16202号車から16102号車方向の室内です。確かこの16000系からだったと思いますが、ガラスを併用した袖仕切が最大の特徴と言ってもいいかと思います。
 2011.11.27 JR常磐線取手駅にて撮影
 16219号車から16119号車方向の室内です。後期車になりますが、特に室内の差はないと思います。
 2016.11.3 JR常磐線取手駅にて撮影
 16711号車のVVVF装置です。前半に製造された車両は東芝製の2レベルIGBTの装置を積んでいます。2in1の装置で、これが4両のM車の両方の側面に積まれています。後に登場する三菱製と比べると大きいですね。
 2016.11.3 JR常磐線我孫子駅にて撮影
 16226号車のVVVF装置です。後半の車両には三菱製の2レベルIGBTの装置を積んでいます。13000系の前半や、05系(IGBT個別制御グループ)や07系の更新車にも採用されるなど、メトロ内ではメジャーな装置となります。
 2016.11.20 千代田線綾瀬工場にて撮影(一般公開時)
 16611号車のSIVです。VVVF装置だけでなく、SIVも含めて東芝製が採用されました。東芝らしいパワーユニットの形状ですが、10000系や15000系とは形状が異なりますね。
 2016.11.3 JR常磐線我孫子駅にて撮影
 16526号車のSIVです。後半の車両ではSIVも三菱製に変更されました。VVVF装置と見間違えそうな形状のSIVですね。三菱製は特にこういう傾向が強いですね。
 2016.11.20 千代田線綾瀬工場にて撮影(一般公開時)
 16711号車の台車です。10000系以降の流れに従い、この車種でもボルスタ付き台車が採用されています。
 2016.11.3 JR常磐線我孫子駅にて撮影
 16226号車の台車です。台車については製造年次による差は特にないと思います。
 2016.11.20 千代田線綾瀬工場にて撮影(一般公開時)

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