・101系

クモハ101-902  国鉄初のカルダン駆動車モハ90形として1957(昭和32)年に登場しました。全鋼製軽量構造の20m4扉車体に両開式の側扉を装備、中空軸平行カルダン駆動の足回りは台車やバネ下重量を軽減、モーターも小型高回転形に、従来の流れの抵抗制御も多段制御化、発電ブレーキの装備など、まさに「国電」の一大転機となる車両でした。
 翌年から量産が開始されたものの、試作車のオールMに対し8M2T化され、1959年には称号規定改正で101系となり、更に後で中央線用の車両は6M4T化されるに至り、オールM編成での高加減速運転という当初の目標は果たせなくなり、103系の開発へと移行していくこととなりました。
 1969年までに約1500両が製造されたものの、1979年から廃車が始まり、現在では南武線浜川崎支線に2連3本が残るだけとなっています。
2000.8.26 JR東日本大井工場にて撮影(一般公開時)
 クモハ101-188走行音[101-188.ra/270KB] 直接再生
 今も南武線浜川崎支線に生き残っている6両のうちの1両であるクモハ101-188の走行音です。普段は大した速度を出さない支線に閉じこめられているものの、鉄道の日の前後の時期に限り南武線でのスタンプラリーイベントに合わせた形で川崎〜登戸間の本線を走ることがあります(と言っても今後も毎年という保証はなし)。この走行音もその時に録音したもので、この区間では唯一90km/hまで出す武蔵溝ノ口→武蔵新城間の走行音を載せています。
 積んでいるモーターがMT46であり、高速域では当然のことながらMT46らしい悲しげな響きとなるのが特徴です。その割に起動時の音などには特に変わったこともないようですね。
・その他の101系の姿
 現在もJRで活躍している101系は南武支線(尻手〜浜川崎間)用のこの塗装の車両だけです。写真は大井工場の一般公開時に、体験乗車コーナーみたいな扱いで使用されていたクモハ101-130他2連です。後ろは途切れているかな・・・。
 2000.8.26 JR東日本大井工場にて撮影(一般公開時)
 こちらは秩父鉄道に譲渡され、活躍を続ける101系(秩父鉄道1000系)の姿です。3両編成で、冷房化もなされているため、まだしばらくは活躍を続けるのではないかと思います。もっと長持ちしそうな元東急7000系の2000系車両の方が先に廃車になってしまいましたし・・・。
 ちなみに、写真の車両の車号は分かりません。
 1991.5.3 秩父鉄道熊谷駅にて撮影

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