・207系900番代
1986(昭和61)年、技術の進歩により国鉄でもVVVF制御車の導入を検討していたところで、この年の常磐緩行線の増発に合わせて試験的に1編成が松戸電車区に配置されたものでした。車体は当時増備中の205系に準じたオールステンレス製で、地下直通用のために先頭部には貫通路が装備されたほか、側面の主電動機冷却用の空気取入口廃止などが特徴となっています。
VVVF装置は当時としては大容量の2000AのGTOサイリスタにより1両分4個のモータを一括制御する方式となっています。205系では補機類をM'車に集中させていたものの、この形式ではM
1
車にCPを、M
2
車にMGを積むことで車重のバランスをとっています。
10連1本のみの存在で常磐緩行・営団千代田線で他形式と共通運用されています。
2000.2.17 常磐線北柏駅にて撮影
モハ207-901(東芝)走行音
[207-9sa.ra/252KB]
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一番取手側の電動車であるモハ207-901の走行音です。VVVF音のタイプとしては同世代の民鉄車両などと比べると日立製作所製のGTOインバータのうちの第1世代後期形と見るのが妥当と思われます。207系のインバータ装置や制御装置を見るとそれぞれの車両で異なるメーカーの装置が積まれているわけですが、これは当時の国鉄が発注した車両でもあるわけで、各社共通の設計図や仕様表を基にして同一規格の品物を造ったということではないかと思います。そもそもこのモハ207-901だけはゲート制御装置(山側、取手方面に向かって左の側面に設置)は日立製、インバータ装置が東芝製であることが判明しています。他の車両はゲート制御装置とインバータ装置のメーカーは一致しているんですがね・・・。
録音は常磐緩行線北松戸→松戸間です。この近辺の区間の中ではこの駅間は長い方なんですが、まともに速度を出してくれたんでこの録音をしたときの列車の中では一番よかったです。確か他の区間の音では全て起動時にコンプレッサの音がかぶっていたような・・・。
モハ206-901(三菱)走行音
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こちらは三菱製の制御装置・インバータ装置を搭載したモハ206-901の走行音です。感覚的にはこの車両の音が一番はっきりしていたような記憶がありますが、はっきり言ってしまえば6両どの電動車に乗ろうと大した差はないですね(^^;
録音は常磐緩行線新松戸→馬橋間です。
モハ207-902(富士電機)走行音
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こちらは富士電機製の制御装置・インバータ装置を積むモハ207-902の走行音です。富士電機製のVVVFインバータは珍しい、という程度でだから何?ということにもなりますが、全て揃えるのは単なる自己満足かもしれないですね(^^;本当に差があるようには感じられないんで。
録音は営団地下鉄千代田線根津→湯島間です。
モハ206-902(日立)走行音
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こちらは日立製の制御装置・インバータ装置を積むモハ206-902の走行音です。この時もそうですが、なぜかこの車両、中央のユニットの方がフラットができやすいみたいです。しかもこのモハ206-902は故障してこの車両だけ動力カットした5M5Tの編成で走っている機会も多かったようです。
録音は常磐緩行線新松戸→北小金間です。常磐緩行線では最も距離の短い駅間なので速度の上がらない場合も多いのですがこの時はよく飛ばしていましたね(と言っても下りはスピード出す場合が多いんですが)。
モハ207-903(東芝)走行音
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こちらは東芝製の制御装置・インバータ装置を装備するモハ207-903の走行音です。これも何か変わったところがあるのかと言われれば何もないとしか答えられない音なわけですが・・・。まぁ、地下区間だとトンネルに反響するのか非同期の音の雰囲気が全く違っているような気はします。
録音は営団地下鉄千代田線明治神宮前→表参道間です。
モハ206-903(東洋電機)走行音(5M5T)
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こちらは東洋電機製の制御装置・インバータ装置を積むモハ206-903の走行音です。こちらもこれといった特徴はありませんが、この録音をした頃はモハ206-902が故障中だったようで、5M5Tの編成になっていました。その関係で、起動直後はともかくとしてその後の音の変化の仕方は平常時と比べると明らかに遅くなっているのが分かると思います。とは言っても元々の音の変化がかなり早いのでこれくらいになってくれた方がちょうどいいような気もしないではないのですが・・・。
録音は常磐緩行線新松戸→馬橋間です。
モハ206-903空転音
[207-9tb.ra/96.0KB]
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こちらはモハ206-903の雨の日の加速音です。ひどいときにはもっと激しく空転して音を聞いていてもわけが分からないような状況にもなるようですが、この時は何ヶ所か音の変化の仕方が乱れる程度でした。よく空転・滑走するからJR東日本や営団地下鉄がVVVF車の導入を当面見合わせたなどと言われているわけですが、音を聞いている限りでは空転や滑走はそれほど起こるものでもなかったように思われます。ただし、滑走については電制の切れる前後くらいで少し滑走したりするとそれだけでいとも簡単にフラットを作ってしまうのは事実のようです。そう言うところに目をつけていたのかどうかは謎ですが・・・。
録音は常磐緩行線上り列車の北柏発車時です。
・その他の207系の姿
こちらは最近のクハ206-901の様子です。2000年春頃に大井工場に検査入場したようなのですが、どうもその時にクハ206-901の先頭部のラインカラーが埼京線用のものに変わってしまったようです。反対側のクハ207-901の方は今も通常の常磐緩行線用のものが設置されているわけですが、ちょっと違和感が・・・。
2000.7.13 常磐線天王台駅にて撮影
モハ206-902のVVVF装置です。この207系900番代では海側の側面にこのようなスイッチング素子(GTOサイリスタ)の冷却部分が見えます。ゲート制御部は裏側にあり、モハ207-901のみ素子部と制御部でメーカーが異なっているようです。ちなみに、写真のモハ206-902は日立製ですが、他社のものも全て同一の形態となっています。
1999.7.21 常磐線我孫子駅にて撮影
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