・455/475/457系

「原形ライトもどき」クハ455-301以下3連  昭和30年代の交流電化の進展により交直流急行形電車が登場しました。1962(昭和37)年、東北方面の451系(交流50Hz)が、翌年には北陸方面の471系(同60Hz)が登場し、同年出力増強車の453系と473系が、1965年には抑速制動付の455系と475系が、そして69年には3電源対応の457系が登場しました。
 しかし85年頃までにほとんどの急行列車が整理され、地方線区での普通運用に転用されることとなり、扉付近のロングシート化などが行われたものの、デッキ付2扉の車体が災いし、また老朽化も重なり、置換えや413・717系への更新が進み、年々数を減らしているのが現状です。
 仙台、金沢、大分、鹿児島に現在も残り、各配置区所の周辺で普通運用を中心に活躍しています。
1999.3.5 鹿児島本線熊本駅にて撮影
 クモハ455-36走行音[455-36.ra/463KB]
 仙台電車区に配置されているクモハ455-36の走行音です。仙台配置の車両は非常に広域の運用となっていて、南は常磐線の水戸、東北本線の黒磯、北は東北本線利府支線の利府や仙山線の山形、この他に磐越西線郡山〜喜多方間でも運用されています。
 この録音をしたのは最後部のクモハの運転台側デッキなんですが、扉付近の床下にある20kVAの電動発電機の音と、急行形独特の悲しげなモータ音との組み合わせが非常に独特な雰囲気です。特に電動発電機は列車が走り出すときに架線電圧の変動のためか、いったん音が下がりすぐに元の高さに戻ったと思ったら直並列切換のあたりで再び音が下がりまた一定になって、という変化もおもしろいものです。ただ、発電ブレーキがすぐに途切れてしまっていました。あまりこの車両の運転に自信のない運転士だったんでしょうか、それともあまり車両の調子がよくなかったのか・・・。
 録音は常磐線東海→佐和間です。
 クモハ475-30走行音[c475-30.ra/276KB]
 鹿児島に配置され、鹿児島本線熊本〜鹿児島と日豊本線鹿児島〜延岡間で活躍するクモハ475-30の走行音です。最後部となるデッキ付近での録音です。この地区の車両は全車両が扉付近のロングシート化などの近郊化改造を終了しているようで、同時にデッキとの仕切扉も撤去されていたので実は驚いてしまったのですが、考えてみるとその地域の気候が温暖だから扉がなくても問題ないんですよね。仙台配置の車両しか頭になかったもので・・・。
 録音は日豊本線帖佐→錦江間です。
 モハ456-11走行音(MT46の響き)[456-11.ra/438KB]
 こちらは仙台電車区に所属する数少ない457系で、モハ456-11の走行音です。たぶんトイレ付のデッキだったと思いますが、高速域でMT46のような音になるモータを積んでいるようです。速度によってMT46的な音の響き具合が全く違ってくるのも独特ですね。
 録音は常磐線佐和→勝田間です。
・その他の457系列の姿
 こちらは仙台地区に残る455系・457系で、写真はクハ455-35以下3連+クハ455-609以下3連+クハ455-72以下3連の計9両編成です。常磐線水戸〜いわき間では毎日このような9両編成の姿を見ることができます。写真の先頭車のようなヘッド・テールライトを一体型に改造されたような車両もあるわけですが、原形の方が明らかに様になる形ですね。わざわざダサイ形にして何のメリットがあるのやら・・・。
 1998.6.27 常磐線勝田駅にて撮影
 こちらはクハ455-609以下3連です。元は中間グリーン車のサロ455形だった車両で、急行の大規模削減を受けたときに普通車化と先頭車化を同時に施工されよく見ると冷房もすごい年代物を積んでいるような・・・。(AU12Sと言ったような)
 1999.10.10 東北本線郡山駅にて撮影
 こちらは磐越西線用の専用塗装となった車両で、クハ455-37以下3連+クモハ455-40以下3連の計6両編成です。なぜ中央でクモハ同士が連結されているの?という疑問が当然わいてくるわけですが、どうやら一番後ろにクロハ455形が連結された編成だったようです。それにしても不思議なもので、こういう塗装になると一体型のヘッドライトも全く違和感がないですね。
 1999.10.10 郡山駅にて撮影


前のページに戻る