・209系0/3000番代

クハ208-26以下10連  901系での試験結果を反映し、1993年に量産が開始された通勤形電車です。制御方式や室内設備など、主にC編成の仕様が量産化されたと言えるようです。但し、試作車になかったものとして、車椅子スペースの設置や、ドア上の次駅表示装置、ドア開閉チャイムなどが追加されています。
 901系同様VVVFインバータ制御とされ、C編成の仕様を基本とした4個一括制御方式が採用されました。また、ドアエンジンについては直動空気式とされ、量産開始から1年程度経た後にB編成で試用されてきた電気式が採用されるようになりました。
 京浜東北線で4M6Tの10両編成78本が、南武線で4M2Tの6両編成2本が運用され、1996年の八高線電化に際しては2M2T4両編成の3000番代が4本投入されています。
1995.8.27 京浜東北線大井町駅付近にて撮影
 0番代走行音(初期車)[209-0a.ra/208KB] 直接再生
 初期車の走行音です。基本的にはこういう音であると言っていいと思います。時々爆音がやたら弱いのとか、音の変わり目が妙にはっきりしているのとかもあるらしいのですが、そこまで追いかけたら結局全編成の、などと言うことになってしまいそうだからこだわらないことにしておきましょう。
 録音は新橋→浜松町間です。都心で録るならこの区間くらいでしょうかね。それでも制限75だったような・・・。
 0番代走行音(その2)[209-0b.ra/240KB] 直接再生
 これは50番編成(クハの車号は51番)の走行音なんですが、この近辺の番号の編成では何本かこのように低速域でVVVFの変調による音とは別の、回転音のようなものがはっきりと聞こえてくる編成があるらしいです。もちろん詳しいことはよく分かりませんが・・・。
 ちなみに、901系B編成で試用された電気式のドアエンジンは16番編成(クハは17番)から本格的に採用され、このファイルと上にある「初期車」のファイルのような違いとなります。初期車の方ではプシューという音がドアチャイムとほぼ同時に聞こえるわけです。
 録音は西川口→蕨間です。たぶん90km/h近くまで出していたのでしょう。2分ジャストくらいでこの区間を結んでいたんですしね。でも停止直前にすれ違いの列車が・・・。たぶん211系だったんだと思うんですがね。115系だったらどうなっていたことか・・・。
 0番代走行音[209-0c.ra/256KB] 直接再生
 こちらは0番代の最終増備グループの走行音です。このファイル自体はラストナンバーの78番編成(クハは80番)で録ったものですが、50番代くらいから所々にこのような、低速域で何度か「ファン、ファン」という感じの音を鳴らす車両があるようです。あと、このファイルだと分からないのですが、どうもこのグループに限ってドアレール付近の穴にマイクを向けて録ってみると妙に音が高めに、何となく軽く感じるような聞こえ方になってしまうようです。E217系の同じタイプのものでもそうだったので、このグループの特徴と言っていいのだろうと思います。この時はイスに座って普通に床に向けて録った程度なのでそういう印象にはならないようです。
 このファイルも西川口→蕨間ですが、上のものほどスピードが出てないようです。ファイルの長さを見ただけで分かることではありますが・・・。しかも1ノッチ起動で妙に情けない音に・・・。
 0番代走行音(空転&滑走)[209-0d.ra/364KB] 直接再生
 雨にやたら弱い209系0番代なんですが、こうして音を録ってきて聞いてみると情けなさが痛い程よく伝わってきます。加速が悪いのはたぶん運転士が意識してノッチを絞っているというのもあると思うのですがね。そのせいでたぶん低速域などは本当にゆっくりでしかも所々音が一旦戻ったりと言うことになるのかな、という気がします。いっそのことフルノッチで加速させてみたら、とも思ってしまうんですが、そうすると本当に大空転になってしまうんでしょうかね・・・。
 録音は少々長い区間ですが蕨→南浦和間です。ここが一番それらしい音になっていたもので・・・。
 0番代走行音(南武線用)[209-na.ra/183KB] 直接再生
 4M6Tの10両編成では力不足であることが京浜東北線で証明されている209系ですが(その証拠に103系時代と比べて1分のスピードアップもできていない。寧ろ雨の日の遅れなどスピードダウンの要素の方が大きい。)、南武線投入分は6両編成で、1C4Mの209系なら3M3Tの編成かと思いきやあくまで2両ユニットの扱いでしかないために4M2Tの非常にパワフルに見える編成となりました。ところが205系レベルか、あるいは京浜東北線用に加速度を合わせる設定としたようで、妙な音をたてるようになってしまったようです。この3つ目の音の異常な伸びは何?というのが率直な感想です。ただ合わせるだけなら3000番代のようにごく普通の音のままでもいいように思われるので、あるいは保安設備との兼ね合い(誘導障害の問題など)もあってこういう設定になったのかもしれませんね。もちろん私は関係者じゃないのでそんなことまでは分かりませんが・・・。
 録音は松井さんの提供で、南武線久地→津田山間です。
 3000番代走行音[209-30a.ra/RealPlayer5.0以上/312KB] 直接再生
 1996年の八高線高麗川以南の電化開業用に製造された3000番代の走行音です。南武線用の項目でも記したとおり、本来持っているパワーを抑えているにも関わらず、この3000番代では全くと言っていいくらい京浜東北線用と同じ音をたてています。同じように2M2Tの編成を組んでいる東京臨海高速鉄道(TWR)の70-000形なんかは結構パワフルな加速をしてくれるんですがね・・・。
 録音は八高線東福生→箱根ヶ崎間です。
・その他の写真
 南武線用の209系の写真です。車号はクハ209-13です。この他にクハ209-68以下6連の編成が中原電車区に配置され南武線で活躍しています。
 写真はJR東日本大井工場での撮影ですが、これは1995年の一般公開の際に撮影したものです。
 1995.8.27 大井工場にて撮影
 こちらは八高線用の3000番代(クハ209-3004以下4連)です。今では八王子駅でもこの1番線にしか入線してくれないし、写真を撮る上では非常に条件が悪くなってしまったと言えます。この写真から見えにくい違いとして、先頭部分の白いブロックと側面のステンレス鋼材との境界部分付近に、0番代にはあった縦の黒い線がなくなっているという点があります。もっとも、既に登場していたE501系と同じようになっただけなんですが・・・。
 1998.5.5 八王子駅にて撮影
 モハ209-71のVVVFインバータ装置です。左側の3つのブロックと右側の3つのブロックとでそれぞれ4個のモーターを一括制御するGTOモジュールが格納されています。それぞれ3つずつの箱に別れているのは、1つの箱につき1相分、それが3つで3相分、つまり3相誘導電動機を動かせるだけのものになる、ということです。
 1999.5.2 京浜東北線南浦和駅にて撮影
 モハ209-159の妻面にある車外スピーカです。78番編成(クハの車号は80)にのみ、試験的に車外スピーカが設置され、このようなメロディーが流れるようになっていました(209-78.ra/23.7KB)。過去形にしたということはつまり・・・、今では配線が切られているなどという噂も耳にしています。
 2000.3.22 京浜東北線南浦和駅にて撮影


前のページに戻る