・E3系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
E3系R1+E2系J14編成(やまびこ・こまち62号)
量産先行車でライトの位置が異なるE322-1以下6連(後はE2系J14編成)
2002.10.13 東北新幹線仙台駅にて撮影
 1997年の秋田新幹線開業に合わせて投入された、東北新幹線と田沢湖線の直通用車両です。当然車体断面は400系同様の在来線サイズとなっています。編成は当初4M1Tの5連でしたが、1998年には付随車を1両組み込んだ6連とされ、同時に6連1本が増備されました。また、1999年には山形新幹線新庄延長用として5M2Tの7連組成の1000番代車が新造されました。
 主回路構成はE2系と同様のVVVFインバータ制御で、全車両日立製のGTO-CI装置となっています。また、最高速度は新幹線区間ではE2系と同じ275km/h、在来線区間では400系同様130km/hとされています。パンタグラフをシングルアーム式としている点も特徴となっています。
 2002年には再度増備が開始され、E2系1000番代と同様にIGBT素子の採用や、アクティブサスペンションの装備などの変化が見られます。
 2008年からは山形新幹線の400系置換え用として2000番代が登場しました。0番代IGBT車の基本仕様を引き継いでいますが主変換装置は変更となったようです。また、従来のE3系では北側2両の自由席車のシートピッチが狭く設定されていましたが、2000番代では指定席車と同じになっています。
 2011年10月現在、秋田新幹線用6連26編成、山形新幹線用7連は1000番代3編成、2000番代12編成が活躍しています。
 GTO車走行音(R1編成登場時)[tecE3ga.mp3/4.05MB]
 R1編成の走行音です。客席での録音で、空調の音なのか、機器類の冷却装置の音なのか、常に送風系の音がしており、非同期モードは少し聞こえにくいです。タイプとしてはE1系やE2系の日立GTOと同じです。
 録音は「やまびこ・こまち61号」くりこま高原→一ノ関間です。
 GTO車走行音(登場時)[tecE3gb.mp3/4.02MB]
 量産車であるR4編成の走行音です。これも客席での録音ですが、R1編成よりもブロアー音が大きく入ってしまっていますかね…。R1編成と量産車でのVVVF音の違いは特にないみたいです。
 現在では、この下に紹介するソフト変更後の音に変わってしまいましたので、R1編成も含めて、この音を聞くことはできません。
 録音は「やまびこ・こまち61号」くりこま高原→一ノ関間です。
 GTO車(ソフト変更)走行音[tecE3g2a.mp3/4.87MB]
 1次量産車のラストナンバー、R16編成での走行音です(GTO車は1年くらい空いて登場したR17までです)。2005年頃だと思うのですが、DS-ATCを装備した頃に減速時のVVVF音に若干の変化がありました。従来と比べて、非同期モード直前にあるべきパルスモードが低い速度に向かって伸びていて、更にもう1つパルスモードがあるという特徴があります。当然その分だけ非同期モードは短いこととなります。
 他系列の車両で例えれば、従来のE3系がJR東海373・383系、阪急8000系などの減速音に非同期モードを追加したイメージなのに対し、この編成はJR西日本207系1000代や223系0代、281系などの減速音に非同期モードを追加したイメージと言えばわかりやすいでしょうか。
 減速音がパルスモード1つ分も違うのであれば加速音も違うのかと思ってしまうものですが、加速に関しては変化がなかったようです。
 録音は「なすの253号」那須塩原→新白河間です。連結相手はE2系1000番代で、それほど相性は悪くないはずですが、加減速時に結構ゴツンゴツンと鳴ってますね(基本的にE3系と相性悪いのはE2系0番代のIGBT車のみと認識してますので)。
 GTO車(ソフト変更)走行音(在来線区間)[tecE3g2b.mp3/6.08MB]
 量産車であるR7編成でソフト変更後に録音した在来線区間の走行音です。最高速度も130km/hに抑えられてしまいますし、そもそもカーブや勾配が多く速度を出し切れない路線です。そこに歯数比の小さな新幹線車両が入っていくため、VVVF音は1パルスモードまで上がりきれない状態で走るような形になります。
 録音は「こまち21号」田沢湖→角館間です。
 IGBT車走行音(デッキ)[tecE3ia.mp3/5.38MB]
 R18編成以降はIGBT素子を使用したCI装置に変更されました。E2系1000番代とは似ているようで同じ音はなく、はっきりとどのメーカだと断定することはできませんが、途中で非同期モードの音が上がっていく特徴から、日立製の音程違いではないかと思います。
 録音は「なすの239号」小山→宇都宮間です。
 ちなみにこのグループの製造目的は、秋田新幹線の波動輸送用という目的もあるようですが、直接の名目は、200系H編成(2階建てグリーン車入16両編成)を置き換えるため、E2系1000番代とセットで16両編成扱いということらしいです。
 IGBT車走行音(デッキ)[tecE3ib.mp3/3.85MB]
 同じくIGBT車の走行音ですが、こちらは加速時に分岐器を通過しないはやて・こまち74号での録音です(新花巻→北上)。
 雨も降っていたせいか、ATC信号よりも先に手動でブレーキをかけていたようで、いつも以上にゆっくりとした停車ブレーキになっているようです。
 IGBT車走行音(客席)[tecE3ic.mp3/2.35MB]
 2つ上のファイルと同じ車両の、乗務員室のすぐ後の客席で録音したものです。空調や各種機器のうるささもあり、非同期モードの音はほとんど聞こえませんが、交流電車特有の「ピー」という系統の音と非同期モードの音の微妙な重なりや、途中のATC現示変化時のチャイムなどが聞こえてきます。
 録音は「なすの239号」東京→上野間です。
 2000番代走行音[tecE3-2a.mp3/6.88MB]
 山形新幹線用の2000番代の走行音です。1000番代ではL51とL52の2編成が0番代GTO車と同じ、L53編成が0番代IGBT車と同じ音をたてますが、2000番代は独自のVVVF音になりました。
 起動時、非同期モードの始まりは0番代IGBTと同じような音に聞こえるのですが、間もなく「ヒュルヒュルヒュル…」と、上がっていくようないかないような、中途半端な変化をします。その後の加速はしばらくの間、かなり静かな状態になるのも2000番代の特徴なのではないでしょうか。
 録音は「なすの275号」宇都宮→那須塩原間です。
 2000番代加速音(在来線区間)[tecE3-2b.mp3/1.73MB]
 山形新幹線用の2000番代の、在来線区間での加速音です。非同期モードの始まりの音が、音程違いになっているようにも思われます。どことなく0番代のGTOの非同期に近いような…。そう滅多に乗るようなところではないので、再確認も難しいところなのですが。
 録音は「つばさ103号」で運転停車した北山形の加速時です。
・その他の写真
 E322-16以下6連(後はJ8編成=当時8連)です。量産先行車であるR1編成(上の写真)と比べてライトの位置や形に大きな違いがあることが分かると思います。
 2002.10.14 東北新幹線盛岡駅にて撮影
 E311-24以下6連です。IGBTを使用した主変換装置を装備していますが、この通り床下は一体カバーで何も分かりません。屋上などに初期車との違いはあるらしいですが、詳しくはわかりません。在来線区間ではこのように701系と並んだりもします(ちなみに隣はクモハ701-5001以下2連)。
 2006.12.2 奥羽本線大曲駅にて撮影(こまち14号)
 E322-1001以下7連(後はP81?編成8連)です。0番代に対して「つばさ」用とするため400系新塗装に合わせたデザインが特徴です。
 2009.2.8 東北新幹線那須塩原駅にて撮影(Maxやまびこ・つばさ103号)
 E322-1003以下7連です。こちらはIGBTを使用した主変換装置に変わっており、0番代の後期車に相当する1000番代車となります。
 2009.1.26 奥羽本線山形駅にて撮影(つばさ101号)
 E322-2009以下7連(後はP14編成8連)です。2000番代ではライトの形状などが変化しています。それにしても、後にE4系がつながると、壁がくっついているみたいに見えますね。近い将来この組合わせも見納めになりそうですが。
 2010.3.22 東北新幹線那須塩原駅にて撮影(Maxやまびこ・つばさ177号)
 E326-4(R4編成12号車)の室内です。初期バージョンの指定席車、ということになります。写真では分かりませんが、自由席車と比べるとシートピッチがやや広く作られていますが、東北新幹線八戸開業と同時に「こまち」は全車指定席となったため、指定された号車によって居住性が随分と違う状態になってしまいました。
 2002.10.13 東北新幹線一ノ関駅付近にて撮影(こまち61号)
 E311-19(R19編成11号車)の室内です。後期バージョンのグリーン車です。在来線サイズの車体に4列シートであるせいか、通路がすごく狭そうですね。絶対車椅子では通れなさそう。だから編成の端部にグリーン車を配置したのかどうかまでは分かりませんが・・・。
 2005.2.20 東北新幹線郡山駅にて撮影
 E328-19(R19編成14号車)の室内です。後期バージョンの指定席車です。上にある、初期車の指定席号車とは微妙にシートモケットの模様が違いますね。写真では分かりませんが、このグループでは座面スライド機構が取り入れられるなど、座り心地が大きく改善されています(初期編成でも後から増結された14号車は座面スライドだったと思いますが)。
 2005.2.20 東北新幹線新白河→郡山間にて撮影(なすの239号)
 E325-19(R19編成15号車)の室内です。後期バージョンの自由席号車ですが、果たして「こまち」の自由席車として運用されたことがあるのかどうか・・・。初期車でも自由席車は青系のモケットだったと思うので、それを踏襲したものと思われます。指定席車と同様、後期バージョンでは座面スライド機構が採用されています。
 2005.2.20 東北新幹線新白河→郡山間にて撮影(なすの239号)
 E325-2007(L67編成16号車)の室内です。2000番代の自由席車ですが、1000番代までのE3系で見られたような(400系から続いていましたが)、自由席車だけシートピッチが狭い仕様は今回採用されませんでした。
 2010.3.21 東北新幹線那須塩原駅にて撮影(なすの275号)
 E311-24(R24編成11号車)の台車です。最近の新幹線で外から台車が見られるのも、この形式くらいになってしまったでしょうか。ボルスタレス台車なわけですが、台車枠の上面が、ここまできれいな水平というのも珍しいのではないでしょうか。
 2006.12.2 奥羽本線大曲駅にて撮影(こまち14号)

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