・キハ110系一般車(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
キハ111-114以下3連(後ろは112-114+110-127)
プラグドア仕様の一般車、キハ111-114+112-114+110-127
2006.8.15 水郡線上小川〜袋田間にて撮影
 1990年の急行「陸中」用試作車投入後、1991年から量産された一般仕様車は、両運転台のキハ110形、片運転台トイレ付のキハ111形、トイレなしのキハ112形、いずれも100番代とされました。
 機関はDMF14HZA形が採用され、変速機は一般的な液体式のDW14A-B形とされました。
 客用ドアはプラグドア式となり、室内は2+1列のボックスシートを中心としたセミクロス配置で、ワンマン運転対応車とされています。
 後に客用ドアを一般的な引戸仕様とした200番代や150番代、また、特急「秋田リレー」用としてリクライニングシートを装備した300番代が製造されました。300番代車は「秋田リレー」運転終了後、一般仕様の200番代への編入改造を受けています。
 最終的にはキハ110形100番代39両、200番代45両、キハ111+112形100番代21組、150番代2組、200番代21組の陣容となり、JR東日本のローカル線を中心に広く活躍しています。
 走行音(原形、再加速あり)[dc110a.rm/763KB]
 一般仕様車100番代(キハ111-117)の走行音です。100番代以降の車両は全てカミンズ製DMF14HZAエンジンを装備しています。聞いていると本当に軽々と加速していく感じがするものです。起動時の変速段では、甲高い音がやや下がっていくような響きがあり、この車種特有のものと思います。
 ちなみに、変速1段、直結2段の自動切替となっているわけですが、登場時は、いずれの切替の時も必ず「フィーーン」と情けない空噴かしが入るのが特徴でした。ただし、1999年か2000年頃に、プログラマブルコントロールから、コンバータコントロールシステム(CCS)への改造が行われ、この空噴かしは過去のものとなってしまいました。
 録音は水郡線常陸鴻巣→瓜連間です。後半には空噴かしが入って再加速という部分もあり、当時は再加速の空噴かしも、変直自動切替時のものと同じ音だったことがわかります。
 加速音(原形)[dc110b.rm/362KB]
 この車両、キハ112-112なんですが、乗っていた感じだとどうも他のキハ110形系列と音が違うような気がしたので掲載していますが、どこが違うかと言われると今ひとつよく分かりませんね。
 録音は水郡線常陸鴻巣発車時(水戸方面の列車)です。
 走行音(CCS化後)[dc110c.rm/0.99MB]
 小海線営業所から、2006年11月に盛岡車両センターに転属となったキハ111-118の走行音です。元は東北本線だった区間での走行で、ストレートな加速での高速運転をしています。逆にジョイント音がなく静かすぎて雰囲気が出ない、という一面もありますが…。
 録音はいわて銀河鉄道線渋民→滝沢間です。
 走行音(CCS化後、シフトダウンあり)[dc110d.rm/1.45MB]
 キハ112-118の、花輪線内での走行音です。急勾配を登る、赤坂田→安比高原間で、曲線による速度制限も多いようで、直結一段で常に走っていきます。安比高原駅直近まで急勾配が続くようで、ホームへの進入直前までノッチオフせず、力行ノッチの調整で減速していくため、最後に直結1段から変速段へのシフトダウンがあります。
 車両性能で速度が抑えられているのではなく、速度制限をクリアするためにノッチを絞っているためにエンジン音がユラユラと音程を変えているんでしょうね。しかし、今まで永らくキハ58形や52形の2エンジン車に限定していた路線にキハ110系を投入して、落ち葉空転などで問題にならないんでしょうかね。
 走行音(CCS化後、抑速ブレーキ)[dc110e.rm/2.01MB]
 同じくキハ112-118で、花輪線安比高原→松尾八幡平間の「山下り」です。あっと言う間に変速段から直結1段に進段し、すぐにノッチオフしてしまいます。しばらくすると空噴かし後、比較的高いエンジン音がひたすら続きますが、運転台の「抑速ブレーキ」ボタンを扱っていたものと思われます。抑速ブレーキにも1と2の2種類のボタンがあり、どちらを扱っていたかは見ていないのでわかりません。それにしても非常に長い抑速ブレーキです。
・その他の写真
 一般仕様車で仕様変更を受けた200番代、キハ110-218+204+203の3連です。車体長の違いは写真では分からないでしょうが、客用ドアがプラグドアから通常の引戸に変更された点は分かるのではないでしょうか。
 2006.11.5 磐越西線五泉〜猿和田間(早出川橋梁)にて撮影
 200番代車より後に、水郡線向け限定で投入された150番代車、キハ112-151以下2連です。100番代と比べ、200番代車では通常の引戸への変更と同時にステップ高さが低くされましたが、水郡線のホーム高さには合わないらしく、100番代と同等のステップ高さの引戸仕様車として、この150番代が投入されたそうです。
 2004.11.7 水郡線上菅谷〜常陸鴻巣間にて撮影
 キハ111-203のエンジンです。最近の気動車の構造では、こちらの面にシリンダヘッドが見えるのが普通ですが、どうやらこのエンジンの場合、逆のようです。裏側とはいえ、こうもノッペリとした造りも珍しいと思います。
 2006.1.15 新津駅にて撮影
 キハ112-203のエンジンで、シリンダヘッドが見える側面の写真になります。シリンダ2個に対して蓋が1個見える構造のようで、3個しか蓋が見えないのが特徴です。
 2006.1.15 新津駅にて撮影
 キハ111-203の動台車です。205系電車などの流れを汲むボルスタレス台車です。
 2006.1.15 新津駅にて撮影


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