・785系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
クモハ785-4以下5連
更新工事を受け、フルカラーLEDの愛称表示器が目立つ、クモハ785-4以下5連
2006.9.15 千歳線恵み野駅にて撮影(エアポート162号)
 1990年、高速道路開通への対策として札幌〜旭川間の特急「スーパーホワイトアロー」に投入されました。従来の781系の最高120km/hを130km/hに引き上げ、所要時間の短縮を図るため、JRの量産型では初めてVVVFインバータ制御が採用されました。
 サイリスタ位相制御によるコンバータ部と、PWMインバータの組み合わせとなり、電気ブレーキには発電ブレーキを使用します。
 編成は2M2Tの4連5本と1M1Tの2連5本が当初用意されました。4連では中間のサハに主変圧器を装備し、M車2両を含む全4両分の電源を供給します。2連では、クハに変圧器を装備しているため、クハ784形として、4連とは区別されています。
 2002年にはモハ785形500番代、モハ784形500番代が製作され、5連7本と2連1本への組み替えが行われました。この際の増備車には、IGBT素子を使用したPWMコンバータ+PWMインバータの組み合わせによる、回生ブレーキ対応の主変換装置が採用されています。この組み替えは、スーパーホワイトアローと快速エアポートとの一体運用化と、uシート車新設(今回の増備車をuシートとした)が目的とされています。
 2005年からは、90年製の各車に対するリニューアル工事が施工され、制御装置の取り替え(500番代と同等化)、内装のリフレッシュ、各種電子機器の更新などが実施されています。この工事は2006年度中に完了予定とされています。
 走行音(GTO)[785ga.rm/1.24MB]
 原形のGTO車の走行音です。日立製が主になっていると思われ、207系900番代などと似た音をたてます。歯数比がVVVF車としてはかなり小さめであり、4つ目のパルスモードあたりからは重厚な響きになります。500番代車組込後の録音であり、MT比1:1の頃と比べると、加速力も向上しているようです。減速時については、発電ブレーキのみであるため、味気ないものとなってしまっています。
 録音は「スーパーホワイトアロー11号」砂川→滝川間です。
 500番代減速・加速音(日立、デッキ)[784-5ha.rm/1.05MB]
 モハ784形500番代の減速→加速音です。基本編成に組み込まれたuシート車は、主変圧器と主変換装置、パンタグラフを装備する1M方式の電動車とされ、主変換装置は日立製のIGBTタイプとなりました。非同期モードの音は731系と似ていますが、インバータ部の回路構成が3レベルから2レベルに変更された関係か、やや違う高さのようにも感じられます。
 録音は「スーパーホワイトアロー18号」美唄到着時〜発車時です。車掌台のあるデッキでの録音のため、起動後、ドアの密閉度が上がった後でも遮音性はほとんど変わっていませんが(車掌がホーム監視のため窓を開けてるから当然)、いろいろと物音が入ってしまっています(これも車掌の業務による音だから仕方ありませんが…)。
 500番代走行音(日立、客室)[784-5hb.rm/1.45MB]
 モハ784形500番代の客室内で録音した走行音です。遮音性は高いため、聞こえる音量は非常に小さいですが、思ったより非同期モードの音などもはっきり聞こえてきます。
 録音は「エアポート172号」恵庭→千歳間です。130km/h運転後、後半で80km/h徐行区間がありますが、高速運転の迫力はスーパーホワイトアローにも負けないものがあります。
 500番代走行音(東芝、デッキ)[785-5sa.rm/1.18MB]
 モハ785形500番代の走行音です。正直なところ、空調(雪切室?)の送風音に負けて、ほとんど非同期モードの音など聞こえてきません。場所の問題なのかもしれませんが…。鳴っている音は、後にリニューアル車にも搭載される東芝製IGBTと同じもののようです。
 モハ785形500番代は、2+3両の分割編成に使用され、札幌方クモハ〜クハ間に組み込まれました。このため、クモハ-モハ-クハの3両ユニット構成となり、クハの主変圧器より電源供給を受ける形となっているそうです。
 録音は「スーパーホワイトアロー3号」砂川→滝川間です。
 500番代走行音(東芝、客室)[785-5sb.rm/1.57MB]
 モハ785形500番代の走行音で、客室での録音です。日立車と比べると聞こえにくいものの、デッキよりも客室内の方が非同期モードの音が聞こえてくるようにさえ思えます。停車の少し前で回生ブレーキが切れているのも分かるのではないかと思います。
 録音は「エアポート123号」恵庭→北広島間です。寒い季節の方が鋳鉄制輪子によるブレーキ音が小さくなるみたいですね。
 更新車走行音(日立、デッキ)[785iha.rm/1.20MB]
 基本編成(5両貫通編成)のリニューアル車には日立製IGBTタイプの主変換装置が装備されています。基本構成はモハ784形500番代と同等と思われますが、非同期モードの高さが再度変化しました。先に登場した721系8次車(5000番代)と同じ高さのようにも聞こえます。ただし、785系更新車には純電気ブレーキが採用されたため、停車直前に独特の「ブーン」という音が入ります。
 録音は「スーパーホワイトアロー5号」砂川→滝川間です。
 更新車走行音(日立、客室)[785iha.rm/1.23MB]
 同じく日立製IGBTでのリニューアル車の、客室内での走行音です。たまたま空調が止まっていて、非同期モードの音も含めてよく聞こえたときの録音です。客室内ではコンバータ(?)の甲高い音も力行・回生中常に鳴っています。
 録音は「スーパーホワイトアロー13号」砂川→滝川間です。なぜかこの区間だけブレーキが下手になってしまったようで、20km/h前後で一度緩解されてしまっています。
 更新車走行音(東芝、デッキ)[785isa.rm/2.21MB]
 付属編成(2+3両分割編成)のリニューアル車には東芝製IGBTタイプの主変換装置が装備されています。東芝製2レベルIGBTの標準的な音が鳴っていると思います。
 録音は「スーパーホワイトアロー3号」岩見沢→美唄間です。
 更新車走行音(東芝、デッキ)[785isb.rm/1.19MB]
 同じく付属編成リニューアル車の走行音です。やや短い区間で、ストレートな加減速をした区間での録音になります。なお、最後までGTOインバータを搭載していた編成での録音です(厳密には休車状態の車両にGTOインバータが残っているが復活の見込みなしですね)。
 録音は「すずらん4号」幌別→鷲別間です。
 更新車走行音(東芝、客室)[785isc.rm/688KB]
 同じく付属編成リニューアル車の走行音で、客室内での録音です。空調の弱い時期であれば、客室内の方がよく聞き取れたりもします。非同期モードもはっきり聞こえますし、問題ないと思います。車内が静かであることが条件になるんで、やはりタイミングは限られてしまいますが…。
 録音は「すずらん4号」千歳→南千歳間です。
 自動+肉声放送(主要駅発車時、旧放送)[swa19a.rm/729KB]
 「スーパーホワイトアロー19号」の札幌発車時の車内放送です。スーパーホワイトアローの列車名が消えたダイヤ改正と同時に、このタイプの自動放送は終了となりました。当時は始発駅や途中の主要駅発車時、このように、国鉄の客車にオルゴールが積まれている、ハイケンスのセレナーデの電子音版が聞けました(たぶん新放送では鳴ってないと思われる)。
 自動+肉声放送(終着駅到着時、旧放送)[swa13a.rm/389KB]
 「スーパーホワイトアロー13号」の旭川到着時の車内放送です。電子音版の鉄道唱歌のチャイムから始まります。自動放送の後の、車掌による乗換案内、ちょっとボリュームが大きいんですが…
 自動放送(途中駅到着時、新放送)[suzurn7a.rm/412KB]
 「すずらん7号」の苫小牧到着時の車内放送です。「すずらん」にも785系が使用されるようになったダイヤ改正時に、このタイプの自動放送に変更されました。乗換列車の案内も音声合成で放送されるようになったんですね。
・その他の写真
 リニューアル工事前のクモハ785-103以下5連(NE-501編成)です。前面の愛称表示器が3色LEDでした。現車は確認できませんでしたが、今頃はリニューアル工事も完了し、GTO車は消滅したものと思われます。
 2006.9.15 千歳線恵み野駅にて撮影(エアポート152号)
 クモハ785-3の室内です。更新後はこのように電球色の照明になっています。
 2007.4.30 函館本線旭川駅にて撮影(スーパーホワイトアロー13号)
 GTO車として最後まで残っていたクモハ785-103のVVVF装置付近です。あまりにもそれらしい外観がないため、もしや裏側では(?)とも思えてしまいます。実際、逆の側面を確認できなかったので、この写真はハズレかもしれません。
 2006.10.28 函館本線深川駅にて撮影
 uシート車として増備されたモハ784-503の日立製VVVF装置です。同じようなパワーユニットが3個並んでいますが、このうち2つがコンバータ部で、残り1つが3相分を一体化したインバータ部となっているようです。同様のものが両側に取り付けられていて、それぞれモータ2個を制御しているようです。
 2007.4.30 函館本線旭川駅にて撮影
 同じくuシート車として増備されたモハ785-502の東芝製VVVF装置です。右側2個のパワーユニットがコンバータ部、左側の1つが3相分を一体化したインバータ部となっているようです。同様のものが両側に取り付けられていて、それぞれモータ2個を制御しているようです。
 2006.10.28 函館本線深川駅にて撮影
 更新工事により日立製IGBTに換装された、モハ785-3のVVVF装置です。左側の大きなパワーユニットがコンバータ部、右側の小さなパワーユニットがインバータ部となり、左右に同じものを搭載し、それぞれがモータ2個を制御する構成となっているようです。
 2007.4.30 函館本線旭川駅にて撮影
 更新工事により東芝製IGBTに換装された、クモハ785-102のVVVF装置です。右側の大きなパワーユニットがコンバータ部、左側の小さなパワーユニットがインバータ部となっているようで、500番代車とはやや違った構成となっています。左右に同様のものを搭載し、それぞれがモータ2個を制御する構成となっているようです。
 2006.10.28 函館本線深川駅にて撮影

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