・883系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
クロハ882-1以下7連
リニューアル工事後の「ソニック24号」クロハ882-1以下7連
2007.7.22 鹿児島本線折尾駅にて撮影
 1995年4月のダイヤ改正時に博多〜大分間「ソニックにちりん」用として登場した九州初の振子式特急車両です。813系と同様の個別制御のVVVFインバータ車で、クモハ-サハ-モハ-サハ-モハ-サハ-クロハの7両または中間のモハ-サハ1ユニットを抜いた5両編成で運転されています。
 製造年次毎に先頭車の形状が少しづつ変化し、1・2番と3番、4・5番(以上7連)、6〜8番(5連)で4種類あります。ただ、6〜8番は形は同じものの、それぞれで色が違うため、6種類ということになってしまうようです。
 2008年夏には885系に準じた造作の1000番代中間車が2両×3組製造され、5連3本に対する増結車となりました。これにより、8編成全てが7両編成化されました。
 現在では列車名も「ソニック」と改称され博多〜大分間の速達輸送に貢献しています。
 走行音[883a.rm/1.07MB]
 813系と似たような音ではあるのですが、歯数比の関係か、中速域の音には特急車の風格(?)みたいなものが感じられ、結構どっしりとした雰囲気があるように思います。この雰囲気がどことなく阪急8000系なんかと似ていたりもするようです。と言うか、起動時から結構似ているんですがね(^^;
 それにしてもGTOインバータを使用した特急車の割にはずいぶんと静かなものです。デッキでさえこの程度しか聞こえないわけですし、客席では非同期の音は全く聞こえてきませんからね。後に登場する885系なんかは客席でもはっきりとモータ音が聞こえてくる「逆転現象」は何?と言いたくなります。それにしても、この車両のモータ音が客席にはっきり聞こえてくるくらいの方が、よほど885系の音よりは不快感は少ないはずなんですがね。
 録音は「ソニック6号」の宇佐→柳ヶ浦間です。
 1000番代走行音[883-1ka.rm/1.13MB]
 こちらは5両編成で登場した4次車3編成を7連化するため、2008年夏に登場した1000番代車の走行音です。885系東芝車と同じタイプになっています。885系と同様、客席で十分にVVVF音が聞こえてきます(この録音も客席でのものです)。
 低速域を中心に、従来車との性能の不一致によると思われる、前後動があり、連結器付近からはギーギーと不快な音が聞こえてくるタイミングがあります。
 録音は「ソニック60号」の宇佐→柳ヶ浦間です。
 1000番代+0番代走行音[883ma.rm/1.14MB]
 在来の電動車が3号車に、1000番代の電動車が4号車に配置されたため、この2両の間ではGTOとIGBTのVVVF車が隣り合う形となっています。このため、連結部(4号車のフリースペースなど)では、このように、GTOのVVVF音とIGBTのVVVF音が混ざって聞こえてきます。デッキですので、ジョイント音が非常に大きいのが難点ですが…。
 減速時には、GTO車の発電ブレーキはさっさと失効してしまうのに、IGBT車の回生ブレーキはかなりの低速域まで効いているのが分かると思います。
 録音は「ソニック57号」の柳ヶ浦→宇佐間です。

・その他の写真
 1次車であるクモハ883-2以下7連です。登場時はこのように、側面はステンレス無塗装の姿でした。写真は「ソニックにちりん26号」で、登場後数年経過してから、列車名が「ソニック」となりました。
 1995.12.27 鹿児島本線博多駅にて撮影
 3次車であるクモハ883-4以下7連です。連結器のカバーやバックミラーみたいな形をしたものに色がつき、ヘッドライトの間の空間にある穴みたいな部分が「S」の文字をイメージしているようです。
 1999.3.6 鹿児島本線博多駅にて撮影
 4次車であるクモハ883-6以下5連です。5両編成に組まれている3本はそれぞれ前面の色を変えていて、この銀色のほか、黒と黄色があります。形態的には3次車と特に違いはないようです。
 1999.3.8 鹿児島本線博多駅にて撮影
 同じく4次車であるクモハ883-7以下5連です。これはその黄色のタイプです。
 2001.3.9 鹿児島本線博多駅にて撮影
 3次車であるクモハ883-4以下7連のリニューアル後です。タイトル写真と比べると、ヘッドライト付近にある穴が「S」の文字のようになっている点が、リニューアル前にあった外観上の差異を残しているようです。
 2007.7.22 鹿児島本線小倉駅にて撮影
 4次車であるクロハ882-8以下7連で、リニューアルと、4・5号車への1000番代車増結後の写真です(ソニック20号)。車体断面や、材質の違い(在来車はステンレス、増結車はアルミ)などがはっきりとわかるのではないでしょうか。
 2009.3.1 鹿児島本線博多駅にて撮影
 増結されたモハ883-1003とサハ883-1003付近の写真です。手前側のモハ883-208と比べて、ビードのない車体、裾絞りの始まる高さの違い、カクッと折れるような断面の在来車と、全体に丸みのある増結車の違いなど、よく分かるかと思います。
 2009.3.1 鹿児島本線博多駅にて撮影
 リニューアル後のサハ883-2からクモハ883-2方向の室内です。座席の形状は登場時から特に変化はなく、やや小振りな座席に、どこかのキャラクターを思わせる形のヘッドレストが特徴です。これがなかなか頭をよくホールドしてくれて、実は座り心地がいいという優れものなわけですが。
 リニューアル前は、黒い座席に、ヘッドレストが緑や赤に着色されていたように記憶しています。
 2007.7.22 鹿児島本線博多駅にて撮影
 増結車であるモハ883-1002から、サハ883-1002やクモハ883-7方向の室内です。座席の形状は885系ベースのものと思われます。比較的大型の座席ですが、それほど座り心地は良くないような…。787系のビュフェ改造の区画よりは、だいぶ良かったとは思います。それでも在来の883系には敵わないと思います。
 2009.2.28 日豊本線大分駅にて撮影
 こちらは883系のVVVF装置です。813系同様、個別制御タイプのおきまりの形です。メーカーは東芝だとは思いますが、JR四国8000系のような例もあるので、実際にどこで造られたのかは不明と言うしかありません。
 車両はモハ883-101です。
 2007.7.22 鹿児島本線折尾駅にて撮影
 増結車モハ883-1002のVVVF装置です。817系や885系の東芝車と全く同じものと思います。3つ並ぶパワーユニットのうち、左の2つがコンバータ部、右の1つ(内部には白っぽいブロックが3つ見えますが)が3相分のインバータ部になります。
 2009.2.28 日豊本線大分駅にて撮影
 モハ883-101の台車です。振子台車ということで、台車枠が中央で大きくV字形に湾曲しています。
 2007.7.22 鹿児島本線折尾駅にて撮影
 増結車モハ883-1002の台車です。在来車との大きな違いはないとも思いますが、ヨーダンパの取付位置が違ったり(左右逆に見えるのは、たぶん写した場所が前位か後位かという違いと思います)、振子機構のあたりの構造が、多少違っているようには見えます。
 2009.2.28 日豊本線大分駅にて撮影

前のページに戻る