・南海1000系(2代目)(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
1003以下6連
車体幅が狭めの1次車、1003以下6連
2009.5.2 南海線住ノ江〜七道間にて撮影
 1992年に登場した20m4扉の一般車で、6連と2連を中心に製造されました。車体は塗装されているもののビードが目立たないように工夫された軽量ステンレス製となっていて、高野線には1次車のみ、南海線には車体幅の拡大された2次車以降の車両を中心として配置されています。
 南海では初の両線共通の設計となっていて、インバータに関しては抑速ブレーキの設定に一部違いがあるため配置区に応じて切替ができるようになっているようです。素子の冷却方法も2000系とはやや異なるものとなり、回路の改良により非同期制御の領域も拡大されVVVF音も大きく変化することとなりました。
 2001年には6次車としてIGBT素子を使用した2レベルインバータを搭載した4連1本が製作されました。無塗装車体になるなどの変化や、1000系では唯一の4連であることなど、異彩を放つ編成となっています。
 1次車は6連と2連が3本ずつ、2〜5次車は6連7本、2連3本、6次車は4連1本で、計76両が製造されました。2011年4月現在、南海線に6連8本(内1本は1次車)、2連5本(内2本は1次車)、4連1本(6次車)、高野線には6連2本と2連1本(共に1次車)が配置されています。
 走行音[nk1000a.mp3/2.60MB]
 非同期域が拡大され、日立GTO後期形の標準的な音になったかと思えば、実はこのタイプの中では非同期モードは短い方に属し、その分次のうなりが非常に低いところから始まる、大きな特徴を持った車両になっています。減速音はそのものと言うところでしょうか。
 録音は高野線河内長野→金剛間です。高野線では一番速度の上がる区間なのではないでしょうか。後の方から乗ってきた人の足音が発車の瞬間くらいまで響いているのがねぇ…。
 走行音[nk1000b.mp3/3.09MB]
 こちらは別区間での走行音です。と言っても上のファイルと同じ列車ですが。8連の先頭なので難波の正面出口が先頭にあるにも関わらず、それほど多くの人は乗ってきませんでした。
 録音は高野線北野田→堺東間です。所要時間は長めですが、代わりにきちんと速度を出してくれます。
 走行音[nk1000c.mp3/2.60MB]
 こちらは南海線に所属する、車体幅の広がった2〜5次車での録音です。
 録音区間は空港線関西空港→りんくうタウン間で、速度が出せる関空連絡橋の区間になります。途中保線の作業者でもいたか、警笛が響くところがあります。それと、りんくうタウン到着時に外に救急車のサイレンが響いていました。偶然で仕方ありませんが、録音としてはちょっとね…。
 IGBT車走行音[nk1050a.mp3/994KB]
 こちらは6次車の走行音です。この世代の日立IGBT(2レベルインバータ)にしては、少し非同期モードの音が低めのようです。純電気ブレーキ(日立では全電気ブレーキと呼んでいますが)の音については、日立の一般的なもので、大変低い一定音になります。泉北譲りのドアチャイムが南海車両で初めて採用された例でもあります。
 録音は南海線泉佐野→井原里間です。待避線からの出発のため、半端な速度でのノッチオフもあり、日立IGBTらしさが出ています。
 IGBT車走行音[nk1050b.mp3/1.01MB]
 同じく6次車の走行音です。こちらは貝塚→蛸地蔵間で、ストレートな加減速の区間での録音です。
・その他の写真
 こちらは南海線を走る1000系に見られる車体幅の拡大された車両です。この角度からは違いは分かりにくいかもしれませんね。
 写真は1007以下6連です。検査上がりの時期だったようで、きれいな状態ですね。
 2009.5.2 南海線住ノ江〜七道間にて撮影
 こちらは6次車、1051以下4連です。無塗装化されたステンレス車体は、ある意味普通のステンレス車体ですが、南海1000系の中にあっては、まるで別形式に見えてしまいますね。
 2009.5.2 南海線住ノ江〜七道間にて撮影
 1307号車から1007号車方向の室内です。このように、ドア間は全てロングシート、車端部はボックスシートという構成が、2000系後期車と同等になっています(もちろんドアの数や間隔の違いがありますが)。
 2009.5.2 空港線関西空港駅にて撮影
 1306号車のVVVFインバータ装置です。2000系のものとは素子の冷却部の形が違っていることがお分かりになるかと思います。
 この世代では日立GTOは大部分が1C8Mで製作されており、1C4Mは珍しく、南海独特の形状かと思います。もちろん、1C8M仕様の装置に通じるものがある、パワーユニットの形状だと思います。
 2007.3.15 天下茶屋駅にて撮影
 1007号車の台車です。SU形軸箱支持とされるタイプのボルスタレス台車で、この動台車はSS-127形です。
 2009.3.20 南海線春木駅にて撮影

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