・南海50000系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
50501以下6連
「ラピートβ54号」50501以下6連
2009.5.2 南海線住ノ江〜七道間にて撮影
 1994年9月の関西国際空港開業にあわせて登場した空港連絡特急「ラピート」用の車両です。車体は20mの普通鋼製で、濃い青系の塗装に独特の前面形状と楕円形の窓など、この車両の登場によって与えられたインパクトは非常に大きいものがありました。
 制御方式は既に標準となっていたVVVFインバータ制御で、1000系と比べてもさらに様々な改良が加えられているようで、その形を見ても小形化が進んでいることが分かります。また、この車両では抑速ブレーキに代わり低速運転機能が装備されています。
 編成は3M3Tの6両で、現在6編成が在籍し停車駅の少ない「ラピートα」と主要駅停車の「ラピートβ」の全列車に充当されています。
 走行音[nk50001a.mp3/892KB]
 50001号車の走行音です。百の位の「0」はスーパーシートの5号車の車号で、一の位の「1」は第1編成となります。6号車(難波方先頭)もスーパーシートですが、50000系は中間にしか電動車がありませんので、スーパーシートでモータ音を楽しむなら選択肢は5号車のみです。それにしても、VVVF音は1C8Mと1C4Mの違いがあるとは言え、京王8000系とよく似ていますね。同じ南海の1000系とは非同期モードの長さや、同期モードの1段目の音の入り方など、相違点が多いです。
 録音は「ラピートβ62号」にて、天下茶屋→新今宮間です。それなりに短い区間で、それなりの速度で、という走り方ですね。
 走行音(空転滑走)[nk50002b.mp3/4.26MB]
 50002号車にて、空転滑走ありの走行音です。1000系では雨の日もそれほど破綻した走りになる印象はないのですが、こちら50000系はお聞きの通り、だいぶ音の変化が激しくなります。
 録音は「ラピートβ34号」にて、堺減速時→天下茶屋→新今宮間です。天下茶屋の停車中には車外から2000系の加速音や8000系の減速音も聞こえてきます。前から2両目の電動車でもあり、空転や滑走をしやすい状況だったものと思われます。
 走行音[nk50003a.mp3/2.21MB]
 50003号車の走行音です。こちらは5分程度の走行で速度も上がる、天下茶屋→堺の区間です。車端部と言うほど端への乗車ではなかったと記憶していますが、VVVF装置付近で聞こえてくる音も、加減速時に混ざって聞こえてきます。それと、加速時、減速時とも、いくつかの速度域で車体が共振するような音の響きがありますね。登場から数年の頃には感じなかったようにも思いますが、その辺が経年変化なんでしょうかね。
 録音は「ラピートβ41号」にて、天下茶屋→堺間です。
 走行音(車体中央)[nk50003b.mp3/1.08MB]
 同じく50003号車ですが、車体中央の、VVVF装置付近で録音したものです。 非同期モード、同期モードとも、常に高調波が乗ったような響き方になるのが日立GTO車のVVVF装置付近の特徴ですね。短い区間ですが分岐やカーブの通過のために細かなノッチ操作があり、ノッチオフの時には断流器の音が、ノッチオンの時は「ヴィッ」と短い甲高い音が聞こえてきます。回生ブレーキの立ち上がりの時もノッチオンと同じ音が聞こえてきますね。
 録音は「ラピートβ41号」にて、泉佐野→りんくうタウン間です。
 走行音(車体中央)[nk50003c.mp3/2.97MB]
 同じく50003号車の車体中央付近での録音で、やや長めで速度の出る区間になります。台車付近とはまた少し違った雰囲気になります。
 録音は「ラピートβ82号」にて、泉佐野→岸和田間です。
 走行音[nk50005a.mp3/2.73MB]
 50005号車の走行音です。この時はラピートの乗車そのものが4〜5年ぶりで、加減速時の、いくつかの速度域で車体が共振するような響き方など、以前持っていたイメージとはいろいろ変わっていた、と感じたものです。これが必要以上にラピートに乗るようになったきっかけと言っても過言ではありませんので…。
 録音は「ラピートβ48号」にて、泉佐野→岸和田間です。
 走行音(車体中央)[nk50005b.mp3/862KB]
 同じく50005号車ですが、車体中央付近での録音です。他の車体中央の録音と同じく、モータからの音とVVVF装置付近からの音とが、きれいに混ざってきます。
 録音は「ラピートβ48号」にて、天下茶屋→新今宮間です。短めの区間で、単純に1回の加速と減速です。
 走行音(空転滑走)[nk50006b.mp3/4.04MB]
 50006号車の走行音で、後から2両目になる位置での空転滑走音です。平均するとそれほど激しい空転滑走ではないと思うのですが、特に減速時には、「墜落」と呼びたくなるくらい激しくモータ音が下がっていくところが、このファイルにある2回の減速のどちらでも聞けます。2回目の方は回生失効してしまいますし…(止まれないほど滑走して非常ブレーキ入れたのかもしれませんが)。
 録音は「ラピートβ69号」にて、新今宮→天下茶屋→堺間と、堺の加速まで一つのファイルにまとめました。
・その他の写真
 スーパーシートの5号車、50005号車の室内です。この状態は難波方に座席が向いた状態で、進行左側が1人掛け、進行右側が2人掛けの、3列シートとなっています。レギュラーシート(普通車)なら特急料金500円、このスーパーシートだと700円なわけですが、200円差をどう捉えるか、ですね。個人的にはこのシートで格好いいVVVF音が聞き放題で、しかも空いている場合が多いスーパーシートを号車席番指定で使ってしまいますが。
 2007.3.15 関西空港駅にて撮影
 レギュラーシートの50105号車(4号車)から50705号車(1号車=関西空港方先頭)方向の室内です。レギュラーシートは一般的な特急車両と同じ2+2人の4人掛けシートになります。それにしても、楕円形の窓、卵形の断面形状など、雰囲気はとにかく独特ですね。
 2007.3.15 関西空港駅にて撮影
 50206号車のVVVFインバータ装置です。2000系と同じ形のようにも見えますが、よく見ると1000系の装置を左右方向に少し縮めたような形でした。
 2009.3.20 天下茶屋駅にて撮影

前のページに戻る