・大阪市交10系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
1126以下10連と1109以下10連
未更新車である1126以下10連(右)と、更新車1109以下10連(左)
2008.5.2 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 1973(昭和48)年、翌年の谷町線東梅田〜都島間開業用の20系4連として試作されたのが始まりの、第三軌条鉄道では国内初のチョッパ制御車です。アルミ車体で同時期の新30系との共通点も多いものの、前面形状や室内天井の構成などに大きな違いがあったようです。性能的には100km/h運転も可能で、加速度も向上しています。
 チョッパ制御の利点を生かすため76年には御堂筋線に転用され、これを機に8連化と10系への改番が行われました。79年からは他線の開業や御堂筋線の増結用に89年まで増備され234両にまでなったものの、95年の10連化時には一部車両が廃車され現在では10連23本(04〜26編成)が在籍しています。
 98年からは更新工事が実施され、04編成以外の22本を対象とされています。その他、2007年(着工は2006年)からはVVVF制御への更新工事も実施され、こちらの完了車は10A系として区別されています。
 走行音(三菱)[osk10ma.mp3/923KB]
 三菱製の制御装置を搭載した車両の走行音です。モーターは全車両同じもののようなので日立製の制御装置でも何ら変わらないものと思われます。ただ、10連化時に消滅した01〜03編成では強制風冷式のチョッパ装置を搭載していたようなので、これについては送風の音が大きく聞こえてくるなどの違いはあったはずです。現在ではそれらの車両は電装解除や中間車化改造され、現存する編成に組み込まれています。
 録音は御堂筋線新金岡→北花田間です。1999年頃まで使用された、男声の自動放送の時期の録音です。
 走行音(三菱)[osk10mb.mp3/656KB]
 こちらも三菱製の制御装置を搭載した車両の走行音で、更新工事が施工され、ドアチャイムなどが搭載された後のものです。チョッパ装置は200Hz×2相で合成周波数400Hzとされているそうで、聞こえてくる音は200Hz程度の音であるはずです(音感がないので、本当にそうかはわかりませんが)。
 録音は御堂筋線新大阪→西中島南方間です。女声自動放送の時代ですが、トラブルでもあったのでしょうか、車掌の肉声放送ですね。
 走行音(日立)[osk10ha.mp3/1.05MB]
 日立製の制御装置を搭載した車両の走行音です。当然ながら、メーカーによるチョッパ音の違いはありません。地上区間をそれなりに高速運転する区間ですので、弱め界磁段まで進んでいると思います。このファイルでは弱め界磁段でチョッパ音が鳴っているか消えているか、よく聞こえなかったですね…。
 録音は御堂筋線西中島南方→中津間です。
・その他の写真
 10連化後は最古参車となった、1804以下10連です。この編成は未更新のままで引退する見込みとなっているようです。ただし、他編成の更新工事完了までは運用されるそうですので、まだ数年は活躍するものと思われます。
 2009.4.30 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 未更新車で、1820以下10連です。中程の1両だけ車体が白く見えますが、御堂筋線の女性専用車は、ほとんど(全車?)に車体広告が施されているためです。
 それにしても、側面のラインカラーには、市営地下鉄のマークがたくさん並んでいるんですね。
 2008.5.2 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 こちらは98年から開始された更新工事を受けた車両で、1807以下10連です。最初に改造されたのは06編成だったようです。外観ではラインカラーに細い白線が加えられ、ドア部も貫通するなどの変化が見られ、室内には新20系と同様の次駅等の案内装置が追加されるなどしています。
 2008.5.2 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 更新工事を受けていない、最古参となった1504号車から1804号車方向の室内です。シートモケットはオレンジ色だと思うんですが、だいぶくたびれており、茶色のようにも見えてしまいますね。
 2009.4.30 御堂筋線新大阪駅にて撮影
 更新工事後の、1514号車から1814号車方向の室内です。赤や青(優先席)の原色に近いような色遣いは、まぶしいくらいです。次駅等案内装置は、中間ドアの上と、車端部は貫通扉上に設置されています。こうして見ると、車端のドア上は、冷房装置の張り出しで案内表示器の設置が難しいんですね。
 ちなみに、優先席の位置が、車端部の3人掛け座席と、中間側の6人掛けのうちの半分が割り当てられていますが、これは車端部に車椅子スペースがあるための措置のようです。御堂筋線と四つ橋線が、このような変則的な配置になっていたと思います。
 2009.4.30 御堂筋線新大阪駅にて撮影
 三菱製のチョッパ装置です。写真は1005号車のものですが、現存する車両に関しては全てフロン沸騰冷却式となっており、外観上の違いはないはずです。
 2008.5.2 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 こちらは日立製チョッパ装置で、1026号車のものです。こちらの方が単純な形状に見えますね。
 2008.5.2 御堂筋線西中島南方駅にて撮影

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