・大阪市交30000系(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
32901以下6連
登場記念ヘッドマークを付けた試作車、32901以下6連
2009.3.19 谷町線八尾南駅にて撮影
 2008年度、谷町線に残る30系78両の置換えを目指し、試作車が製作されました。車体は新20系と同様の18m級4扉のステンレス製ですが、ビードの廃止、レーザー溶接の採用、ラインカラーを窓の上下2本の配置とした他、車体両端部には縦方向のライン配置もするなどのデザイン変更がなされています。また、先頭部もFRPではなくステンレスによる曲面構成とされています。
 制御方式はVVVFインバータ制御で、IGBT素子を使用した2レベルインバータであり、ベクトル制御が採用されています。モータは出力は新20系と同じものの、歯数比の変更に合わせた特性の変更がされています。
 室内関係では、ロングシートを片持ち式として座席下に空間を作ったほか、冷房装置を従来車より更に薄型とし、冷房装置付近の天井段差を解消しました。
 2008年に試作車6連1本が製作され、2009年3月に谷町線で営業運転を開始しました。その後、2011年度までに谷町線6連7本、御堂筋線10連1本が投入されています。
 走行音[osk32mha.mp3/921KB]
 試作車である谷町線01編成は、三菱製インバータと日立製モータの組合わせとなっています。三菱製2レベルインバータですので、「ヒュルヒュル…」という非同期モードになっており、JR東日本E233系などよりも甲高い非同期モードのようです。日立モータであるためか、走り始めには、単純に上がっていく回転音のようなものが、比較的大きく聞こえるように思います。加速時の非同期モードが短めなのか、同期モードへの移行時は爆音に近いものがあります。減速時は、回生ブレーキが停車の直前まで効いているようです(純電気ブレーキではないと思いますが、よく分かりません)。
 この車両では、ドアチャイムは新20系の途中から採用されているものと同様ですが、66系IGBT車や80系のような開閉予告チャイム(泉北車のドアチャイムの音色)は採用されませんでした。
 録音は谷町線喜連瓜破→出戸間です。
 走行音[osk322a.mp3/702KB]
 こちらは谷町線02編成での録音です。01編成の音と比べても特に違いはないと思われます。電機品のメーカーについての情報は不明で、特にモータのメーカーは不明です(VVVF装置は三菱しか積まれていないと思いました)。
 録音は谷町線谷町四丁目→天満橋間です。
 走行音(重低音タイプ)[osk323a.mp3/824KB]
 こちらは谷町線03編成での録音です。01、02編成と比べると、非同期モードで加速していく際、低く唸る駆動音がよく聞こえてきます。同じ編成の別号車での録音ではここまで顕著ではなかったため、1両に限定した個体差の可能性もあります。
 録音は谷町線天王寺→四天王寺前夕陽ヶ丘間です。
 走行音[osk326a.mp3/981KB]
 こちらは谷町線06編成での録音です。03編成のような低音の成分が少しだけ混じっていて、同期モードに移る時に甲高い音が01〜03編成の音には全て入っていたのに対し、この車両では聞こえてきません。また、開扉中には「ポーン、ポーン」と一定間隔で鳴ります。
 録音は谷町線都島→天神橋筋六丁目間です。
 走行音[osk327a.mp3/907KB]
 こちらは谷町線07編成での録音です。こちらは01、02編成と同じ雰囲気の走行音です。ドアチャイムは06編成と同様です。
 録音は谷町線天王寺→四天王寺前夕陽ヶ丘間です。
 
 走行音(御堂筋線)[osk31a.mp3/1.75MB]
 御堂筋線01編成(今のところ御堂筋線はこの1本のみ)での録音です。雰囲気は谷町線06編成に近いのではないでしょうか。加速度が違うためでしょうか、2区間目の加速時は非同期モードが少し短いようにも感じます(2つめの唸りが上がりきらないうちに同期モードに移っているように聞こえるため)。
 録音は御堂筋線中津→西中島南方→新大阪間です。新大阪止まりの列車での録音なのですが、自動放送にチャイムのようなものが組み込まれていたんですね。いつからなのか、30000系限定なのかも把握していませんが…。
・その他の写真
 御堂筋線用の31901以下10連です。谷町線と違い、地上区間を走行する写真が撮れます。当然ながらラインカラーは赤になります。
 2012.4.26 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 谷町線の32603以下6連です。第1編成以外はフルカラーLEDを装備しての登場となりました。
 2010.12.23 谷町線天満橋駅にて撮影
 32201号車から、32901号車方向の室内です。片持ち式座席になったこと、液晶ディスプレイによる次駅等案内装置が設置されたことなどがわかると思います。
 2009.3.19 谷町線八尾南駅にて撮影
 御堂筋線用の31201号車から31901号車方向の室内です。谷町線用とはシートモケットの色が異なります。
 2012.12.3 御堂筋線新大阪駅にて撮影
 31101号車のVVVF装置です。この写真は三菱製で、他の編成も何本か見ていますが、今のところ三菱製以外は見かけていません。1C2M×2群の構成で、1つのパワーユニット内に3相分のIGBT素子が組み込まれているようです。
 2012.12.3 御堂筋線西中島南方駅にて撮影
 31701号車のSIVです。東洋電機製のようです。東洋電機製の場合、IGBT素子を使ってさえいれば、VVVF装置のパワーユニットもSIVのパワーユニットも、よく似た形状になります。
 2012.12.3 御堂筋線西中島南方駅にて撮影

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