・キハ20形系列(画像をクリックすると更に拡大画像が見られます)
キハ52 145+149+153+151
盛岡地区でキハ52形のさよなら運転が行われた際の、キハ52 145+149+153+151の国鉄色4連
2007.11.24 山田線平津戸〜川内間にて撮影
 1957(昭和32)年、軽量客車ナハ10系の技術を取り入れ、キハ17系に代わる一般形気動車として登場しました。両運転台のキハ20形、片運転台のキハ25形、北海道向け両運転台のキハ21形が登場しましたが、当時は所謂バス窓であったり、DMH17B形機関(160ps)であったりと、キハ17系との共通点が多い状態でした。
 翌年には2段上昇窓やDMH17C形機関(180ps)とするモデルチェンジや、2エンジン車のキハ52形の登場、客用扉を車端に移した北海道向け両運転台のキハ22形が登場するなどしました。
 1962年には、キハ52形100番代として、キハ58系に準じたDMH17H形機関の採用などが行われています。
 郵便荷物車なども含め、系列全体で1072両が製造されましたが、老朽化のため、JR東日本と西日本に、わずかな両数のキハ52形100番代が残るのみとなっています(他に、地方私鉄などに売却されたキハ20形がわずかに残ります)。
 キハ52 134走行音(原形)[dc52134.rm/893KB]
 JR九州に最後まで残ったキハ52形2両のうちの1両での録音です。録音した頃には基本的に後藤寺線での運用になっていたようです。キハ52が引退後はキハ40の換装車になり、さらにはキハ31形が運用されるようになったみたいですね。粘着条件が厳しい路線なんだかどうか、よく理解できない車両の使い方ではあります。
 音については、DMH17Hですので、こもり気味の音で、個人的にはそれほど魅力を感じなかったり…。アイドリング時はやはり「カランカラン」があっていいですね。
 録音は後藤寺線上三緒→新飯塚間です。カセットテープでの古い録音ですので、録音レベルの変動があったり、少々聞き苦しいです。ご了承下さい。
 キハ52 148走行音(DMF13HZ)[dc52148.rm/1.27MB]
 JR東日本で、新潟製DMF13HZに換装された車両の走行音です。キハ58形の換装車でもそうですが、変速機が従来通りであるせいか、また、出力を抑えているせいか、あまり換装後のエンジンの素性が現れてこない音です。直結段なんかは原形車とそれほど変わらないのでは?とも思えますし。
 東北地方の特徴なのか、変速段は短めで、直結段の始まりでは少し無理をしたような音に聞こえてきます。また、カーブがいくつかある区間なので、途中で再加速の音も楽しめます。
 録音は山田線千徳→花原市間です。
 キハ52 122走行音(DMF14HZ)[dc52122.rm/1.42MB]
 JR東日本で、カミンズ製DMF14HZに換装された車両の走行音です。カミンズ車では、起動時に、インタークーラーからと思われる「シュイーン」という音がかなり大きくなっているようです。2分35秒付近では再加速の音も楽しめます(かなり短いけど)。
 録音は羽越本線中条→平木田間です。1エンジン車が1両入る3両編成ですが、中央に入ったこの車両、国鉄一般色車なんですよね。かなりの頻度で中央に組み込まれる車両みたいですが、前面形状も良く、本当は先頭に立てて欲しい車両です。
 キハ52 141走行音(DMF11HZ)[dc52141a.rm/1.31MB]
 JR東日本で、コマツ製DMF11HZに換装された車両の走行音です。変速段で長く加速後、しっかりと直結段に入れて加速を続けてくれます。しかも、直結段では速度が上がっては1ノッチに、少し下がるとノッチを上げて、ということを何度も繰り返しています。普段はこの区間では変速段だけで走るような話も聞いたことがあるのですが、発車前に何やらドアを何度か開閉したりしていて、1分くらい遅れていたので、一応は回復運転なんでしょうね。
 録音は岩泉線岩泉→二升石間です。
 キハ52 141走行音(DMF11HZ)[dc52141b.rm/2.91MB]
 同じ車両で、サミットを超える区間での走行音です。急曲線と急勾配の連続のため、かなりの時間にわたって変速段での運転が続きます。変速段でノッチを上げたり下げたりを延々と繰り返した後、7分付近でいきなりフルノッチになります。そして直結段に入ったかと思えば、すぐに押角トンネルに突入します。このトンネル内では高速運転をします。その後は逆に下り勾配になりますので、ブレーキをかけながらの走行になります。
 こういった走り方をする区間ですので、キハ110系になってしまった今も、実はすごく楽しい走行音になっているのでは、とも思うのですが、遠方な上に、この路線を乗った日のうちに東京に帰ってこられないというダイヤの悪さもあって、なかなか再訪の機会が訪れないんですよね。他にも優先度の高いところがあるせいかもしれませんが。
 録音は岩泉線岩手大川→押角間です。
 キハ52 141走行音(DMF11HZ)[dc52141c.rm/957KB]
 同じ車両で、こちらはひたすら山を下りていく区間の走行音です。変速段でまともに加速したかと思えば、直結段は全て抑速ブレーキです。変速機の構造の関係なんでしょうが、抑速ブレーキ中は、ほとんど音が聞こえないんですよね。ここは確実にキハ110系になった現在の方が迫力ある音が楽しめるんでしょうね。
 録音は岩泉線岩手和井内→中里間です。
 キハ20形(1エンジン車)について
 キハ20形、22形などの1エンジン車は、国鉄やJRの在籍車両では録音したことがありません。
 代わりに茨城交通(現ひたちなか海浜鉄道)にて、旧国鉄キハ20形だった車両の録音があります。こちらのページにてお楽しみ下さい。
・その他の写真
 こちらは盛岡地区で「さようならキハ52号」として運転された、キハ52 151+153(以上国鉄色)+110+141+143(以上盛岡色)の混色5連です。ほぼ正面からの撮影のため、後に盛岡色がつながっていることは分からないでしょうな。
 2007.11.24 山田線蟇目〜茂市間にて撮影
 山田線と岩泉線を直通する臨時快速「岩泉龍泉洞号」として運転された、復活国鉄色のキハ52 145+キハ58 1523の2連です。大峠と呼ばれる、絶景ポイントでの撮影です。長い編成は必ず茂みに隠れてしまうのが減点項目ですが…。
 2006.5.5 山田線平津戸〜川内間にて撮影
 山田線と岩泉線を直通する臨時急行「岩泉号」として運転された、復活国鉄色のキハ52 145+キハ58 1525の2連です。一つ上と同じ大峠で、紅葉の季節の撮影です。青空も見事でした。
 2006.11.4 山田線平津戸〜川内間にて撮影
 こちらは同じく急行「岩泉号」の返しで、やはりキハ52 145+キハ58 1525の2連です。盛岡方から岩泉線に入る際には、茂市で折り返しとなるため、岩泉からの帰りの列車は、盛岡発車時と同じ向きでやってくるわけです。なぜか、こういった臨時列車ではキハ52方だけがうまく撮れていたり…。幌付で雰囲気の出る向きに気合いが入るというのもあるんでしょうけどね。
 2006.11.4 岩泉線浅内〜二升石間にて撮影
 盛岡地区でのキハ52の運用も末期になると、国鉄一般色車は4両に増やされました。その後は臨時列車でキハ52同士の2連という機会も増え、北上線を走ったこの「錦秋湖号」もその一例です。写真はキハ52 153+151の2連です。場違いな大形ヘッドマークにこの場にいた人たちは一様にため息でした。たぶんこのような大形ヘッドマークは、盛岡地区ではこの時期だけだったのではないでしょうか。やはり気動車のヘッドマークは小形で助手側に掲げるに限りますね。
 2007.9.15 北上線ゆだ高原〜黒沢間にて撮影
 こちらは恒例となりつつあった「秘境駅号」のキハ52 153+151の一般色2連です。前日の「錦秋湖号」で特大ヘッドマークだったことから、この日は車両ではなく稲穂にピントを合わせてしまいました。リサイズした関係でそれほどボケているようにも見えないでしょうけど…。
 2007.9.16 山田線箱石〜陸中川井間にて撮影
 同じく「秘境駅号」のキハ52 153+151です。こちらは完全な逆光ポイントなのですが、川面に光るまぶしい太陽がきれいです。わざと露出オーバーにしてますので、自然と車両もそこそこの露出になってくれますね。
 2007.9.16 山田線陸中川井〜腹帯間にて撮影
 新潟地区ではキハ52が3両、キハ40が1両、キハ47が2両、キハ58+28が1組と、かなりの復活国鉄色車が登場しました。これら車両の組み合わせでの運転が恒例となった、「磐西只見ぐるり一周号」での撮影で、キハ52 127+キハ40 583+キハ58 1022+キハ28 2371の4連です。これ以上の編成はないと言いたいところですが、先頭のキハ52 127は前面強化が非常に目立つ形で行われた車両なんですよね…。
 2006.11.5 磐越西線五泉〜猿和田間にて撮影
 同じ「磐西只見ぐるり一周号」のキハ52 127以下4連です。超有名な只見川第一橋梁付近の特大パノラマ写真です。ここまで列車を小さくしなきゃならないくらい、紅葉も青空もきれいでした。これだけ列車が小さければ、前面強化の跡がどうとか、言う必要ないでしょ?
 2006.11.5 只見線会津檜原〜会津西方間にて撮影
 同じ「磐西只見ぐるり一周号」のキハ52 127以下4連です。こちらは只見駅にほど近い場所ですが、ここもなかなかの雰囲気でした。なぜか橋梁での撮影ばかりをした列車でした。
 2006.11.5 只見線会津蒲生〜只見間にて撮影
 新潟地区の復活国鉄色車で、キハ52 122+キハ47 1517の2連です。キハ47の方は新潟色です。この時は雪はやんでいましたが、米坂線は風光明媚な路線で、この暖色系の塗装はよく似合いますね。
 2007.2.11 米坂線羽前沼沢〜伊佐領間にて撮影
 同じくキハ52 122と、首都圏色に復元されたキハ40 583との2連です。この日は米坂線が大雪で運休になってしまったため、新津から坂町まで運転されたものの、米坂線に入らずに新津に回送で戻ってきてしまうところを撮影しました(回送になるだろうと予想していましたが、時間が読めず苦労しました…)。
 2006.1.15 羽越本線京ヶ瀬〜水原間にて撮影
 新潟地区の復活国鉄色車で、2008年に入り一般色に復活したキハ52 137と、新潟色のキハ47 1130の2連です。さすがに塗り替えられたばかりだったこともあり、本当にきれいな状態でした。
 2008.4.6 米坂線米沢〜南米沢間にて撮影
 JR東日本盛岡地区では、「盛岡色」と呼ばれる、白地に赤帯の塗装となりました。中でも更新車は「赤鬼」と呼ばれる、運転台付近を赤く塗られた塗装となっています。キハ52ではほとんどが更新車の赤鬼塗装になっていました。この写真も赤鬼塗装です。残念ながらキハ52の未更新車は撮影できませんでした。
 写真はキハ52 110+141の2連です。さよなら運転前日の撮影で、この2両も最終列車に組み込まれました。
 2007.11.23 山田線千徳〜花原市間にて撮影
 JR西日本の大糸線では、1両は一般色、1両は首都圏色、また1両は旧気動車色と、塗り戻しが行われました。そのうちの一般色車、キハ52 115です。かなり有名な俯瞰ポイントですが、通りの少ない道路から直接撮れるのでお手軽だったりします。
 2006.9.3 大糸線根知〜小滝間にて撮影
 そのJR西日本大糸線に復活した首都圏色のキハ52 156です。夕日を浴びてオレンジ色が強調され、背景には見事な雪山と、この路線の良さが強調される撮影ポイントと言っていいのではないでしょうか。
 2008.4.5 大糸線姫川〜頸城大野間にて撮影
 JR西日本大糸線では、国鉄色に塗り戻される前、この「越美北線色」に塗られていました。3両あったわけですが、3両ともそれぞれ異なる国鉄色に塗り戻されましたので、結局消滅となってしまいました。そんなに悪くない塗装だったんですがね…。
 ちなみにこの写真はキハ52 156で、後に首都圏色に塗り替えられています。
 2004.9.25 大糸線小滝〜平岩間にて撮影
 JR九州に引き継がれた、キハ52 132です。JR九州では、「九州色」とされる白に青帯の塗装とされ、復活塗装ブームが始まる前に廃車となってしまったため、この九州色のままで引退しました。
 1999.3.5 日田彦山線田川後藤寺駅にて撮影
 新潟地区では、電車、気動車ともこのような「新潟色」に塗装変更が進められました。写真はキハ52 102+キハ47 522の2連です。このキハ52は、前面強化された際に、キハ30系などにあるような大がかりな補強がなされ、よく目立ちます。
 2006.8.18 米坂線羽前沼沢〜手ノ子間にて撮影
 同じく新潟色で、後に一般色に復元されるキハ52 137を先頭とした2連です(後はキハ47 522)。この車両は前面強化の跡は目立たないタイプですので、すっきりとして見えますね。
 撮影は快速「べにばな2号」なのですが、米坂線は大雪で運休してしまった日ですので、たぶん坂町止まりになってしまったんでしょうね。
 2006.1.15 羽越本線加治〜金塚間(下谷踏切)にて撮影
 キハ52 145の室内です。盛岡地区のキハ52では、このように、簡易デッキとでも言えばいいのか、仕切壁が追加されました。もちろん寒冷地対策としてのものと思われます。そして、デッキから客室内に入ると、ほんの少しだけロングシートがあり、残りはボックスシートが多数並びます。これをキハ110系に置換えては、座れなくもなりますよね…。
 2006.5.5 岩泉線岩泉駅にて撮影
 原形のDMH17H形機関で残る、JR西日本のキハ52 156のエンジンです。横形のDMH17ですので、2シリンダにつき1つのシリンダヘッドが特徴的です。
 2008.4.5 大糸線姫川駅にて撮影
 同じくキハ52 156のエンジン裏側です。やはりこちら側には特徴がないですね。
 撮影した駅はホームも簡素な造りで、向こう側の道路を走る車が、床下機器とレールの隙間に写っています。こちらはスローシャッターですから、思いっきり流れていますがね。
 2008.4.5 大糸線姫川駅にて撮影
 JR東日本で機関換装を受け、新潟製のDMF13HZ形機関となった、キハ52 153のエンジンです。青いエンジンが特徴で、シリンダヘッドの形状も新潟製らしいですね。動台車は写真左側になります。
 2007.9.16 岩泉線岩泉駅にて撮影
 同じキハ52 153のエンジン裏側になります。こちらは特徴がないですね。
 2007.9.16 岩泉線岩泉駅にて撮影
 JR東日本で機関換装を受け、コマツ製のDMF11HZ形機関となった、キハ52 151のエンジンです。コマツ製は、L字形のフレームがはっきりと見て取れるのが特徴です。また、11Lの排気量は他社製と比べて小さく、当然ながらエンジンのサイズもやや小振りになります。
 2007.9.16 岩泉線岩泉駅にて撮影
 同じくキハ52 151のエンジン裏側です。これもやはり特徴がないです。
 2007.9.16 岩泉線岩泉駅にて撮影
 JR東日本で機関換装を受け、カミンズ製のDMF14HZ形機関となった、キハ52 122のエンジンです。カミンズ製の場合、左側に動台車を置く向きでは、大きなエアクリーナー(?)が目立つだけですね。シリンダヘッドらしきものが見えないのが特徴です。
 2007.10.28 信越本線新津駅にて撮影
 同じくキハ52 122のエンジン裏側です。カミンズ製の場合、動台車が右に見える向きとなる、この写真にシリンダヘッドが見えてきます。
 2007.10.28 信越本線新津駅にて撮影
 キハ52 145の台車です。DT22C形と、銘板には書いてあるようです。国鉄形気動車の標準であるDT22系台車になります。
 2006.5.5 岩泉線岩泉駅にて撮影

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